平成3281日目
1998/01/01
この日のできごと(何の日)
【橋本龍太郎首相】年頭会見
橋本龍太郎首相は年頭に当たり首相官邸で記者会見し、7月の参院選について「緊急の課題に機動的に対応するためには、安定した政治状況が不可欠だ。自民党は参院で過半数を確保しなければならない」と述べ、自民党が単独過半数を制するために現時点で必要な70議席の獲得に全力を挙げる考えを強調した。
金融不安対策をはじめとする経済政策については「金融システムを何としても安定させ、景気を回復軌道に乗せ、先行きに対する自信を取り戻す。これは私の強い決意だ。この一年まず、金融システムの安定と景気回復のために万全を期す」と述べ、金融システム安定と景気回復を当面の最重要課題と位置付けた。
首相は財政構造改革に取り組んでいく考えをあらためて示し、景気対策として、「打ち出した二兆円の特別減税については「その時々の一経済や金融状況に応じて必要な手を打っていくのは当然だ。財政構造改革に反するとは考えない」と強調した。
沖縄の米軍普天間基地の移転に伴う名護市沖の海上ヘリ基地建設問題では、比嘉鉄也名護市長の辞任に伴う2月の市長選について「結果を見守る以外にない」と述べるにとどまった。ただ、態度を保留している大田昌秀沖縄県知事については「ヘリ基地建設には県の協力も不可欠で、知事の理解を得られるよう最大限の努力をしたい」と述べた。
対ロシア外交では、平成12年末までに北方領土問題を解決し平和条約を締結する努力をあらためて強調。日韓関係で懸案となっている竹島問題については、「両国の立場の違いを国民の感情的対立に発展させてはならず、粘り強い話し合いを積み重ねていくことが必要だ」と指摘した。
閣僚交代や内閣改造による人心一新については「全然考えていない」と否定した。《共同通信》
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【新年祝賀の儀】
年頭に当たり天皇、皇后両陛下が、皇太子ご夫妻をはじめ皇族方や首相らから祝賀を受ける「新年祝賀の儀」が1日、皇居・宮殿で行われた。
午前10時、宮殿・松の間で、両陛下の前に皇太子ご夫妻をはじめ皇族方15人が進み祝賀を述べられた。続いて、午前11時からは松、竹、梅の各間を使い、橋本龍太郎首相や衆参両院議長、最高裁長官、閣僚、県知事ら計509人が四つの組に分かれ、それぞれ代表が陸下と皇族方にあいさつ。陛下は「国の発展と国民の幸せを祈り、併せて世一界の平和を念願いたします」と述べられた。
午後からは民族衣装姿の各国大使夫妻ら外交団の計187人が新年のあいさつに宮殿を訪れ、松の間で一カ国ずつ両陛下の前に進んだ。
この日、陛下と男性皇族はえんび服に勲章を着用、女性皇族はローブデコルテにティアラ(冠)の正装で、宮殿は華やかな雰囲気に包まれた。《共同通信》
【スキー・ジャンプW杯】日本選手が表彰台を独占
ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプは1日、個人第9戦を行い、船木和喜(デサント)が第8戦に続いて連勝、エース原田雅彦(雪印)が2位、斉藤浩哉(雪印)が3位となり日本選手がW杯史上初めて表彰台を独占した。《共同通信》
【第42回全日本実業団対抗駅伝】旭化成が2年連続20度目の優勝
陸上の第42回全日本実業団対抗駅伝は1日、前橋市の群馬県庁前を発着点とする7区間、86.3キロのコースに37チームが参加して行われ、旭化成がエスビー食品の追い上げを振り切り、4時間6分28秒の大会新で2年連続20度目の優勝を果たした。《共同通信》
【サッカー第77回天皇杯】鹿島が初優勝
サッカーの第77回天皇杯全日本選手権最終日は1日、東京・国立競技場で鹿島アントラーズ−横浜フリューゲルスのJリーグ勢同士の決勝を行い、鹿島が3−0で勝ち、初優勝した。鹿島はJリーグの「ヤマザキナビスコ・カップ」と合わせ、今季二冠を獲得した。
鹿島は前半4分、増田の先制点でリズムをつかんだ。25分には、柳沢、増田とつないだ後、マジーニョが決め、後半42分には柳沢が決定的な3点目を加えた。攻守両面で組織的なサッカーを展開した鹿島の快勝だった。
鹿島は、3月14日のゼロックス・スーパーカップで、Jリーグ年度王者のジュビロ磐田と対戦する。《共同通信》
【南アフリカ】中国大使館が開館
中国と南アフリカとの国交が樹立された1日、南アの首都プレトリアで中国大使館の開館式が行われた。
式には、中国の銭其琛副首相兼外相と南アのヌゾ外相が出席。中国国旗掲揚の後、銭外相が、中国と南アの国交はこの日正式に始まったと宣言。「既に存在する両国間の友情」がさらに深まることになると強調し、新大使館が「南アに住む台湾の同胞」とも密接な連絡を取ることになる、と語った。
ヌゾ外相は、中国、南ア両国が国際政治・経済の中で途上国の利益を追求する際、新大使館は「調整役」としての役割を担うことになると強調。「千里の道への一歩が始まった」と指摘し、長期的な協力体制構築の姿勢を明らかにした。《共同通信》
【中国・江沢民国家主席】早期に中台交渉を
新華社電によると中国の江沢民国家主席は1日、北京で開かれた全国政治協商会議(統一戦線工作に当たる政策諮問機関)の新年会で演説、中台の政治協議を早期に開催するよう台湾側に呼び掛けた。
中台対話は1995年の台湾の李登輝総統の訪米以来中断したままで、経済交流などの実務問題を協議しても政治問題がネックとなることから中国側はまず、敵対状態終結のための政治協議実施を求めている。
江主席は前日の国民に向けての新年演説でも「提案に早急にこたえるよう」呼び掛けており、香港返還を成し遂げた中国の今年の統一工作の重点は台湾との政治協議実施となりそうだ。
1日の演説で江主席は「一つの中国の原則のもとに(中台)両岸の協議を進めようと丁重にわれわれは一提起している。台湾当局が民族の大義を第一として、これにこたえるよう希望する」と述べた。
さらに「祖国完全統一の実現は祖国を愛するすべての中華子女の共通の願いだ。99年12月に(ポルトガル領)マカオは祖国に戻る。(これを前にして)われわれは今、台湾同胞への思いを熱くしている」と表明した。《共同通信》