平成2803日目

平成8年9月10日(火)

1996/09/10

【橋本龍太郎首相】沖縄米軍基地縮小に全力

橋本龍太郎首相は10日午後、首相官邸で大田昌秀沖縄県知事と会談、県民投票の結果を受けて米軍基地の整理・縮小と沖縄振興に積極的に取り組む方針を表明した。

知事は米軍用地強制使用のための公告・縦覧の代行に応じるかどうか明確な態度表明を避けたが、会談後の記者会見で「政府の施策を慎重に検討して判断できると思う。個々の問題も展望は明るい」と評価し、代行を応諾する姿勢を示唆した。

会談を受け、政府は臨時閣議を開いて沖縄問題の前進に向けた首相談話を決定。首相は緊急会見で(1)米軍基地縮小に全力(2)沖縄振興策を推進するため総額50億円の特別調査費を計上(3)官房長官や知事で構成する「沖縄政策協議会」を新たに設置、関連施策を充実、との方針を発表した。《共同通信》



【大相撲秋場所】3日目

大相撲秋場所3日目(10日・両国国技館)右ひざを痛めている大関貴ノ浪は苦手の平幕剣晃にいいところなく寄り切られ初黒星。大関昇進を目指す関脇魁皇も小結琴錦の寄りに屈した。貴乃花は力強い相撲で元大関の小錦を寄り切り3戦全勝。横綱曙は玉春日を押し出して連敗を免れ2勝目。《共同通信》

【プロ野球・日本ハム】上田利治監督が突然の休養

オリックスと優勝を争っている日本ハムの上田利治監督(59)が10日突然休養した。球団によると家庭内の問題で同監督の心労が重なったのが理由。同日のオリックス戦は住友ヘッドコーチが代理監督を務めたが、11日以降の復帰のめどは立っていらず、場合によってはこのまま退団する可能性もある。《共同通信》

【国連】CTBTを採択

国連総会の特別本会議は10日午後4時(日本時間11日午前5時)、包括的核実験禁止条約(CTBT)の最終案を採択するとの決議を、賛成158カ国、反対3カ国(インド、リビア、ブータン)、棄権5カ国(キューバ、シリアなど)の圧倒的多数で採択した。

条約はすべての核実験を禁止することで、核兵器の開発・改良を封じ込める狙いを持っており、核兵器の軍縮を大きく前進させるものだ。

しかし、核拡散防止条約(NPT)と同様に、CTBTは核保有国の核独占体制を固定化するとの批判も強く、今後は核保有国が軍縮をいかに進めるかが焦点となる。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は10日昼、首相官邸で札幌市の「とうきび娘」から焼きトウモロコシの差し入れを受けた。首相が手を着けないのを不思議に思った記者団が「食べてみてはいかがか」と勧めると「だめだ。(きょうの)日程表が出た時、女房から持って帰るよう言われたんだ」と事情説明。さらに「公邸に出産を控え米国から帰国した二女や、二男の嫁もいてみんなで寄ってたかって僕の権限をはく奪してね」と記者団に恨めしそうな表情をみせた。最近、首相の最大の権限である「解散権」をあれこれせんさくするマスコミに対するけん制も忘れなかったようだ。

○・・・新進党の野田毅政審会長はこの日の記者会見で「共産党並みに思い切って消費税廃止を主張してはどうか」という意見があることを紹介した上で「われわれはそこまで無責任なことをやるわけにはいかない」ときっぱり否定。消費税を3%に据え置くとの同党の公約について「経済再建が今一番の課題。無責任な増税や無責任な廃止でもない」と、連立与党、共産党それぞれの主張との違いを力説した。一方で「廃止という意見が出てくるのも共産党系が当選した足立区長選の影響があるのだろう」と総選挙を間近に控えて大きく揺れる議員心理を分析していた。《共同通信》

【社民、さきがけ】「菅・鳩新党」で協議

社民党と新党さきがけは10日午前、鳩山由紀夫氏とさきがけ副代表の菅直人厚相らが個人結集方式による「第三極」の大結集を呼び掛けることで基本合意したことを受け、それぞれ臨時常任幹事会や総務会を開き対応を協議した。

村山富市社民党党首は合意を基本的に歓迎する意向を示した。さきがけの三原朝彦総務会長は、総務会後の記者会見で「(排除の論理など)ネガティブなことがなければ、前向きにやりたい」と述べた。同党内は受け入れが大勢となっている。

菅氏は、さきがけの総務会で鳩山氏との合意について説明。その中で①未来志向②行政改革の推進③個人参加―を「新党設立委員会」への参加条件として挙げた。 総務会では「排除の論理」をとるかどうかについて質問が出されたが、菅氏は「個人参加という条件にすべて包含されている」と述べ、「排除の論理」はとらないとの認識を示唆した。「未来志向」を参加の原則としたことは、自社さ政権への評価などを新党参加の踏み絵としないことを示したものともみられる。

一方、社民党の三役会議では、両氏の合意の過程に社民党側が関与していないため、合意内容について菅氏らさきがけ側から早急に説明を聞くことで一致。臨時常任幹事会はいったん休憩となった。村山富市党首は三役会議の前に、記者団に「詳細が分からずコメントできる状態ではない」としながらも「自民党でも新進党でもない大きな流れを結集しようというきっかけになるのなら、結構なことだ」と述べ、基本的には歓迎する意向を示した。《共同通信》

菅直人厚相は10日午前の閣議後の記者会見で、鳩山由紀夫氏らとの新党構想について「鳩山さんが党首をやるべきだ」と述べた。さらに「新党設立委員会」の代表について「鳩山氏から(菅、鳩山両氏による)2人代表制でという提案があった」と明らかにし、同日午後にも両氏を含む4人の準備会で細部を詰める意向を示した。《共同通信》

【菅直人氏、鳩山由紀夫氏】新党名は「民主党」

菅直人厚相(新党さきがけ副代表)と鳩山由紀夫氏は10日夕、都内のホテルで鳩山氏の弟邦夫氏、社民党の岡崎トミ子氏とともに「呼び掛け人会議」を開き、新党の党名を「民主党」とすることを決めた。理念・基本政策づくりを急ぎ、11日午後、4人が「共同アピール」として発表する。

新党は衆院解散後から総選挙までに結成される見通しで、党首には鳩山氏、幹事長に菅氏を充てる方向で調整が行われている。一方、村山富市社民党党首と井出正一さきがけ代表は10日午後、国会内で対応を協議。村山氏は今後、菅氏か鳩山氏から直接説明を聴いて最終判断する意向を示したが、社民、さきがけとも受け入れるべきだとの意見が大勢で、「社さ鳩新党」結成に向け環境整備が進んだ。

また呼び掛け人会議では、数日後に「新党設立委員会」を発足させることを確認。また共同アピールに「賛同するすべての人に結集を呼び掛ける」という文章を盛り込むことで、「排除の論理」をとらないことを強調する方針を決めた。《共同通信》



9月10日のできごと