平成2349日目

1995/06/14

この日のできごと(何の日)

【薬剤師リンチ殺人事件】麻原被告を再逮捕

オウム真理教付属医院(東京都中野区)薬剤師、Oさん=当時(29)=が教団幹部らにリンチを受け殺害された事件で、警視庁は14日、地下鉄サリン事件の殺人罪などで起訴されている教祖の麻原彰晃被告(40)を殺人容疑で再逮捕した。

殺人容疑で逮捕されたY容疑者(27)とOさんが教団施設から女性信者を救出しようとしたため、麻原被告がY容疑者に「Oさんを自分の手で殺せはお前を助けてやる」と殺害を指示したという。

犯行当時、現場には教団幹部らが10人近くいたが「自治省大臣」新実智光被告(31)=殺人罪で起訴=が同席していたことも判明、警視庁は容疑が固まり次第、現場にいた幹部らを逮捕する方針。教団施設ではほかにも多数の信者の死亡、不明者が出ており、教団絡みの犯罪は底なしの様相を見せてきた。

麻原被告は調べに対し「黙殺します」と供述を拒否している。

調べでは、麻原被告は昨年2月1日未明、山梨県上九一色村の教団施設「第2サティアン」3階の自分の部屋で、Y容疑者に「Oさんを自分の手で殺せば助けてやる、うそは言わない」などと殺害を命じた疑い。Oさんの遺体は、目黒公証役場事務長拉致事件で使われたとされるマイクロ波を使った焼却装置で処理したという。

Oさんは昭和63年に入信した後、教団付属医院の薬剤師になり、平成2年に出家。昨年1月「ついていけない」と上九一色村を脱出した。

1月下旬、同じく教団施設を脱出していたY容疑者に、病気の療養を名目に「第6サティアン」に入れられていた知人の女性(49)を救出したいと持ち掛けた。2月1日未明、2人で「第6」に忍び込んだが発見され、Oさんと一緒に「第2」に連行された。

2人とも手錠を掛けられ、Y容疑者が手錠をしたまま絞殺。殺害直前には麻原被告の指示で、Oさんが護身用に持っていた催涙スプレーをOさんに吹き掛けたという。

警視庁は、教団施設内で死亡したとされる複数の信者についても、同様に殺害された疑いがあるとみて調べる方針。《共同通信》

昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。

情報量が少ない日は随時加筆中です。

引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。

外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)

古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。

このサイトについて

【村山富市首相】フランス核実験再開「遺憾なこと」

村山首相は14日午前、フランスが核実験再開を表明したことについて「遺憾なことだ。これからサミットもあるし、フランスにも行くからその話をしようと思っている」と述べ、先進国首脳会議(ハリファクス・サミット)や日仏首脳会談の場でフランスに核実験中止を求めていく考えを明らかにした。《共同通信》

【女性のためのアジア平和友好基金】発足へ

政府は14日、元従軍慰安婦を対象にした民間基金による「女性のためのアジア平和友好基金」(仮称)の事業方針を最終的に決定し、五十嵐官房長官が同日夕の記者会見で発表した。

事業方針は、民間基金を原資とした元慰安婦に対する一時金支給と、元慰安婦の医療・福祉事業を展開している団体への政府資金による支援が柱。政府としては今月中にも基金の事業主体を発足させ、7月以降のできるだけ早い時期に募金をスタートさせる。最低10億円の募金を目指す基金の呼び掛け人には故三木武夫元首相の睦子夫人ら13人を内定した。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は14日、参院本会議で問責決議案が否決された後、官邸で与党3党の政調、政審会長らと会談。決議案をめぐる討論を一人、ポツンと閣僚席に座って聞いたことについて加藤自民党政調会長が「一人で寂しくなかったですか」と尋ねると、「孤独感はあるね」と苦笑しながら認めた。もっとも、問責決議案を突き付けられたことには「不満はないよ。国会があちらで決めてやることだから。粛々とね」と平静。衆院での不信任決議案に続いて参院でも大差で問責決議案が否決され、すっかり余裕の表情でサミットに向かう機上の人に。

○…自民党を応援する文化、芸能関保者の集まり「リバティーアーティスト」の発足式がこの日、党本部で開かれ、発起人として歌手の田端義夫さん、作曲家の平尾昌晃さんら約20人が出席した。田端さんから「政治の舞台で頑張ってほしい」と激励された森幹事長は「わが党が文化、芸能など多方面に活動展開できるようご協力いただきたい」あいさつ。さらに「最近の政治家は歌が歌えないと選挙運動ができない。歌唱指導をお願いしたい」とご満悦の表情。森氏の口からは選挙絡みの話は出なかったが、会場では「候補者探しの場になるのでは」などのささやきも。《共同通信》

【村山富市首相】ナポリより余裕

村山首相は先進国首脳会議(ハリファクス・サミット)に万全を期し、カナダに向かう政府専用機内では直前の日米首脳会談や各国首脳との会談に備えて休息に努めた。

首相は14日午後(日本時間)、専用機が羽田を離陸直後に記者団の席に姿を見せ「去年は首相になって1週間目の(ナポリ)サミットだったため緊張感もあり、体調を崩して迷惑を掛けた。今回は元気に最後まで頑張ります」と決意表明。2回目のサミット出席であることや、衆参両院で内閣不信任決議案と問責決議案がそれぞれ否決された直後とあって表情にも「ゆとり」(側近筋)を感じさせた。

