平成3013日目

1997/04/08

この日のできごと(何の日)

【北朝鮮】食糧難で児童134人死亡

国連児童基金(ユニセフ)報道官が8日明らかにしたところによると、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の保健省当局者は同日平壌で行われた国連の各援助機関代表らに対する食糧難状況の説明会合で、栄養失調で既に134人の児童の死者が出たことを明らかにした。

北朝鮮当局が食糧不足による死者発生を公式に認めたのは初めて。北朝鮮の食料不足は、特に乳幼児や児童に深刻な影響を及ぼしているとみられるが、栄養失調による児童の死亡時期など詳細は不明。

ジュネーブの韓国外交筋は、北朝鮮側が同国の食糧難の厳しさを、国際社会に訴えようとしているとの見方を示した。《共同通信》



【フジテレビ系】連続ドラマ「総理と呼ばないで」放送開始

【第69回選抜高校野球大会】第11日

第69回選抜高校野球大会第11日は8日、甲子園球場で準決勝2試合を行い、中京大中京(愛知)と天理(奈良)が勝った。中京大中京の決勝進出は、優勝した第38回大会以来、31年ぶり8度目。天理は奈良勢としては初めて選抜の決勝に進んだ。

天理は上宮(大阪)に前田の今大会第7号本塁打で先制されたが、七回に富田の左前適時打で同点とし、八回二死一塁から山下の左中間三塁打で勝ち越し、2−1で競り勝った。中京大中京は一回、報徳学園(兵庫)の左腕前田の立ち上がり攻めて4点を先制し、三回にも加点。エース大杉が、反撃を1点に抑えて5−1で快勝した。《共同通信》

【柳田邦男氏】脳死立法化「死の青田刈り」

衆院厚生委員会は8日午後も臓器移植法案の審議で参考人5人の意見陳述と質疑を行い、ノンフィクション作家の柳田邦男氏は脳死を人の死とすることを「死の青田刈りだ」と指摘して「医療専門家が一般常識、倫理を反映して実践するのがよい」と、脳死や臓器移植を法律で規定する考え方を批判した。

米本昌平・三菱化学生命科学研究所室長も「移植関係学会合同委員会の厳しい管理の下でやっていくのが筋」と賛同。両氏とも、脳死を人の死とする臓器移植法案と、人の死としない臓器移植法案対案の双方に、疑問を投げ掛けた。

二男の脳死を体験した柳田氏は「脳死そのものは確認できず『見なし脳死』の状態を法で人の死と規定することに懸念を抱く」と陳述。医学界が刑事訴追されても耐えうる準備をして脳死移植を実施すべきだ、との考えを示した。そして「次善の策として脳死を人の死としないで移植できる法律を作り、さらに次善として脳死を人の死として移植するが、脳死判定の拒否権を法律で明記する」とした。《共同通信》

【梶山静六官房長官】中曽根康弘元首相と会談

自民党の中曽根康弘元首相、旧渡辺派幹部らと梶山静六官房長官が8日夜、都内の料理屋で会談、米軍用地特措法改正をめぐる自民、新進両党の合意を評価し、今後とも新進党との連携を深めていくことで一致した。

中曽根氏らは党執行部の「自社さ」路線にも批判的立場で、この日の会合も「保保連合」の可能性を探る一連の動きとみられる。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は8日昼、首相官邸にドイツのヘルツォーク大統領を迎えた。しかし衆院安保土地特別委と本会議の合間を縫っての時間で、当初予定していた会談はキャンセル、昼食会も1時間足らずとなった。会談後、記者団に「まじめでユーモアのある人だったよ。きのう(7日)は晩さん会で、まじめな話ばかりだったけど。しかしやっぱり学者だな、ユーモアのある中でも…」と言い終わらないうちに慌ただしく委員会室へ。大統領はドイツの憲法学者。同じ憲法学者の土井たか子社民党党首にはてこずることの多い首相だが、こちらの憲法学者との会話は?

○・・・新進党の林寛子参院議員会長はこの日の役員会で、秋田県知事選について「愛知和男選対本部長の名前で応援要請のファクスが事務所に3回も入っている」と切り出し、「愛知さんは役員会、総務会にも出席しない」と、この日も欠席だった愛知氏にクレーム。さらに「だれがどこからファクスを出しているのか」「ひそやかに姿を見せずに応援しようというが、まるで(現地に)行ったら悪いようだ」と不満たらたら。二階俊博選対局長が「申し訳ありません」と陳謝して、一応収まったが、新進党内の意思疎通の悪さは相変わらず。《共同通信》

【民主党】特措法改正に賛成

民主党は8日午後、国会内で代表、副代表らによる二役会議を開き、自民党との協議で在日米軍の兵力構成などで合意したことを受け、米軍用地特別措置法(特措法)改正案に賛成することを決めた。同日夜、両院議員総会を開き、正式決定した。

これにより、特措法改正案は共産、社民両党を除く各党の圧倒的多数で成立することが確実となった。与野党の賛否が分かれる中で、自民党は社民、さきがけとの3党体制維持の方針を打ち出しているが、「微妙な変化が生まれる」(加藤紘一幹事長)としており、政局流動化につながる可能性も出ている。

