平成3418日目
1998/05/18
この日のできごと(何の日)
【インドネシア】国会議長が大統領辞任を要求
インドネシアの与党ゴルカル総裁のハルモコ国会議長は18日、スハルト大統領に辞任を求める意向を明らかにした。しかし、ウィラント国防・治安相(兼国軍司令官)は同日夜の記者会見で、大統領支持の立場を鮮明にし、インドネシア国論は真っ二つに分裂した。
ウィラント国防相の発言はハルモコ議長の声明を無視したもので、議会や国民の強い反発を招くのは必至。民主化を求める学生は20日のインドネシア独立運動にちなむ「国民覚醒の日」に大規模なデモ・集会を計画しており、暴動再発など社会不安の増大が懸念される。《共同通信》
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インドネシアの首都ジャカルタ中心部にある国立インドネシア大学サレンバ・キャンパスで18日、学生や反政府指導者ら約300人が反政府デモを行い、政治・経済改革などを求めた。14日にジャカルタで暴動が起きて以来、ジャカルタで大規模なデモが行われたのは初めてで、20日の「国民覚醒の日」に向け、スハルト大統領の退陣を求める動きが活発化するとみられる。
サレンバ・キャンパスには、インドネシア大の学生だけでなく、他大学の学生らも集まった。デモ隊は約30分にわたり、集会を開き、国会に向かった。国会には各大学の学生や民主化指導者が集まり、議員に大統領辞任などの要求を突き付ける予定。同国第二のイスラム組織、ムハマディアのアラン・ライス議長は「スハルト大統領が指導者でいられるのはあと数週間だけだ」と語った。
この日のジャカルタは、窓口業務を再開する銀行も目立ち、目抜き通りで渋滞が発生するなど、経済活動はほぼ通常に戻った。しかし、日本企業の中には大規模なデモが計画されている20日以降まで休業するところも多く、警戒を緩めていない。《時事通信》
【大相撲夏場所】9日目
大相撲夏場所9日目(18日・両国国技館)ただ一人全勝の平幕貴闘力が初黒星を喫した。1敗の横綱貴乃花と小結安芸乃島も敗れたため、貴闘力を六人の2敗が追う混戦となった。貴闘力は琴錦のはたき込みに敗退。貴乃花は湊富士の首授げに不覚を取り了勝2敗。湊富士は二個目の金星。安芸乃島も小結千代大海に敗れ2敗となった。綱とりの大関若乃花は敷島を下し、大関武蔵丸、平幕の琴錦、出島とともに2敗を守った。横綱曙は関脇魁皇に快勝し6勝3敗。大関貴ノ浪も6勝目を挙げた。十両は金開山と皇司が7勝2敗でトップ。《共同通信》
【橋本龍太郎首相】不良債権の認識不足を認める
衆院の緊急経済対策特別委員会は18日、財政構造改革法改正案などに関する総括質疑を行った。
主要国首脳会議(バーミンガム・サミット)で事実上国際公約した不良債権処理問題について、橋本龍太郎首相は「昨年の段階では金融機関からの報告を信じ、ある程度処理が進んでいると思っていた」と認識に甘さがあったことを認めた上で、不良債権の早期処理を最優先に行う方針を協調した。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は18日、主要国首脳会議(バーミンガム・サミット)を「議題がどんどん変わって応用動作の連続だった」と振り返った。インドの核実験や刻々動くインドネシア情勢が主要議題となり、難しい判断を迫られたが、わたしが首相だからうまく乗り切ったと言わんばかり。帰国後は、首相公邸で一息つく間もなく、インドネシア在留邦人対策などに追われたが、記者団に「君らが(首相を追いかけて国会内を)走ってすり減らしたじゅうたんの量はどれくらいになるのかな」と軽口をたたく余裕も。外交は政権維持の自信を取り戻す「特効薬」?
○・・・共産党の志位和夫書記局長はこの日、国会内で記者会見し、終盤国会に向けて「橋本内閣は積み残しの法案を会期末のどさくさに全部通そうとしている。『毒を食らわば皿まで』で一気に処理するのは重大だ」と政府、自民党の国会運営を批判。労基法改正や新・日米防衛協力のための指針(ガイドライン)関連法案などを挙げて「悪法阻止の取り組みに最後まで力を入れたい」と強調した。それでもまだ言い足りなかったのか「余命いくばくもない内閣に好き放題させてはいけない」とばっさり。《共同通信》