平成3168日目

平成9年9月10日(水)

1997/09/10

【オウム裁判】井上嘉浩被告、教祖による「口止め」明かす

オウム真理教元幹部井上嘉浩被告(27)が10日、東京地裁で開かれた元幹部林郁夫被告(50)の公判での証言の中で、松本智津夫被告(42)=教祖名麻原彰晃=の公判に証人として出廷した際に松本被告から「何のためにマンジュシュリー(村井秀夫元幹部の教団名)が死んだのか考えろ。おまえが言わなければこうはならない」と口止めとも受け取れるささやき掛けを受けていたことを明らかにした。

この日は林被告の弁護側証人。「今後の教団はどうなるか」と尋ねられ「上祐(史浩被告)さんが手紙で指示を送っていると聞く。(上祐被告の)意を受けた子分が信者をだましてふんぞりかえっている」と述べた後、松本被告の発言を明らかにした。《共同通信》



【サッカー日本代表】オマーンへ

サッカー、ワールドカップ(W杯)フランス大会アジア最終予選のアラブ首長国連邦(UAE)戦を控えた日本代表は10日午前、オマーンへ向けて出発した。ウズベキスタンとの初戦に快勝した日本代表はオマーンで調整の後、16日にUAE入りし、19日の試合に臨む。

日本代表はウズベキスタン戦で登録された18人に、岡野(浦和)ら3人を加えた21人。成田空港ではファンの激励を受け、エースの三浦知(川崎)らが余裕を持った表情で旅立った。《共同通信》

【Jリーグ第2ステージ】第11節

Jリーグ第2ステージ第11節(10日・カシマスタジアムほか)首位ガンバ大阪はエムボマが先制、勝ち越しの2ゴールを決めてヴェルディ川崎を下し、8連勝で勝ち点を25とした。エムボマは通算21得点でエジウソン(柏レイソル)に並んだ。ジュビロ磐田は中山の2「得点などでベルマーレ平「塚に逆転勝ちし、勝ち点1差の2位に浮上した。鹿島アントラーズは延長戦の末、サンフレッチェ広島を破って勝ち点23の3位。横浜マリノスは連勝を8に伸ばし、9連敗の京都サンガはヴィッセル神戸と入れ替わって最下位。《共同通信》

【大相撲秋場所】4日目

大相撲秋場所4日目(10日・両国国技館)横綱曙が新関脇栃東の右下手投げに敗れて初黒星を喫した。横綱貴乃花は旭鷲山を寄り切り、1敗を守った。大関陣は武蔵丸が小結魁皇を寄り切り、若乃花は出島を逆転の引き落としで退け、幕内で二人だけ4連勝。貴ノ浪は小錦の休場で不戦勝し、2勝2敗となった。関脇は土佐ノ海が巌雄を押し出し3連勝したが、貴闘力は栃乃洋に敗れて3連敗。小結玉春日は2勝目を挙げた。《共同通信》

【梶山静六官房長官】お別れ会見

「全力で走り抜いた。何物にも替え難い充足感に浸っている」。自ら続投を断り、退任が決まった梶山静六官房長官が、10日午後の定例記者会見で、お別れのあいさつをした。「『もののふ(武士)は己を知る者のために死す』というが、及ばずながら馬前に死する覚悟を決め、一日一日を過ごしてきた」と、陸軍士官学校出身者らしい弁。

在任中、橋本龍太郎首相との不仲説がしばしば取りざたされた梶山氏だが「これからなお険しい道のりを行く首相に、万感の思いを込めて激励の拍手を送りたい」とエールを送った。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は10日午前、首相官邸で加藤紘一幹事長と会談した後、記者団から内閣改造人事について質問されると「そう簡単にできることじゃないよ」と厳しい表情を見せた。「朝から内閣改造問題で頭がいっぱい」(首相周辺)という首相は、人事絡みの質問には取り付く島もなく、焦点となった佐藤孝行氏の入閣問題を聞かれると「そういうことを答える状況、心境にはない」と記者団を一喝。退任が決まって以降、表情も和やかな梶山静六官房長官と対比し「女房に逃げられた男はつらいのでは」と皮肉る向きも。

○・・・民主党の菅直人代表はこの日、今月中に決める予定の一人代表制の党代表人事について記者団から再三、尋ねられても「鳩山由紀夫代表が訪米から帰国する13日以降に決める」と、いつになく素っ気ない態度。食い下がる記者団には「(自分と鳩山氏のどちらが代表に就任するか)じゃんけんで決めるか、あみだくじで決めるかも決まっていない」と煙幕を張った。自分の身分に関するだけに「組閣や自民党執行部の人事は(取材を)手伝わなくてもいいのかい」と、普段は権力闘争と批判している自民党人事や内閣改造に記者団の矛先を向けようと必死だった。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】内閣改造に向け最終調整

橋本龍太郎首相が10日、内閣改造に向け人事の詰めに動いた。首相にとっては3回目の人事。橋本色を強め、6大改革断行の局面をつくるため最終局面で旧派閥主導の人事にどれだけ切り込めるか、真価が問われる。

首相はこの日朝、自民党の加藤紘一幹事長と会い、党三役の再任を確認した。山崎拓政調会長らに多額の資金を提供したとの石油卸商の泉井純一被告の発言を受け「政治的側面がある」と慎重に対応する考えを示していたが、社民、さきがけとの関係を重視する立場から山崎氏再任を求めた加藤氏の主張を受け入れた。

現三役の一角は崩れると、保保派と自社さ派の人事抗争が再燃しかねないとの懸念もあったとみられる。《共同通信》

【米・オルブライト国務長官】イスラエル・ネタニヤフ首相と会談

オルブライト米国務長官は10日、就任後初の中東歴訪の最初の訪問国イスラエルに到着、エルサレムでネタニヤフ首相と会談した。会談後の共同記者会見で長官は「11日のアラファト・パレスチナ解放機構(PLO)議長との会談での米国の立場は明白だ。徹底したテロ対策を求める」と述べた。長官は「私の欲しい贈り物は具体的な行動だ。パレスチナ側の行動だ」とも述べ、アラファト議長にイスラム過激派の逮捕などのテロ対策を要求する姿勢を示した。

しかし一方で、「イスラエルも和平合意事項の履行義務がある。パレスチナとの信頼関係を損なう恐れのある行為は控えるべきだ」と述べ、「治安優先」を理由にパレスチナ側に圧力をかけるイスラエルにもくぎを刺した。

具体的問題については触れなかったが、パレスチナ人との衝突の原因となっているユダヤ人入植地建設の凍結や、テロ発生後から継続しているパレスチナへの制裁措置の解除などを示唆したものとみられる。

しかし首相は「パレスチナはテロ犯の天国となっている」と述べ、徹底したテロ対策が取られるまでは、これ以上領土を渡さないという姿勢をあらためて示した。

長官が、今月4日にエルサレムで起きた自爆テロにもかかわらず、中東訪問を中止しなかったのは、「テロに屈しない」との米国の立場を表明するとともに、崩壊寸前に追い込まれた中東和平交渉の立て直しに向け道筋を付けるのが狙い。

しかし、イスラエルが厳しい制裁措置を取り続けていることもあって、双方の亀裂は一層深まっており、短期間の長官の訪問で大きな成果を上げるのは難しい情勢だ。《共同通信》



9月10日のできごと