1996 平成8年5月8日(水)

平成2678日目

平成8年5月8日(水)

1996/05/08

【橋本龍太郎首相】住専紹介融資「母体行は責任を」

参院予算委員会は8日午前、8年度予算案に関連して住宅金融専門会社(住専)処理、経済、財政問題について集中審議を行った。橋本龍太郎首相は住専処理策での母体行の追加負担について「母体行による紹介融資の実態など、(処理策を)決定した当時は知らなかった事実も出てきた。必要ならば紹介を行った貴任を問い、法に触れる部分があれば厳しく処理していく」と述べ、不良債権化した紹介融資について母体行は責任を果たすべきだとの考えを示した。

その上で首相は「母体行が自らの責任をどう受け止め、どうこたえていくのか。国会の論議を踏まえ、自ら判断されていく姿勢は持っていただきたい」と述べ、3兆5000億円の債権の全額放棄以上の負担を自ら検討すべきだとの考えを強調した。久保亘蔵相も母体行の追加負担について「積極的に協議を進め、合意を得たいと考えている」と述べた。

首相は、農林系金融機関の住専に対する債権の元本保証をしたとされる大蔵、農水両省間の「覚書」に関連して「関係省庁の覚書や行政指導、行政通達の手法が将来問題を含むとの意識を持たなかった軽率さは否定できない」と述べ、金融行政改革の観点からも覚書や通達行政の見直しが必要との考えを示した。ただ「責任を問われるべき性格ではない」との認識も示した。

また首相は「金融自由化の流れの中で、護送船団方式の金融行政が変わって行く時期に入っている」と述べ、抜本的な改革の必要性を強調した。《共同通信》



【トヨタ・ランドクルーザープラド】フルモデルチェンジ

1996 平成8年5月8日【トヨタ・ランドクルーザープラド】フルモデルチェンジ
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【薬害エイズ問題】安部氏の立場不利に

薬害エイズをめぐる8日の衆院厚生委員会では昭和58年当時の血液事業責任者だった参考人の徳永栄一・前日赤中央血液センター所長に対し日赤の対応について質疑が集中、徳永氏は国内血への転換に関連し、「日赤に国内血の供給能力はあった」などと陳述した。「日赤に供給能力はなかった」と国会で陳述していた安部英・元厚生省エイズ研究班長との食い違いが鮮明となり、輸入非加熱製剤を使うしか方法はなかったとしてきた安部氏の立場は不利になりそうだ。

4月の参院厚生委で参考人として出席した安部氏は、国内血の絶対量について「当時クリオ(国産製剤)は足りなかった」などと陳述。だが、徳永氏は「製造能力が低いという安部氏の指摘は当たらない」と反論、「やろうと思えばできた」と述べた。

また安部氏は国内血への転換を見送った理由についても「クリオの量的不足」を挙げ「患者の命を永らえるために輸入非加熱製剤治療が必要だった」との趣旨を述べたのに対し、徳永氏は「(小委員会で)クリオは使える範囲や治療効果が限られているから無理と言われた」と、安部氏と異なる見解を示した。

一方、当時の厚生省生物製剤課長の郡司篤晃東大教授はこれまで「日赤に献血原料による製剤増産などを打診したが、協力を得られなかった」と、同省と日赤の交渉経過を説明していたが、徳永氏は「非公式な交渉はあったと思う」と、正式な要請はなかったことを強調、郡司氏のニュアンスとの違いも浮き彫りになった。《共同通信》

衆院厚生委員会は8日午後も薬害エイズ問題の審議を行い、厚生省エイズ研究班員だった前同省エイズサーベイランス委員会委員長の塩川優一・順天堂大名替教授(77)が参考人として出席した。

非加熱血液製剤でエイズウイルス(HIV)に感染した血友病患者が第一号認定されなかった帝京大症例問題で、同班員だった松田重三・帝京大助教授が「厚生省などから圧力があったのではないか」と指摘したことに対し、「圧力はなかった」と述べ、疑惑を否定した。

