平成2882日目
1996/11/28
この日のできごと(何の日)
【落合博満内野手】巨人を退団
落合博満内野手(42)の巨人退団が28日、決まった。巨人はフリーエージェント(FA)の清原和博内野手を獲得したため、一塁のポジションが競合する落合内野手の放出を決断。親会社、読売新聞社の渡辺恒雄社長が28日、東京・大手町の本社で落合内野手と会談し、移籍を前提に自由契約選手の手続きを取ることを了承した。
落合は他球団でのプレーを強く希望。同日夜、ヤクルトの野村克也監督が球団納会の席で獲得の意向を表明したほか、横浜、阪神などの動きが注目されるが、3億7000万円(推定)の球界最高年俸が移籍へのネックになりそうだ。
東京都内のホテルで長嶋茂雄監督らとともに記者会見した落合は「清原と勝負して負けることはないと思っているが、長嶋監督の悩む顔を見たくない。3年間で2度優勝して監督の笑顔も見れたし、巨人での仕事は終わった」と、自らの意思で退団の道を選んだことを強調した。
長嶋監督は「栄光の推進役を担ってくれて、ご苦労様でした」と話し、球団は功労金2000万円を同選手に贈ることを決めた。《共同通信》
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【井上幸彦警視総監】辞任表明
オウム真理教信者だった警視庁巡査長(31)が国松孝次警察庁長官銃撃事件の犯行を供述した一連の問題の責任を取って、警視庁の井上幸彦警視総監(59)は28日午前、橋本龍太郎首相、国家公安委員会に辞任を申し入れ、12月3日付けで辞任、後任には前田健治警察庁官房長が就任することが決まった。《共同通信》
【行政改革会議】本格始動
橋本龍太郎首相の直属機関「行政改革会議」は28日午前、首相官邸で初会合を開き、第二次内閣の重点課題である中央省庁の再編など「霞が関改革」に向け、本格的な議論を開始した。1年以内に具体案を取りまとめ、1998年の通常国会に法案を提出、2001年1月からの新体制移行を目指す。
冒頭、会長を務める橋本首相は「行革は焦眉の急だ」と強調、複雑な行政の課題に「縦割り行政の弊害を乗り越え、国民本位で的確かつ効率的に対応できる組織体制をつくり上げなければならない」と強い決意を表明した。《共同通信》
【政界談話室】
○・・・橋本龍太郎首相は28日午前、全国知事会会長の土屋義彦埼玉県知事の訪問を受け「地方でも行政改革を進めてほしい」と要請した。土屋氏は「埼玉県庁の部局を半減したかったが、抵抗に遭った」と行革の難しさに触れながらも、11部局を9つにスリム化した実績をさりげなくアピール。首相は「これからも頑張って」と励ましたが、厚生官僚らの不祥事で頭はいっぱいのよう。総選挙後初の政府与党首脳連絡会議でも「初めての会合で言うのは情けないが、今は行政の信頼回復が急務だ」と深刻な表情を見せるなど、激励が必要なのは首相のほう。
○・・・自民党の加藤紘一幹事長はこの日午後、党本部での女性国会議員の懇談会に出席し「わが党の女性国会議員は史上最多の11人になり、他党とそん色がなくなってきた」と歓迎した。さらに米国を引き合いに「女性で大統領候補に取りざたされる人もいる。皆さんも実力で首相候補になって」と持ち上げた。もっとも第二次橋本内閣の人事で「女性の入閣は個人の実力が評価された」と言いながらも、「女性という意識を持たないようにしても実態は持ってしまった」と本音も。女性の門戸は総選挙のキャッチフレーズ通り「オープン」とは簡単にいかないようだ。《共同通信》
【大阪府堺市】O-157に補償金
大阪府堺市教育委員会は28日、7月に起きた病原性大腸菌O-157集団食中毒の感染者に対する症状や入院日数に応じた「補償金」「見舞い金」の額を決め、公表した。対象は約7300人で総額は約8億1000万円。死亡した2女児については補償の話し合いを始めたばかりで、額などは未定としている。
12月2日から始まる市議会定例会に提案する。同市の食中毒関連予算は二次感染予防対策などと合わせ総額約22億5000万円となる見込み。
「補償金」の対象は、発症した児童約5500人と二次感染した保護者ら計約6000人。症状で四段階に分け①溶血性尿毒症症候群(HUS)併発などの重症者は入院一日につき2万1000円②入院は一日につき1一万6000円③通院は一日につき8000円④死亡者、後遺症のある患者は個別に対応―とした。
症状のなかった「健康保歯者」約1300人には見舞い金名目で一律5000円を支払う。原因が特定されなかったため「賠償金」ではなく「補償金」などの名目で、金額はやはりO-157食中毒が発生した岡山県邑久町や岐阜市の例を参考に算出したという。
市職員550人が議会提案後の12月7日から各家庭を訪問し、金額についての理解を求めたいとしている。
「O-157被害者の会」の松原高義会長 補償金というのは、だれが考えてもおかしいのではないか。過失がないということだろうか。これまで、だれも責任を取っておらず、額にかかわらず補償金という名目では、だれも納得しないだろう。堺市の責任を認めさせるためにも法的手段に訴える方針は変わらない。《共同通信》
【JR西日本】北陸新幹線は「スーパー特急」で
JR西日本は28日、自民党整備新幹線建設促進特別委員会のヒアリングで、北陸新幹線未着工区間の建設方式について、在来の湖西線や北陸トンネル、北越北線を活用したスーパー特急を主張した。
JR西日本側はフル規格整備の場合、従来通り全額公共負担、全線同時開業の考えを強調した。これに対し、沿線自治体代表としてヒアリングに臨んだ中沖豊富山県知事は「誠に遺憾だ。公共性を持つ交通機関として地域とともに歩む姿勢がほしい」と批判した。同社のスーパー特急案についても「スーパー特急はあくまでフル規格整備への暫定措置なのに、JR側は半永久的と認識しているのではないか」と疑問を唱えた。
このほか、JR西日本は、未着工区間に関し、現行基本計画でのJR50%、国35%、地元自治体5%の負担割合を見直す必要性を示した。これについても中沖富山県知事は「地元は現行以上の負担には反対」と反論した。《北國新聞》