平成3193日目
1997/10/05
この日のできごと(何の日)
【サッカー日本代表・岡田武史新監督】「流れ変える」
サッカーの日本代表は5日、岡田武史・新監督のもと、ワールドカップ(W杯)フランス大会アジア最終予選B組、対ウズベキスタン戦に向けてチャーター機でタシケント入りした。市内のグラウンドで早速1時間ほど練習で始動。岡田監督は「ウズベキスタンに勝てば流れを変えられる」と決意を新たにしていた。
代表監督の任期途中での交代は日本では異例とあって、選手の間に動揺があるが、岡田監督は3年間、代表チームのコーチを務め、選手から兄貴分として慕われている存在。4日深夜のミーティングでは「自分の指導に不満がある人は申し出てほしい。全員の力で次の試合に臨みたい」と選手に伝え、一丸で後半戦を戦うことを強調した。《読売新聞》
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サッカーのワールドカップ(W杯)アジア最終予選で低迷する日本は5日、突然の監督交代という事態を迎えた。岡田新監督の就任は取りあえず日本へ帰国するまでの暫定措置という見方もあるが、あえて「監督代行」としなかったところに、岡田体制でW杯予選を乗り切ろうという日本協会の意図が読み取れる。
Jリーグ・チェアマンの川渕副会長は「われわれは(11日の)ウズベキスタン戦以降も任せたい。日本のサッカー界を救うつもりで引き受けてもらった」と、岡田新監督を全面的にバックアップする構想を明らかにしている。
岡田新監督はドイツへのコーチ留学の経験を持つ理論派。加茂ジャパンのヘッドコーチとして、実質的な練習メニューづくりなど、頭脳明せきな参謀としてチームを陰から支えてきた。選手とのコミュニケーションにも定評があり、すでに韓国戦でショックの敗戦を喫した後、同協会の強化委員会では加茂監督更迭の場合は岡田体制に移行することでまとまっていた。
大任を引き受けることになった新監督は「とにかく11日のウズベキスタン戦に集中し、それ以降のことはそれから考える」と話しているが、緊急事態を乗り切り、W杯出場の可能性に挑むためには、どうしても、サポート役の人物が必要になるだろう。
協会内ではJリーグの鹿島を名門に築き上げたジーコの名も挙がっている。新監督とともに短い期間でチームを変えることができる人材探しがこれからの大きな仕事になる。《共同通信》
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【天皇陛下】海づくり大会でお言葉
「魚もぼくも ウキウキワクワク 海づくり」をテーマに第17回全国豊かな海づくり大会が5日、岩手県大鎚町の大鎚漁港で天皇、皇后両陛下を迎えて開かれた。
大会には、全国の漁業関係者ら約1万5000人が参加。大会会長の伊藤宗一郎衆院議長があいさつした後、天皇陛下はお言葉の中で、ことし1月に日本海で発生したロシアタンカー重油流出事故で多数のボランティアが活躍したことに触れ「自分たちの海を美しく、良い環境に保ちたいという気持ちを持っていることに深い感銘を受け、心強く思いました」と述べられた。
式典後、両陸下はヒラメ、マツカワなどの稚魚を放流し、エゾアワビの稚貝などの海上放流を見守られた。歓迎行事では、引き船まつりの華やかな漁船パレードや、秋サケが跳ねる勇壮な網おこしの実演が披露された。《共同通信》
【WBAジュニアライト級タイトル戦】畑山隆則選手、戴冠ならず
世界ボクシング協会(WBA)ジュニアライト級タイトルマッチ12回戦は5日、東京・両国国技館で行われ、挑戦者で同級11位の畑山隆則(横浜光)はチャンピオンの崔龍洙(韓国)と1−1の判定で引き分け、タイトル奪取はならなかった。日本人選手の世界挑戦は15戦連続失敗となった。
畑山は右アッパーを中心に序盤は攻勢だったが、崔をとらえきれずに10回以降は失速した。両者とも決めてがなく、ジャッジの判定は三者三様に別れた。
世界初挑戦だった畑山の戦績は21戦20勝(16KO)1分け。6度目の防衛に成功した崔の戦績は26戦23勝(13KO)2敗1分け。《共同通信》
【横浜・佐々木主浩投手】今季38セーブ目
中日1−2横浜◇5日◇横浜
横浜が逆転勝ちして70勝。18年ぶりの2位を決めた。1点を追う五回、一死満塁から代打・秋元の中前安打で2点を奪って逆転。八回二死から救援した佐々木は38セーブを挙げ、年間セーブの日本新記録を達成、セーブポイントは41となり最優秀救援投手を決めた。中日は5年ぶりの最下位が決まった。《読売新聞》
【シプリア二大司教】来日
ペルーの日本大使公邸人質事件で「保証人委員会」の中心メンバーとして、事件解決に努力したシプリア二大司教が5日午後、成田着のユナイテッド航空機で来日した。日本政府の招待で15日まで滞在し、6日に橋本龍太郎首相を表敬訪問するほか、小渕恵三外相らとの会談や名古屋、関西訪問が予定されている。
橋本首相は事件解決後にペルーを訪問した際、保証人委員会のメンバーらの来日を招請しており、シプリアニ大司教の来日はその第一弾。6日には事件で最後まで人質だったペルーのトゥデラ前外相も来日し、大司教と一緒に橋本首相を表敬する。《共同通信》
【酒鬼薔薇聖斗事件】9月に母親と面会
神戸の連続児童殺傷事件で、少年審判手続き中の中学3年の少年(15)が、精神鑑定を受けていた9月下旬、神戸少年鑑別所で母親と面会していたことが5日、明らかになった。
少年は、兵庫県警に逮捕されて以来、「ぼくは前と違う人間になった」と話し、両親と会うことを拒み続けており、両親は8月4日の第1回審判にも姿を見せなかった。親との面会は初めてとみられ、逮捕から約3カ月を経て、かたくなだった少年の気持ちも揺らぎ始めているようだ。
少年は、訪れた母親の印象について「(自分の息子がやったことを)まだ信じられないというような顔でぼくのことを見ていた」と話しているという。面会することになった経緯は不明だが、関係者によると両親は6月の逮捕以来、面会を求め続けており、少年自身の心境に変化があったか、関係者の説得に応じた可能性が高い。
少年は、取り調べで「家族は優しく、幸せだった」と話す一方、「ぼくはもう前と違う人間になっているから」と、両親らとの面会を拒否。関係者に「なぜ両親や兄弟らと会わないのか」と聞かれても「今は会いたくありません。いつ会うのか分かりません」などと答えていた。《共同通信》