平成3379日目

1998/04/09

この日のできごと(何の日)

【橋本龍太郎首相】特別減税4兆円を実施

橋本龍太郎首相は9日タ、平成10年度予算成立を受けて内閣記者会と会見し、政府が取りまとめる総合経済対策に関し、10年分の所得税・住民税減税を2兆円上積みするとともに、11年もこの2兆円特別減税を継続する合計4兆円の新たな減税方針を表明した。今年の特別減税は現在実施中の分と合わせ、総額4兆円となる。

首相は総事業規模で16兆円を超える過去最大の経済対策となることを強調、このうち国と地方の実際の財政支出である「真水」は、減税と社会資本整備など公共事業を含め10兆円規模になるとの考えを示した。同時に、財政構造改革法(財革法)を今国会で改正したいと言明、財政再建路線から景気対策最優先の政策に転換する姿勢を明確にした。

政府は24日をめどに対策をまとめ、直ちに10年度補正予算案の編成に着手。首相は5月中旬の主要国首脳会議(バーミンガム・サミット)で説明し、各国の理解を求める。

ただ、首相の政策転換に対し、野党側は「即刻退陣すべきだ」(小沢一郎自由党党首)と強く反発しているほか、市場が反応せず景気が回復しない場合は、政権基盤にも大きな影響を与えかねない。

首相は会見で「わが国の経済運営に対する内外の信頼を回復するに必要、十分な規模の対策を決意した」と表明。特別減税に加え①福祉、教育、投資などを対象にした政策減税②所得税と住民税制の深みのある見直し−を行う方針を示し、法人税の実効税率は3年以内に国際的水準の約40%に引き下げたいとの考えを強調した。

特別減税で上積みされる2兆円分は一律で減税する定額方式となる見通しで、早ければ7月にも実施可能だ。

社会資本整備では、地球環境、少子高齢化社会、科学技術、情報通信などの分野に重点を置く意向を示した。

首相は、政策転換に伴う政治責任について「追及を恐れ必要な政策を実施できないなら、その方が政治責任だ。何もしないという選択肢はない」と述べ、妥当性を強調。

財革法改正では、構造改革の基本的骨格を維持しながらも、緊急避難的な対応が必要との判断を示した。その上で、赤字国債発行枠の弾力化を例示し「最小限の整にとどめたい」と述べ、10日に招集する財政構造改革会議で検討を始める方針を表明した。《共同通信》

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【 KDD】国内電話参入を発表

国際電話のKDDは9日、7月1日から国内電話サービスを始める、と発表した。契約手続きをしなくても市外局番の前に「001」とダイヤルするだけで利用でき、割引サービスを利用した場合、100キロを超える長距離通話は業界で一番安い通話料金を設定している。

国内電話サービスはNTT、DDIなどに次ぎ大手では6社目の参入。安い料金で参入するKDDに刺激され、割引サービス合戦が一段と激しくなりそうだ。《共同通信》

【中日・川上憲伸投手】プロ初登板、初勝利

阪神1−7中日◇9日◇ナゴヤドーム

先発した新人川上が初登板で初勝利を挙げた。力強い投球を散らし、打球を詰まらせた。八回途中まで2安打1失点の好投だった。

打線は二回一死一、二塁から、中村の右翼線二塁打で1点を奪い、さらに川上のスクイズ、李の先制打でこの回3点を先制。四回にも中村の適時二塁打で加点した。

阪神はまたも打線が沈黙。不調で七番に降格した大豊に1号本塁打が出たのが唯一の救いか。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は9日朝、記者団から政府、与党の総合経済対策で質問され「すごいと思うんだ。僕が知らないことをみんなはよく知っているね」と皮肉まじりの不機嫌な応答。南アフリカのムベキ副大統領出迎えのため首相官邸の玄関に出た時には「ここは撮らない約束になっているんじゃないか」と、テレビのカメラマンらに食ってかかった。4兆円の減税構想を発表した夕方の記者会見でも記者団の質問に幾度もクレーム。経済政策で路線転換を強いられた悔しさからか終日、八つ当たり気味。

○・・・この日の総会で、7月にソウルで日韓両国の国会議員で親善試合を行うことを決めた2001年ワールドカップ推進国会議員連盟事務局長の衛藤征士郎元防衛庁長官は「日本代表と同じ青のユニホームを作る」と元気いっぱい。でも総会では「この前、政党対抗試合に出たら2分走っただけで心臓がどきどきだった」とプロ・リーグの経験者数人を有する強豪相手の勝負を度外視する議員や、ソウル郊外で予定される小学生とのゲームに「こっちも負けそうだな」との声も。あまりの弱気に衛藤氏は「合宿でもやるか」。《共同通信》



4月9日 その日のできごと(何の日)