平成2321日目

平成7年5月17日(水)

1995/05/17

【オウム真理教・麻原彰晃容疑者】送検

東京の地下鉄サリン事件で、殺人などの容疑で逮捕されたオウム真理教教祖、麻原彰晃容疑者(40)=本名松本智津夫=は一夜明けた17日、警視庁などの合同捜査本部の調べに対し「黙秘権を行使します」と、本人であることを含めて黙秘、特に事件については何も話さず供述を拒否している。

健康状態については問題はないみられ、逮捕された際は「自分は健康だ」と話していたが、取り調べで事件の核心に話が及ぶと「わたしは肝臓が悪い」と訴えているという。他の逮捕信者は休憩中、めい想したり、座禅を組んだりしているが、麻原容疑者は宗教的な行動はみせず、食事も普通に取っているという。

殺人・殺人未遂罪で逮捕されたオウム真理教教祖、麻原彰晃容疑者が隠れていた山梨県上九一色村のオウム真理教施設「第6サティアン」の中3階の部屋は、入り口に板を打ち付けて封じた上、周囲にダクトやパイプを張りめぐらせるなどカムフラージュしていたことが、17日までの警視庁の調べで分かった。

16日の捜索で、1階から2階に上がる階段の上の壁に付いているダクトの位置が以前の捜索時と違っていることに、捜査員の一人が気付いた。ダクトを取り外して側面に穴を開けると、ぽっかり開いた穴の中に麻原容疑者がいたという。《共同通信》

殺人容疑などで警視庁が逮捕拘置中のオウム真理教教祖麻原彰晃容疑者(40)に17日、第二東京弁護士会の遠藤誠弁護士が接見した。遠藤弁護士によると、接見は午後4時から20分間。麻原容疑者は取り調べに対しては黙秘を続けているといい、地下鉄サリン事件については「全くやっておりません。信じてください。弟子たちがサリンを作ったという事実もありません。指示もしていません」と穏やかな様子で、とつとつと語ったという。

麻原容疑者は黒いトレーナーのような服に黒いズボン姿。逮捕前から修行として二日に一食しか食べていないと言い、遠藤弁護士は「これから体力がいるから三度食べたら」と勧めたという。

遠藤弁護士は麻原容疑者側からの依頼で、一度に限って接見を引き受けた。この日の接見でも麻原容疑者から「今朝、お釈迦さまのお告げで、この事件は遠藤弁護士に頼むべしと言われた」と今後の弁護を依頼されたが「150%シロだという確信が得られない限り引き受けられない」と断ったという。

麻原容疑者は前日からの一斉逮捕について気にしている様子で「何人逮捕されたか」「妻は逮捕されたか」などと質問。遠藤弁護士が「妻は逮捕されていない」と言うと、うれしそうな様子だったという。

遠藤弁護士は5月3日に名誉棄損容疑で逮捕された教団の顧問弁護士青山吉伸容疑者の弁護を担当している。《共同通信》

警視庁は17日、地下鉄サリン事件の殺人・殺人未遂の疑いでオウム真理教教祖の麻原彰晃容疑者(40)を送検した。調べによると麻原容疑者は教団幹部らと共謀し山梨県上九一色村の教団施設でサリンを製造。3月20日朝、東京都内の地下鉄3路線5車両にまいて、乗客、駅員ら約5500人を殺傷した疑い。《共同通信》



【オウム真理教・土谷正実容疑者】「松本のサリン作った」

オウム真理教によるサリン製造に実験段階から深く関与したとされる教団「化学班」責任者の土谷正実容疑者(30)=犯人隠匿容疑で逮捕=が、17日までの警視庁の調べに対し、昨年6月、長野県松本市で7人が死亡したサリン事件で使用されたサリンを作ったことを認める供述をした。生成したサリンを教団「科学技術省大臣」の故村井秀夫氏=当時(36)=に渡したところ、村井氏はサリンを使用すると話していたという。その後間もなく松本事件が発生した。

