平成2592日目
1996/02/12
この日のできごと(何の日)
【司馬遼太郎さん】死去
「竜馬がゆく」「国盗り物語」「項羽と劉邦」などの長編時代小説や、卓抜な紀行文、文化論などで知られる作家で文化勲章受章者の司馬遼太郎氏が12日午後8時50分、腹部大動脈瘤破裂のため、大阪市中央区の国立大阪病院で死去した。72歳だった。大阪市出身。
大阪外国語学校(現大阪外大)卒。22歳の時、栃木県で終戦を迎える。産経新聞記者時代に書いた「ペルシャの幻術師」で昭和31年、作家デビュー。35年、「梟の城」で直木賞を受けた。36年から著述に専念し「燃えよ剣」「関ヶ原」などで人気作家となる。
その後、幕末・維新の人間群像を重層的に描いた「竜馬がゆく」「翔ぶが如く」、日清・日露戦争を背景に明治を見詰めた「坂の上の雲」など長編小説を次々と発表。「空海の風景」に代表される独自の人物解釈や、歴史的事実を現代の視点から生き生きと構成するスケールの大きな作風で「司馬史観」を確立し、菊池寛賞、吉川英治文学賞、大仏次郎賞など多くの賞を受けた。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【韓国】反日デモが拡大
竹島領有権をめぐり日韓関係が冷却化する中、韓国では12日、日本の領有権主張を非難するデモが全国各地に拡大し、国民の間に反日感情が広がっている。ソウルの日本大使館前では同日だけで6団体がデモ。
最初にデモを行った団体などは日の丸を焼き、ソウル郊外から来た民族団体の若者らは「独島妄言を謝罪せよ」「日本人は出て行け」と叫んで警備の機動隊ともみ合った。《共同通信》
【東京国際マラソン】
アトランタ五輪代表選考会を兼ねた東京国際マラソンは12日、東京・国立競技場を発着点とするコースで行われ、バンデルレイ・リマ(ブラジル)が初優勝した。
注目の渡辺康幸(早大)は左足を痛めて欠場。実井謙二郎(日清食品)が2時間8分50秒の日本歴代6位の好記録で、日本選手最高の4位に入り、アトランタ五輪代表の有力候補に浮上した。
旭化成コンビの大崎栄が2時間10分10秒で5位、川嶋伸次が2時間10分41秒で6位と続いた。《共同通信》
【J1ロケット】打ち上げ成功
日本版スペースシャトルにつながる極超音速飛行実験機「ハイフレックス」を搭載した新型固体燃料ロケットJ1の1号機が12日午前8時、鹿児島県の宇宙開発事業団種子島宇宙センターから打ち上げられた。
J1は順調に飛行し、高度約110キロで分離されたハイフレックスは大気圏へ再突入した。ハイフレックスは着水後、海中に沈み、収できなかったが、再突入時の機体温度などのデータ取得には成功した。
J1は、これから21世紀初めにかけて世界的な需要増加が予想される小型衛星打ち上げの分野での活用を目指し、同事業団と文部省宇宙科学研究所が共同開発した。
1号機は全長33メートル、重さ88トン。200キロ程度の低い地球周回軌道に、約1トンの小型衛星打ち上げが可能だ。
1号機は発射後、3分40秒で高度110キロに到達。その18秒後にハイフレックスを分離した。ハイフレックスはシャトル開発の第一歩となる有翼機で、全長4.4メートル、重さは約1トン。大気圏に再突入後、音速の15倍の極超音速に達し、突入時の機体の熱分布などのデータを地上局に送信してきた。
ハイフレックスは打ち上げ後約20分で小笠原諸島・父島の北東約300キロの太平洋上に着水。自動的に浮袋を膨らませ、回収を待つ計画だったが、浮袋と機体を結ぶロープが切れて機体は海中に沈み、回収できなかった。このため機体に張られた耐熱タイルなどへの再突入の影響について、詳細な分析はできなくなった。
しかし同事業団は、飛行中に送信してきたデータは日本版スペースシャトル「HOPE」試験機の開発などに役立つとしている。《共同通信》
【ドジャース・野茂英雄投手】ESPN表彰式に出席
米スポーツ専門有線テレビ局ESPNの表彰式が12日、ニューヨークのラジオシティー・ミュージックホールで行われ、米大リーグ、ドジャースの野茂英雄投手が「ブレークスルー(現状打破)・アスリート・オブ・ザ・イヤー」を受賞した。
野茂は北米アイスホッケーリーグ(NHL)デビルズのGKマーティン・ブロドー、米ナショナルフットボール・リーグ(NFL)ベンガルズのQBジェフ・ブレークらの候補の中から選ばれステージに上がった。売り出し中の人気バンド、フーティー・アンド・ザ・ブローフィッシュからトロフィーを受け取り、日本語で「チャンスをくれたドジャース、チームメート、家族、ファンのみなさんに感謝したい」とあいさつした。
表彰式には米スポーツ界のスター選手がタキシード、ドレス姿で出席。他の受賞者は米プロバスケットボール協会(NBA)のマイケル・ジョーダン(ブルズ)や女子テニスのシュテフィ・グラフ、男子ゴルフのコーリー・ペイビン、大リーグのカル・リプケン(オリオールズ)ら。野茂は大リーグだけでなく、米スポーツ界のスターとして認知されたようだ。《共同通信》