民主党の菅直人代表は同日、自民党の加藤幹事長と国会内で会談し、「沖縄県民の思いを踏まえ、在沖縄米軍をはじめ在日米軍の兵力構成・レベルについては、北東アジア地域を含む国際的な安全保障環境の好転を図りつつ、日米両政府間で緊密に継続的に協議するよう努めさせる」など5項目の合意文書に署名した。《共同通信》

【スペースシャトル・コロンビア】緊急帰還

宇宙飛行の原動力となる発電用燃料電池が故障した米スペースシャトル「コロンビア」は米東部夏時間8日午後2時33分(日本時間9日午前3時33分)、飛行予定を大幅短縮してフロリダ州のケネディ宇宙センターに緊急帰還した。ジム・ハルセル船長ら7人の搭乗員は全員無事。

装置故障が原因で、飛行期間を大幅に短縮して帰還したのは1981年のスペースシャトルの飛行開始以来3回目となった。航空宇宙局(NASA)は故障原因を調査し、老朽化した機体を総点検する方針。

NASAは中断した実験を行うため、今夏にも再飛行を目指すとしているが、点検結果によっては、11月にコロンビア搭乗が予定されている日本人宇宙飛行士、土井隆雄さんの飛行にも影響する可能性がある。コロンビアは、米国、日本、欧州の宇宙機関が協力して宇宙実験を実施するため4日に打ち上げられたが、計画された約30種の実験は当初の目的を達せずに終わった。

アラバマ州のマーシャル宇宙飛行センターには約30人の日本人研究者を含む多数の関係者が待機していたが、帰還を前に実験担当の飛行士は「これ以上実験を続けられず申し訳ない」と説明。日本が提案した材料実験も予定の2割程度しか行えず、関係者を落胆させている。

故障したのは、搭載装置の原動力となる3つの発電用燃料電池のうちの一つ。打ち上げ直前にこの電池の不調を示す兆候が出ていながらNASAの飛行担当者が打ち上げを許可していたことが分かっており、管理上の問題も指摘されている。コロンビアは現在4つある機体の中でも最も古く、度々トラブルを起こしていた。《共同通信》

【在ペルー日本大使公邸占拠事件】大統領に政治決断一任

ペルーのフジモリ大統領は8日、大統領府に日本大使公邸人質事件の保証人のシプリアニ大司教を呼び、7日夜の閣議が、事件の対応に関し大統領を全面支持、今後の措置を一任することを了承したと伝えた。大統領府幹部が明らかにした。閣議の全面支持によって、トゥパク・アマル革命運動(MRTA)武装グループが要求する服役囚の釈放などで、大統領は政治決断のフリーハンドを得た。

大統領との会合を受けて、シプリアニ大司教は8日夕、ビンセント駐ペルー・カナダ大使、日本政府現地対策本部の寺田輝介顧問と共に教育省を訪問、政府の交渉担当役パレルモ教育相と、3月31日以来の個別協議を開いた。釈放問題に絡んで保証人委員会が双方に打診しているMRTA服役囚の再審などについて協議したもようだ。

大統領はこれまでも事実上の全権を握っていたが、大統領府幹部は「この時期に(全面支持を)確認したことに意味がある」とし、事件の交渉が最終局面に近づき、大統領が政治決断のための環境を整えていることを示唆した。閣議は7日夜開かれたが、協議内容は「事件について」(大統領府)としか明らかにされていなかった。《共同通信》

【ザイール・モブツ大統領】非常事態宣言

ザイールからの報道によると、反政府勢力に国土の3分の1以上を制圧されたザイールのモブツ大統領は8日、国営テレビを通じ、全土に非常事態を宣言した。

一方、反政府勢力コンゴ・ザイール解放民主勢力連合(ADFL)の指導者カビラ氏は同日、ADFL側の部隊が首都キンシャサから約260キロの地点にまで近づいており、首都制圧を目指し進軍を続ける、と語った。

政府と反政府勢力は南アフリカで和平交渉を行い、停戦の必要性で合意するとの声明を8日発表したばかり。これまで守勢に立たされていた政府側が、非常事態宣言を機に強硬姿勢に転じるのは必至で、ザイール情勢は急速に緊迫すると予想される。

大統領は、東部の南キブ、北キブ両州に出されていた非常事態宣言を全土に拡大すると発表。反政府勢力が制圧していない地域の知事に軍人5人を任命したと語った。

ムブジマイで演説したカビラ氏によると、ADFL側が部隊を進めたのはカサイ川沿いにある西部のバンドゥンドゥ。ほかの部隊も、キンシャサに通じるザイール川沿いのムバンダカなどに入ったといい「われわれは首都に向かい進撃を続けている」と語った。《共同通信》

【エンゼルス・長谷川滋利投手】好救援

米大リーグ、エンゼルスの長谷川滋利投手が8日のアナハイム・スタジアムでのヤンキース戦に二番手として登板した。長谷川がリリーフした時点でリードを許していたエンゼルスは六回に8−7と逆転、長谷川に勝利投手の可能性が生まれたが、三番手のマッケルロイが再逆転を許し、大リーグ初勝利は消えた。

長谷川は5−6とリードを奪われた五回一死二塁で先発のディクソンをリリーフ。この回は二者を抑え追加点を阻んだが、六回にボッグズに本塁打を喫した。その裏、エンゼルスが逆転に成功したが、七回から登板のマッケルロイがヤンキース打線に捕まった。《共同通信》



4月8日 その日のできごと(何の日)