松本事件でオウム教信者の供述が得られたのは初めて。警視庁は、教団が組織的に松本事件を起こした可能性があるとみて土谷容疑者を追及するとともに、地下鉄サリン事件の殺人・同未遂容疑で逮捕した教団代表で教祖の麻原彰晃容疑者(40)=本名松本智津夫=についても松本事件への関与を調べる。

土谷容疑者は「厚生省大臣」遠藤誠一容疑者(34)=犯人隠匿容疑で逮捕=とともに教団のサリン製造の中心人物とされ、警視庁は同日、両容疑者を地下鉄事件の殺人・殺人未遂容疑で再逮捕する方針。

土谷容疑者は警視庁の調べに対し「サリンを作った」と製造を認めたほか、「保管していたサリンを処分した」などと供述。警視庁はサリン製造の時期や製造量について全容を把握しているとみて追及している。

同容疑者は地下鉄事件では、電車内にサリン入りの容器を仕掛けた「実行犯」の役割を果たしており、使用を前提にサリンを製造していた疑いが強まっている。

長野県警は一年近くにわたる捜査の結果、オウム真理教による犯行の可能性が強いとみて、教団化学班メンバーなどの足取りを独自に捜査している。

松本サリン事件は昨年6月27日夜、長野県松本市内でサリンが発生、近くの住民7人が死亡、200人以上が重軽症となった。《共同通信》

【オウム真理教・中川智正容疑者】逮捕

警視庁合同捜査本部は17日、地下鉄サリン事件の殺人・同未遂容疑で逮捕状が出たオウム真理教「法皇内庁副長官」で、教団代表麻原容疑者の側近で主治医の中川智正容疑者(32)を都内で逮捕した。中川容疑者は、目黒公証役場事務長Kさん拉致事件の逮捕監禁容疑などでも特別手配されていたが、地下鉄事件で逮捕状が出た最高幹部の中ではただ一人逮捕されていなかった。

調べによると中川容疑者は、麻原容疑者らと共謀、教団施設内でサリンを製造、地下鉄の車内にまいた疑い。中川容疑者は東京都杉並区内を歩いているところを捜査員が発見、逮捕した。

中川容疑者は兵庫県出身で麻原代表の身辺の警護を担当する「法皇内庁」の事実上のトップ、教団付属医院(AHI)顧問も兼ねている。《共同通信》

【戦後50年決議】3党首、時期に相違

武村蔵相(さきがけ代表)は17日午後の衆院予算委員会で、戦後50年の国会決議問題について「遅くとも終戦の日(8月15日)までにはしっかりしたものにまとめなければならない」と述べ、今国会中の実現にはこだわらない考えを示唆した。

村山首相(社会党委員長)、河野外相(自民党総裁)は今国会中の実現に期待を表明しているほか、与党のプロジェクトチームも今国会中の実現に向け作業を急いでおり、今後与党内で再調整の必要が出てきそうだ。

村山首相は、国連平和維持活動(PKO)協力法の見直しについて「当然やらなければならない。各党で協議していただきたい」と、前向きの姿勢を示した。しかし、法案そのものの見直しと国連平和維持軍(PKF)への参加凍結の解除とは「区別されている」と指摘。解除には慎重な構えを強調した。

首相は見直しの内容については言及を避け、検討の結果、改正しないこともあり得るとの見方を示した。

これに関し河野外相は、見直し作業はPKO協力法施行3年目となる8月10日すぎに入るとの見通しを示すとともに、カンボジアなどでのPKO活動にかかわった関係者の意見を参考に進める考えを明らかにした。

外相は、11月に大阪で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)への台湾の参加問題で「シアトル(会議)でつくり上げた方式を今回も踏襲する」と述べ、台湾からは経済閣僚の参加にとどめる意向をあらためて示した。しかし、経済閣僚を兼務する徐立徳行政院副院長(副首相に相当)の参加問題については明言を避けた。

