平成2340日目

平成7年6月5日(月)

1995/06/05

【オウム真理教・麻原彰晃容疑者】「サリンを急いで作れ」

地下鉄サリン事件で、サリン製造を自供したオウム真理教「厚生省大臣」の遠藤誠一容疑者(35)が、警視庁合同捜査本部の調べに対し、事件の2日前に教祖の麻原彰晃容疑者(40)に呼ばれ「サリンを急いで作れ。地下鉄で事件を起こすのに使う」と指示された、と供述していることが5日分かった。

遠藤容疑者は「警察の強制捜査が教団に迫っており、サリンを使って地下鉄で事件を起こし、捜査をかく乱する目的と知っていた」と供述しており、捜査本部は麻原容疑者が犯行計画の全体像を幹部らに明かした上で直接指示していたとみている。

供述によると、遠藤容疑者は地下鉄事件の2日前の3月18日夜、麻原容疑者に呼ばれて山梨県上九一色村の「第6サティアン」に行ったところ、急いでサリンを製造するよう直接指示された。この際、麻原容疑者は「地下鉄で事件を起こす」と言っていたという。遠藤容疑者は「この時点で地下鉄でサリンをまく事件計画や捜査かく乱の目的を知っていた」と供述した。

これまでの調べに対し遠藤容疑者は、事件前日の19日「化学班」の土谷正実容疑者(30)に指導を受け、自分の研究棟でサリンを作ったことを自供。さらに麻原容疑者の主治医で事実上の「法皇内庁長官」中川智正容疑者(32)らとサリンを袋詰めしたことを認めたが、地下鉄事件での麻原容疑者の直接の指示や計画の全体像は知らなかった、としていた。

地下鉄サリン事件の殺人容疑などで警視庁合同捜査本部に逮捕されたオウム真理教の事実上の「諜報省大臣」井上嘉浩容疑者(25)が調べに対し、実行グループの指揮など事件への関与を認め、教団最高幹部の指示をほのめかす供述を始めていることが5日までに分かった。

井上容疑者は事件直前、林郁夫容疑者(48)=殺人容疑などで逮捕=ら実行グループに「霞ケ関を狙う」などと指示したとされ、捜査本部は教祖の麻原容疑者=同=の命令で事件を実行したことは確実とみている。井上容疑者は目黒公証役場事務長Kさん(68)拉致事件への関与も認める供述をしているという。

調べでは、井上容疑者は事件前夜の3月19日夜、地下鉄にサリンを仕掛けた5人をはじめ支援役5人の計10人と東京都渋谷区のアジトに集結、地下鉄3路線5車両の担当者を振り分け「霞ケ関駅に到着する5、6分前にサリンを発生させろ」と指示したとされる。《共同通信》



【奈良県知事選】中村泰士氏が出馬表明

次期衆院選で奈良2区からの出馬を表明していた奈良県出身の作曲家、中村泰士氏が5日、奈良市内で会見し、衆院選出馬をやめ、11月の任期満了に伴う奈良県知事選に無所属で立候補することを明らかにした。

知事選出馬に変更した理由について、中村氏は「国政レベルでは、同じ考えを持った人が集まらないと地方まで政策が行き渡らないが、県政では政策が住民にすぐに反映される」と話している。

中村氏は同県王寺町の出身。「北酒場」の作曲などで知られる。《共同通信》

【アントニオ猪木参院議員】申告漏れ

スポーツ平和党の猪木寛至(アントニオ猪木)参院議員会(52)が、東京・渋谷税務署の税務調査を受け、平成2年分から5年分まで4年間の個人所得について約5000万円の申告漏れを指摘されていたことが5日、明らかになった。

プロレス興行やテレビ出演料などを個人所得として申告せず、同党の収入に計上していたとされる。猪木議員は今年2月に修正申告、約5000万円を個人所得としていったん申告した上で、同党への寄付金として処理していた。追徴税額に過少申告加算税を含め約2000万円だが、寄付金控除を受けたため、約700円に減額されたとみられる。

関係者によると、国会議員が自分の収入を政党に寄付した場合は、個人所得として申告し、政治資金規正法に基づき、自治省に届けなければならない。国税当局は、政党からの領収書や自治省の確認書を基に、寄付金として処理し、寄付金控除を認める。

ところが、猪木議員はこうした手続きを一切踏まず、個人所得をそのまま横流しする形で、同党の活動資金に組み入れていたとされる。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は5日、初めて官邸中庭で3党首会談を開いた。戦後50年の国会決議で与党内の調整が難航する中、「天気もいいし、明るい展望を開きたい」(首相)と、和やかなムードで結束を演出。記者団が「社会党が決議問題で主張を貫けば、支持率も上がるのでは」水を向けると、首相は「国民のため何ができるかきちんと考えなくては」と真顔。その一方「いつも日の当たらないところにいるからね」と、青空の下での会談を満喫した様子。連立政権で独自性をなかなか発揮できない社会党だが、参院選を控えて、もう“日陰者”はうんざり、というのが本音?