この後、首相は黄色のスポーツシャツとカーディガンに着替え、同行の河野外相、武村蔵相、橋本通産相と食事を共にした。その際も「不信任案が否決され、大変に区切りのいいタイミングでのサミットになった」と意欲満々。周辺には「今回、ナポリと同じ失態を演じたら即、この政権はおしまいじゃ」と軽口をたたきながらも、身を引き締めている様子だ。《共同通信》

【チェチェン共和国】ロシア南部を攻撃

タス通信などによると、ロシア南部スタブロポリ地方のブジョンノフスク市で14日午後、チェチェン共和国ドダエフ政権の武装勢力約80人が市中心部の電話局を占拠し、職員ら約200人を人質にした。

武装勢力はロシア政府に対し、チェチェン共和国での戦闘停止とロシア軍の撤退を要求。要求が受け入れられなければ、人質を射殺すると警告している。内務省、保安局、軍特殊部隊との銃撃戦で市民らに数十人の死傷者が出た。武装勢力は人質を盾に、南部のチェチェン方面に撤退を始めた。

チェチェンでは、ドダエフ政権部隊が立てこもる南部山岳地帯がロシア軍に制圧されつつあり、追い詰められた同政権側がテロ作戦に出たとみられる。昨年12月のロシア軍のチェチェン進攻以来、チェチェン側が共和国外で本格的な武装行動を起こしたのは初めて。

ドダエフ大統領は14日、「新たな方法で戦闘を続ける」と述べ、ゲリラ、テロ活動開始を示唆していた。連邦保安局などは、武装勢力はブジョンノフスクに集中している化学産業施設の爆破を狙ったとみている。

現地の連邦保安局関係者などによると、武装勢力は2台の大型トラックでチェチェン共和国境界にあるロシア軍検問所を突破、ブジョンノフスクに到着し、行政庁舎、内務局、保安局の建物を機関銃掃射し占拠しようとした。警察、保安局部隊が応戦、武装勢力は電話局のみを占拠した。

戦闘でロシア軍ヘリが撃墜されたほか市内で建物や自動車が炎上したという。《共同通信》

ロシア南部スタブロポリ地方のブジョンノフスクで14日午後、チェチェン共和国ドダエフ政権の武装部隊が同市中心部を襲撃、市民約200人を人質にした事件は、15日未明まで武装部隊とロシア治安部隊が銃撃戦を展開、緊張が続いている。市民らに相当数の死傷者が出ているもようだ。

ロシア軍によるチェチェン共和国制圧が最終段階に入ったことで、追い詰められたドダエフ政権部隊がテロ戦術に転換した可能性が強い。

ロシア政府は14日夜の緊急閣議で北カフカス軍管区部隊を戦闘体制下に置くとともに、首都モスクワにも厳戒態勢を敷いた。

現地にはエリン内相、ステパシン連邦保安局長官らが急行、内務省、保安局、軍の特殊部隊が投入され、ブジョンノフスクを包囲している。

ロシア政府の発表によると、襲撃したのは機関銃などで武装した約100人。一部は病院を占拠、入院中の患者ら約60人を人質に立てこもっている。

インタファクス通信によると、市内には遺体が転がっており、病院に多数の負傷者が運び込まれている。《共同通信》

【仏・シラク大統領】核実験再開「方針変えぬ」

訪米中のシラク・フランス大統領は14日、ホワイトハウスでクリントン大統領と会談した後、核実験再開方針について「決定を変更するつもりは全くない」と言明、各国からの批判にもかかわらず核実験を強行する構えを明らかにした。

これに対し、クリントン大統領は「遺憾」の意を表明しながらも、フランスが包括的核実験禁止条約(CTBT)への調印表明をしたことに「より大きな目標では米国とフランスは結束している」と理解を示した。両大統領は首脳会談後の記者会見で語った。

クリントン大統領は各国に核実験全面禁止を提案してきたが、中国が5月の核拡散防止条約(NPT)延長会議直後に核実験を実施したのに続き、フランスが実施方針不変を表明したことで、米国の指導力と影響力の欠如があらためて明白になった。

シラク大統領は会見で、予定する核実験について「9月から来年5月までに極めて少ない回数行うだけだ」と述べ、その後にCTBTに調印すると表明。クリントン大統領は「シラク大統領が来年のCTBT調印を再確認したことを指摘したい」とした上で、フランスがNPT無期限延長問題でも「極めて協力的だった」と述べた。

一方、平和維持活動をめぐる対立の多かったボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で、シラク大統領は「米政府の立場を完全に支持する」と述べ、地上部隊を派遣しないとの米国の政策に明確な支持を表明した。

クリントン大統領がフランス非難など直接対立を避けた背景には、先進国の協調をうたい上げる15日からの先進国首脳会議(ハリファクス・サミット)に悪影響を与えたくない、との配慮があるとみられる。

また、サミットでも議題になる見通しの核実験だけでなく、ボスニア問題や対イラン制裁などの問題でも両国間の亀裂を深めたくないとの計算があるようだ。《共同通信》

【ドジャース・野茂英雄投手】3連勝

米大リーグ、ドジャースの野茂英雄投手(26)は14日(日本時間15日)パイレーツ戦で八回まで6安打、3失点と好投、3連勝をマークした。自己最多の16三振を奪い、通算では、ナ・リーグトップの75三振。

9度目の先発登板となった野茂は一回、3連続三振の好スタート。制球のいいフォークボールが小気味よく決まり、自分のペースに持ち込んだ。七回まで被安打2で0点に抑えていたが、八回、4安打と2失策で3点を失った。九回、救援投手が2点の追撃受けたが、8−5で逃げ切った。

ドジャース打線はピアザが2本塁打を放つなど、13安打の8点で野茂を援護した。《共同通信》



6月14日 その日のできごと(何の日)