1996 平成8年4月29日(月)

平成2669日目

平成8年4月29日(月)みどりの日

1996/04/29

【モンゴル】火災で「北海道の面積」分を焼失

モンゴルの大規模火災の対策に当たる国家緊急委員会のダムディンスレン副委員長は29日、モンゴルで起きている大規模火災について、焼失面積がほぼ北海道の広さ(7万8000平方キロ)に相当する約8万平方キロに達し、全人口の約16%の37万1400人が被災したことを明らかにした。

火災は現在も、モンゴル国内の62カ所の草原や森林で起きている。また、中国・内モンゴル自治区のフルベルモン地区一帯の森林や草原にも燃え広がり、国境を越えた大火災となっている。

副委員長によると、モンゴル国内でこれまでに14人が焼死、20人以上が負傷して病院に運ばれた。被災者の多くは居住用のテントを焼失した。

軍や警察など3万4000人を動員して消火・教助活動を行っているが、高山地帯の消火活動は不可能な上、草原部でも電柱が焼けるなどして電話連絡が取れない地域が多く、難航している。

モンゴル国内の29日までの被災状況は、全森林面積の17.1%(3万平方キロ)、遊牧用の草原の4.2%(5万平キロ)が焼失した。羊など家畜は5000頭以上が焼死、被害総額は18億2400万ドル(約1915億円)に達した。異常乾燥に加え、気温が上昇しており、火勢の衰える見通しはなく、モンゴル側は国際援助を要請している。《共同通信》



【柔道・全日本選手権】小川直也選手が7度目の優勝

柔道の全日本選手権は29日、東京・日本武道館で36選手が参加して行われ、推薦出場の小川直也五段(日本中央競馬会)が2連覇を果たし、山下泰裕の9度に次ぐ優勝回数を7に伸ばした。

小川は準々決勝で一昨年優勝の金野潤四段(四国・綜合警備保障)を小差の判定で下すと、準決勝は賀持道明四段(東京・日本中央競馬会)に横四方固めで一本勝ち。決勝では三谷浩一郎四段(東京・日本道路公「団)の左払い腰をこらえて右すくい投げで一本勝ちした。

優勝候補の真喜志慶治四段(近畿・警視庁)は1回戦で井上康生三段(関東・東海大相模高)に判定で敗れた。高校生として22年ぶりに全日本選手権に出場した井上はその後の2回戦で敗退した。《共同通信》

全日本柔道選手権が29日、東京・日本武道館で行われ、ベテラン小川直也(日本中央競馬会)が2年連続7度目の優勝をした。日本一に輝いた小川はアトランタ五輪男子95キロ超級の日本代表の座も獲得。その後の記者会見では、同五輪を最後に選手生活にピリオドを打つことを表明した。《共同通信》

【WBAジュニアバンタム級タイトル戦】飯田覚士選手、戴冠ならず

世界ボクシング協会(WBA)ジュニアバンタム級タイトルマッチ12回戦は29日、名古屋市総合体育館で行われ、挑戦者で同級3位の飯田覚士(緑)はチャンピオンのアリミ・ゴイディア(ベネズエラ)に5回25秒TKOで敗れた。世界初挑戦の飯田はプロ初黒星で、戦績は21戦20勝(10KO)1敗。ゴイティアは3度目の防衛に成功した。

飯田は同じサウスポーのゴイティアに対し、接近しての右フックを有効に使った。だが4回、この右フックから攻勢をかけた場面でガードが甘くなり、カウンターの右フックを打ち込まれてダウン。何とか立ち上がったものの、続く5回、ダメージが色濃く残る飯田に王者がゴングと同時に連打を浴びせ、主審が試合をストップした。《共同通信》

【日ロ防衛首脳会談】安保対話強化で合意

臼井日出男防衛庁長官とロシアのグラチョフ国防相による初めての日ロ防衛首脳会談が29日午前(日本時間同日午後)、ロシア国防省で開かれ、両国間の安保対話、防衛交流の強化を確認する合意文書に署名した。