また「(エイズ患者が)見つかれば早く発表し対策を取らなければならないというのは一貫した考え」と強調。「当時の診断基準では、認定をためらったのはやむを得なかった」と研究班の結論の正当性を主張した。

松田氏は先月17日に参院に参考人招致された際、「帝京大(症例)を認定しなかったのは行政に汚点を残さないため」「(エイズ研究班の第一回会議で)積極的だった塩川氏が、なぜ(第二回会議で)態度を変えるのか不思議に思ったのを強烈に認識している」としたのに対し塩川氏は「すべて推論。当局からの圧力はない」と反論した。

昭和59年9月に塩川氏を委員長に発足した同省エイズ調査検討委員会が、順天堂大症例の同性愛者を一号患者に認定したが、塩川氏は帝京大症例について「(その時に)報告があればすぐに認定する態勢になっていた」「第一例と考えていいのではと常に思ってきた」と関心を強調した。しかし直接、帝京大側に報告を求めるなど積極的な対一応は取っていなかった。

さらに帝京大症例について塩川氏は「(研究班の)皆さんはエイズが日本に入っているという認識だった」「対策を進めないといけないと思っていた」と答弁。先月19日の衆院厚生委で「(帝京大症例が)工イズでないと判断されたから、対策はできなかった」と答えた元エイズ研究班長一の安部英・前帝京大副学長との主張の違いを見せた。

また、対策が取れなかった理由として「安部班長が強力な主導権を持っていた」「班長が状況を見てど一ういう行動に出るか判断したと思っている」と述べ、安部氏の判断によるとの見方を示した。枝野幸男氏(さきがけ)らの質問に答えた。《共同通信》

【政界談話室】

○・・・橋本龍太郎首相は8日の参院予算委員会の住専問題などの集中審議に出席。平成会の荒木清寛氏が「日本の金融機関の不良債権全体の解決の枠組みをつくるのが先ではないか。住専は“氷山の一角”だ」と問い詰めたのに対し、首相は「私と委員の間に本質的な違いはない。われわれも金融の世界の不良資産の処理は大切なことだ。住専処理はその“突破口”だと思っている」。さらに追い打ちをかけるように「『氷山の一角』と『突破口』とどういう違いがあるのか分からない」と、予算の9日成立が確実なことも手伝ってか、久しぶりに鼻っ柱の強さを披露。

○・・・新進党の羽田孜元首相はこの日、福岡市内の講演で「うみが露呈した源は38年間の自民党一党支配だ」と、政治や行政の改革の必要性に熱弁を振るった。「役所ともたれ合い、癒着してきた。大臣を粗製乱造し、党内にガスが充満すると内閣改造し、大臣をくるくる代えてきた」と、派閥順送りの内閣改造を一刀両断。「国際会議では相手国の閣僚から『あの人と本当に話をしてもいいのか』との声さえ聞かれた」と『国際政治の舞台裏まで披露したが、自民党時代は田中派、竹下派と大派閥に身を置き要職を経験してきた羽田氏自らの総括は?《共同通信》

【新進党・羽田孜元首相】自民との連立を否定

新進党の羽田孜元首相は8日午後、福岡市内で講演し、政界再編に関して「単なる保・保連合や、野党に疲れたから自民党と一緒になるというつもりはない。それをやると補完勢力になる」と自民党との連立を明確に否定した。さらに「き然とし、ある時は大妥協をやってのける、そういう二つの政治勢力をつくり上げることが大事だ。お互いに刺激することで自民党もよみがえる」と述べ、あくまでも二大政党制を目指す考えを示した。

小沢一郎党首が集団的自衛権行使の合憲論を打ち出したことについては「日本が湾岸戦争に参加できることになり、国際社会や日本の中でも理解されない」と反論。また「解釈だけで広げ超法規的なことをやると、厄介になる。『論憲』という言葉を国民に広げていくことが大事だ」と、広範な憲法論議の必要性を指摘した。