○…戦後50年の国会決議反対の急先鋒、村上正邦参院自民党幹事長は、この日の政府与党首脳連絡会議の前に「参院はかつては貴族院で(衆院とは)全く異質だった。参院だけで未来志向の決議をしようかと思っている」と、決議推進派の森井院内総務会座長(社会)らを“挑発”。森井氏は「今は違う。参、衆で一つなんだから」と精いっぱいの反論を試みたが、村上氏は素知らぬ顔。五十嵐官房長官が握手を求めても、村上氏は「妥協はご免」とばかりに手を引っ込めるなど、やりたい放題だった。《共同通信》

【育児・介護休業法】成立

病気の肉親や配偶者らを介護するため、すべての企業に休業制度の導入を義務付ける政府の「介護休業法」(育児休業法改正)が、5日午前の参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。

高齢時代を迎える中、休業後に職場復帰できる制度の実現によって、これまで難しかった「仕事と介護の両立」が可能となる。《共同通信》

【村山富市首相】参院選勝敗ライン「社党22議席が目安」

村山富市
https://www.kantei.go.jp/

村山首相は5日午後、首相官邸で内閣記者会と会見し、7月の参院選の社会党の勝敗ラインについては「3年前の選挙が一応の目安になる」と述べ、22議席を獲得した前回参院選の実績が基準になるとの考えを初めて明らかにした。

その上で「(自民、社会、さきがけの)3党で政権を担っており、3党のトータルでそれなりの議席を取れれば政権が信任されたというのも一つの考えだ」と指摘した。

これは社会党が前回議席を下回っても、与党全体で改選前の議席を確保すれば、参院選後も引き続き政権を担当することに意欲をにじませた、と受け取られている。《共同通信》

【マレーシア】越難民2000人が一時脱出

クアラルンプール郊外のスンガイベシ難民収容所で5日、ベトナム難民2000人余りが米国など第三国への移送を要求して集団脱出する事件があったが、日没と同時に数百人の機動隊によって強制的に収容所へ追い込まれ、騒ぎは収まった。難民十数人が機動隊に殴られるなどして軽傷を負った。

難民は脱出した後、半数は自主的に収容所へ戻ったが、約1000人が収容所前の道路わきに座り込んだ。一部は果物ナイフを持ち「われわれをベトナムに送還するな。強制すれば集団自殺する」と抗議。

これに対してクアラルンプールの米大使館代表と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)代表が収容所に戻るよう説得しているうちに、警察が盾とこん棒、催涙ガスを使って難民らを戻そうとしたため混乱が起きた。

同大使館によると、マレーシアは1975年以来約25万5000人のベトナムのボートピープルを受け入れ、うち14万2000人が米国に移住。同収容所には4784人が収容されているが、うち難民と正式に認定されて米国行きを待っているのは134人だけという。

脱出した難民グループ代表の一人、グエン・ズオン・ハオ氏によると、同日朝、収容所当局側が敷地内に新たなフェンスを作ろうとした際、難民側の抗議を受け催涙ガスで規制しようとしたのがきっかけで脱出事件に発展した。

しかし、難民らは報道陣にビラを配ったり「(われわれに集団自殺を実行させ)収容所を大量墓地にしないでくれ」などと書いた横断幕や鉢巻きなどを準備しており、脱出は計画的だったもようだ。《共同通信》

【クリストファー・リーブさん】大手術

落馬して首の骨を折る大けがをした米映画「スーパーマン」シリーズの主役俳優クリストファー・リーブさん(42)が5日、入院中の病院で首を安定させるための手術を受けた。

医師によると、手術は頭がい骨の底部と脊椎の上部をつなげるもので、6時間半かかった。手術は順調に進み、医師は「この手術で頭部を持ち上げられるようになるかもしれないと伝えると、リーブさんは(笑って)うれしさを表した」と話した。

回復の見通しが正確に判明するまで数週間要するとみられているが、現段階では再手術の予定はないという。《共同通信》

【武豊騎手、佐野量子さん】結婚式

競馬の花形ジョッキー武豊さん(26)とタレントの佐野量子さん(26)の結婚式が5日、京都市左京区のヴィアトール北白川カトリック教会で行われた。2人は7年間の交際を経て、3月に結納を交わしていた。

この日、武さんはシルバーグレーのモーニング姿、佐野さんは純白のウェディングドレス。結婚式には伊集院静・篠ひろ子夫妻が立ち会い、親族や友人ら約60人が参列した。

挙式後、2人は京都市内のホテルで記者会見。武さんは「無事に式を挙げてほっとしています」と感想を語った。プロボーズについての質問に「3年前、彼女の家で(幸せな奥さんになりたいという佐野さんの)夢をかなえるのが僕の夢と話した」ことを明かした。

披露宴は今秋以降になるという。《共同通信》

6月5日のできごと