合意文書は①大規模演習実施の相互通報②海上自衛隊、ロシア海軍艦艇の相互訪問と日ロ共同通信訓練の実施③防衛事務当局、「制服組」間のハイレベル対話の促進―などの信頼醸成に向けた具体措置を打ち出した。また臼井長官はグラチョフ国防相の来日を招請、国防相も「喜んで受けたい」と応じた。

長官は北方領土駐留ロシア軍が3500人に削減されたことを評価しながらも、エリツィン大統領が1993年の来日時に表明した「完全撤退」の早期実施を強く要請。国防相は極東ロシア軍の削減に取り組んでいることを強調した。

会談の結果、領土問題を残しながらも日ロ間の信頼醸成措置の構築や安全保障対話が前進する見通しが出てきた。

日本と周辺諸国の安保対話の枠組みは朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を除いて一応整った形で、北東アジアの多国間安全保障機構の創設にも影響を与えそうだ。《共同通信》

【チェチェン共和国】独立派の抗争激化

タス通信によると、チェチェン共和国南部アチホイマルタン地区のブラエフ行政長官は29日、共和国の独立派指導者ドダエフ大統領の死後、後継者となったヤンダルビエフ大統領代行が28日夜、同地区で起きた独立派武装勢力同士の撃ち合いで殺されたと述べた。しかしロシア国防省や内務省は30日未明までに代行の死亡を公式に確認していない。

一方、ドダエフ派筋がタス、ロシア両通信に語ったところでは、ウルスマルタン地区で28日夜、武装勢力の司令官の会議が開かれ、強硬派のバサエフ部隊長が総司令官に選ばれた直後、ヤンダルビエフ代行が殺された。事実とすれば、独立派指導部の内部抗争が激化している可能性がある。

代行の葬儀は首都グロズヌイの南約20キロの村で行われるという。独立派はドダエフ氏が死亡した22日の軍事評議会でヤンダルビエフ副大統領を大統領代行に選出したばかりだった。

ロシア連邦保安局筋はインタファクス通信に、ヤンダルビエフ代行の殺害を否定、武装勢力幹部もロイター通信に死亡説を否定、情報は混乱している。

代行はロシアへの報復を主張しており、今回の殺害にエリツィン政権が背後で関与した可能性も指摘されている。独立派指導部内で抗争が強まれば、エリツィン政権のチェチェン和平案実現の可能性はさらに不透明になろう。《共同通信》

【ポートアーサー事件】銃乱射男を逮捕

オーストラリア南部のタスマニア州の観光地ポートアーサーで観光客らに無差別式乱射し、32人を殺害、近くのホテルに立てこもった男(28)は29日朝、警察に逮捕された。男は人質3人を取っていた。逮捕される直前に放火し、ホテルは炎上した。男はやけどを負って病院で手当てを受けている。

人質3人のうち2人がホテルの焼け跡から遺体で発見された。残る1人の安否は不明。これで同事件の死者は計34人となった。

当初、乱射による死者は33人とされていたが、その後の調べで32人と確認され、負傷者は犯人を除いて19人となった。

男はタスマニア州の州都ホバート出身とされるが、犯行の動機などは明らかになっていない。警察は精神に障害があるとみている。

犠牲者は、オーストラリア人が25人、マレーシア人2人、インド系1人など。負傷者はオーストラリア人のほか、カナダ人と米国人で、うち5人は重体。メルボルンの日本総領事館によると、地元警察は、判明している死傷者リストの中に日本人はいないと確認した。

男はホテル経営者の老夫婦ら3人を人質に取って、警察にヘリコプターを要求。その後、警察との交渉は中断し、男は断続的に警察に向け、銃撃を続けていた。人質になっていた老夫婦は、犯人の父親(故人)の友人だった。《共同通信》



4月29日のできごと