同時に極東有事の際の米軍への後方支援に関して「何と何ができるか、一つ一つ議論していくべきだ」とし、有事に備えた法整備も訴えた。

住専処理について、羽田氏は「いつまでも遅らせると深みにはまる。延引させるのでなく、解決に向けて進み出さないといけない」と景気対策上からも早期決着の必要性を強調した。《共同通信》

【自民党・亀井静香氏】「保保連合あり得ぬ」

自民党の亀井静香組織広報本部長は8日、札幌市内で講演し、自民、新進による保保連合の可能性に関し「せっかく自民党内の悪いのが出ていったのだから、何も再び悪い血を入れる必要はない。あり得ない」と述べた。

小沢一郎新進党党首の外遊先、北京での発言についても「小沢さんは正直な人だ。もう悲鳴を上げてしまったということだ。自民は社会、さきがけと手を切れと言っているが、そんなぜいたくを言える立場か」などと批判した。

また衆院選の小選挙区制については「小選挙区制は日本をファッショ化させる。過ちては改むるにはばかることなかれ。中選挙区に戻せと言っているのではないが、手直しの努力を怠ってはならない」と見直しが必要との考えを示した。《共同通信》

【自民党】藤波孝生氏を公認

自民党は8日午後の選対小委員会(委員長・野中広務幹事長代理)で、リクルート事件の一審で無罪判決を受けた元官房長官の藤波孝生氏について、次期衆院選の三重5区での公認を内定した。併せて三重3区に新人の金子一也氏の公認も決め、自民党の小選挙区公認候補は258人、推薦候補三3人になった。

白川勝彦総務局長は選対小委終了後の記者会見で、検察側が現在控訴中の藤波氏を公認した理由について、党の候補者選定基準を挙げ、「起訴された場合は公認を認めないが、一審で無罪判決を受けた者は除く規則があり、それに従った」と述べた。事件で起訴された後に離党した藤波氏は7日、7年ぶりに復党を果たしている。《共同通信》

【日産自動車】20車種、105万台をリコール

日産自動車のセドリック、ブルーバードなど20車種の乗用車とRV(多目的レジャー車)に火災になる恐れのある欠陥が見つかり、同社は8日、運輸省にリコール(無料の回収修理)を届けた。対象台数は約105万台、リコール台数としては昭和45年のトヨタ自動車の約77万4000台を上回りワーストワンの記録。

この欠陥によるとみられる火災事故が約10件発生しているが、人身事故には至っていないという。日産自動車広報部は「リコールで掛かる費用は約60億円。客にはダイレクトメールで案内を出し、早急に修理したい」としている。

発見された欠陥は①エンジンの点火系統の配線に取り付けてある蓄電器が、ショートして火災になる危険がある②シートベルトのたるみを瞬時に巻き取る装置は衝突時に高温ガスを発生するが、このガスで上部の配線用カバーが発火する恐れがある−の2点。

リコールの対象は、平成元年10月から6年3月の間に製造された次の車種のうちの一部。セドリック▷ブルーバード▷シーマ▷グロリア▷レパード・ジェイ・フェリ▷グロリア・パトロール▷セドリック・パトロール▷ローレル▷スカイライン▷セフィーロ▷マキシマ▷プリメーラ▷プレセア▷サニー▷パルサー▷アベニール▷プレーリー▷テラノ▷ダットサン▷サファリ《共同通信》

【南アフリカ】新憲法制定で合意

南アフリカの民主化総仕上げとなる新憲法案をめぐり対立していた最大勢力の黒人政党、アフリカ民族会議(ANC)と、第二党の白人政党、国民党は7日深夜、対立を回避し同案に賛成することで合意した。これにより、8日開かれる制憲議会(490議席)で新憲法案が賛成多数で採択されることが事実上、決まった。

南ア政治の最重要課題とされていた新憲法の制定が確実となったことで、10日に就任2年を迎えるマンデラ大統領の政治基盤はいっそう強固なものとなりそうだ。

現行の暫定憲法は、白人政権下の1993年12月に成立。制憲議会成立2周年となる今月10日までに新憲法を制定することを義務付けており、同議会で制憲交渉が続けられていた。《共同通信》



5月8日のできごと