平成2747日目

平成8年7月16日(火)

1996/07/16

【オウム裁判】松本サリン事件で初判決

松本サリン事件で使用された噴霧装置を製造したほか、サリン量産プラント建設に加担したとして、殺人ほう助と殺人予備などの罪に問われたオウム真理教元幹部F被告(35)の判決公判が16日、東京地裁で開かれた。

若原正樹裁判長は松本サリン事件が教団代表松本智津夫被告(41)=教祖名麻原彰晃=の指示で実行されたと認定した上で、F被告に懲役10年(求刑懲役12年)を言い渡した。懲役10年は、一連のオウム真理教事件でこれまでに言い渡された判決の中で最も重い刑。

松本サリン事件では殺人、殺人未遂罪で松本被告ら7人、殺人ほう助、殺人未遂ほう助罪でF被告ら6人の計13人が起訴されたが、判決言い渡しは初めて。

判決によると、F被告は平成6年6月、山梨県上九一色村の教団施設で、トラックの荷台にサリン貯蔵タンク、ヒーター、送風扇などを設置し、サリンを気化させ噴霧する装置を製造。幹部新実智光被告(32)らが長野県松本市で同噴霧装置を使ってサリンを発散させ、7人を殺害、144人に重軽症を負わせた犯行を助けた。

5年11月から6年12月にかけての「第7サティアン」などでのサリン量産プラント建設では、溶接班長として機器類を製造し、不特定多数の殺人を準備した。

松本サリン事件は、教団支部開設をめぐる民事訴訟が係属していた長野地裁松本支部の裁判官などを標的にサリンの殺傷能力を実験するため、松本被告が新実被告らに犯行を指示したとされる。F被告はこれまでの公判で、松本サリンとプラントの両事件への関与を認めた上で「松本事件の犯行計画は知らず、プラントで製造されるものがサリンだとは認識していなかった」と起訴事実の一部を争ってきた。《共同通信》



【大阪府堺市】「O-157」4334人に

大阪府堺市の病原性大腸菌「O-157」による小学校集団食中毒で、市対策本部は、16日午後4時現在の患者児童数が4334人になった、と発表した。うち入院は延べ245人(退院11人)で、患者が出た小学校は53校。

児童以外に、16校の調理師と教職員計22人が食中毒症状を訴え、教師11人が入院していることが分かった。堺市対策本部は同日午後、給食食材の納入業者など4カ所を立ち入り検査。残りの給食関連業者62社も17日以降、順次検査する。

政府対策本部の設置に伴い、午後から現地を視察した菅直人厚相は「かなりひどい状況だ。原因特定に全力を挙げたい」と話した。《共同通信》

【大相撲名古屋場所】10日目

大相撲名古屋場所10日目(16日・愛知県体育館)大関貴ノ浪は平幕湊富士を豪快に決め出し、土付かずの10連勝で単独トップを守った。

1差で追う両横綱も完勝。貴乃花はもろ差しから水戸泉を、曙は右四つから大至をそれぞれ寄り切り1敗を堅持した。関脇魁皇は大関若乃花に寄り切られ3敗、今場所後の大関昇進が絶望的となった。若乃花は6勝4敗。大関武蔵丸は蒼樹山を押し出し7勝目。関脇武双山は玉春日に敗れて5勝5敗となった。

この結果、幕内は2敗力士がいなくなり、優勝争いは全勝の貴ノ浪と1敗の両横綱に絞られた。十両は元小結の智ノ花ら7人が7勝3敗で並んだ。またこの日、平成元年九州場所11日目から続いている大入り満員が連続600日となった。《共同通信》

【ロシア・エリツィン大統領】米副大統領と会談

ロシアのエリツィン大統領は16日、保養先のモスクワ郊外バルビーハの別荘で、ゴア米副大統領と約45分にわたり会談した。エリツィン大統領が再選後、外国の最高首脳級に会うのは、ゴア副大統領が初めて。大統領は選挙戦の疲労回復を理由に、15日から、療養所も併設されている同地で休暇に入っている。

エリツィン大統領は、先月16日の大統領選第一回投票を前にした激しい疲れから、同月26日以来、公の場に姿を見せず、去る3日の決選投票もバルビーハで済ませた上、テレビに数度登場しただけ。ゴア副大統領との会談も、当初15日にクレムリンで行われる予定だったが、突然延期され、健康状態が懸念されていた。《読売新聞》

【新進党】「小沢グループ」解散決定

新進党の小沢党首支持グループ「非常事態に対する日本の責任を考える会」(173人、世話人代表・二階俊博選挙対策局長、略称「責任ある政治の会」)は16日、国会内で総会を開き、党内融和を最優先させるため、会を解散することを正式に決めた。小沢氏周辺では、「責任ある政治の会」が率先して解散に踏み切ったことで、羽田元首相、細川元首相を中心とする羽田グループ(興志会、67人)も解散に同意せざるを得なくなるものと見ている。

この日の「責任ある政治の会」の総会には、代理出席を含めて衆参両院の国会議員53人が参加した。二階・世話人代表は総会後に記者会見し、「党内の組織が整備され、我々も党の機関の中で活動することが可能になった。会を解散させ、挙党体制の確立に努めたい」との談話を発表した。《読売新聞》

【政界談話室】

○・・・16日の政府与党首脳連絡会議で、公的介護保険制度に関する連立与党主催の地方公聴会が話題に。自民党の山崎拓政調会長が今月12日に地元の福岡市で第1回を開催したことを報告した後、出席者の一人が「山形の山の中でもやろう」と提案。これを聞いた橋本龍太郎首相は「今、『山形の山の中』という発言があったけど、加藤(紘一)幹事長の顔色が変わったぞ」と、山形県選出の加藤氏を見ながらにやり。公聴会は9月までにあと4回開くが、どこも与党3党の幹事長、政調会長クラスの「ご当地」ばかりなのは、お手盛りの感も。

○・・・新進党の渡部恒三総務会長はこの日の記者会見で、小沢一郎党首の支持グループ「責任ある政治の会」が解散、羽田孜元首相の「興志会」も解散の方向となったことに自ら言及。「いろいろ心配を掛けた。党内融和に向かって良い方向で一つ一つ進んでいる。この2カ月間私が描いた挙党一致態勢はほぼ完成に近づいている」と、5月の小沢氏の誕生会に羽田氏を呼ぶなど、関係修復に腐心してきたことに自負をのぞかせた。最後に「皆さん、記事がなくなって困るかもしれないが、ありがとう」と余裕も見せ、ほっと一息の様子。《共同通信》

【橋本龍太郎首相】行革5テーマの検討を指示

橋本首相は16日午前の閣僚懇談会で、今後取り組むべき行政改革のテーマとして、①国家公務員第Ⅰ種(幹部)職員の採用数3割削減②公益法人の改革③特殊法人の整理④規制緩和の推進⑤省庁の行政機構改革–を検討するよう各閣僚に指示した。

このうち、幹部閣僚の採用削減計画については、97年4月任用分から5年間で3割削減を目指すが、来年4月任用者の就職活動はすでにスタートしているため、1割削減に抑えるとの方針が了承された。《読売新聞》



7月16日のできごと