午後は新進党の野田毅、松田岩夫、共産党の吉井英勝、民主新党クラブの海江田万里の各氏が質問した。《共同通信》

【村山富市首相】マレーシア・マハティール首相と会談

村山富市
https://www.kantei.go.jp/

村山首相は17日昼、国会内でマレーシアのマハティール首相と会談し、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)大阪会議での協力を求めた。マハティール首相は「すぐにお会いできることを楽しみにしている」と述べるにとどまり、非公式首脳会議に出席するかどうかについては明言を避けた。《共同通信》

【仏・シラク大統領】就任式

フランス新大統領に選出されたジャック・シラク氏(62)の就任式が17日、パリのエリゼ宮(大統領府)で行われた。新大統領は就任後初の演説で「大統領は国民の希望の受託者であり、私の7年の任期中に国民は変革が実現されたことを認めるだろう」と述べ、失業問題の解決など国民の期待にこたえる姿勢を強調した。

同日中にシラク氏の与党である共和国連合(RPR)のジュペ党首代行(現外相)が新首相に指名される見通し。18日には、外交活動の皮切りとしてストラスブールでコール・ドイツ首相と会談する。

シラク新大統領は17日早朝、パリの東約200キロのコロンベ・レ・ドゥー・ゼグリーズにある故ドゴール大統領の墓に参った。午前11時(日本時間午後6時)にエリゼ宮に到着し、正面玄関に出迎えたミッテラン大統領と握手。そのまま、大統領執務室での引き継ぎに入った。

新旧大統領の協議は約1時間で、内容は明らかにされてないが、核兵器のコードなどの引き継ぎが行われたとみられる。

ミッテラン大統領はこの後、2期14年間執務したエリゼ宮を明け渡してセーヌ川左岸の社会党本部へ向かい、1000人以上の支持者の拍手に迎えられた。ミッテラン氏は前日夜、「新大統領の成功と国民の幸せを望む」との短い声明を発表しただけで、演説などはなかった。

就任式典はエリゼ宮の「祝典の間」に数百人の各界代表を招いて開かれ、デュマ憲法会議議長が正式に大統領選の結果を報告、シラク新大統領が大統領勲章(レジオン・ドヌール最高綬章)を受けたのに続いて初の演説を行った。

新大統領は17日午後4時(日本時間同11時)前、オープンカーでエリゼ宮からシャンゼリゼ大通りを経て凱旋門に向かい、無名戦士の記念碑に献花した。《共同通信》

【大相撲夏場所】11日目

大相撲夏場所11日目(17日・両国国技館)横綱貴乃花は琴錦を右四つ、一気の寄りで下し、土つかずの連勝を11に伸ばした。横綱曙は大関貴ノ浪を豪快に突き出し、大関武蔵丸は関脇安芸乃島を引き落とし、それぞれ1敗を守った。安芸乃島は6敗目。大関若乃花は武双山に押し出されて3敗目を喫した。武双山は4場所ぶりの勝ち越し。2敗力士がいなくなり、優勝争いは貴乃花、曙、武蔵丸の3人に絞られてきた。貴闘力、剣晃の両小結はともに敗れ、負け越しが決まった。十両は土佐ノ海が10勝1敗で単独トップ等った。《共同通信》

【ドジャース・野茂英雄投手】14奪三振も大リーグ初勝利ならず

17日(日本時間18日)、ロサンゼルスでのパイレーツ戦に登板した米大リーグ、ドシャースの野茂投手は七回までに毎回の14三振を奪った。投球数107で首脳陣の定めたリミットに達して降板。試合は救援投手が打たれて2−3で逆転負けし、待望の初勝利は奪えなかったが、2安打無失点の好投は球団内の評価を高めた。次回は23日(日本時間24日)のメッツ戦になる。

今季ア、ナ両リーグを通じて1試合14奪三振は最多。野茂はデビュー戦から毎回三振を21回に伸ばし、通算奪三振数をナ・リーグトップタイの33とした。

この日の野茂は制球がよく、速球で追い込み、フォークボールで勝負する投球を展開。いつもは立ち上がりが悪いが、初めて一回を三者凡退に抑え、二回も無走者と好スタート。六回、二塁打と2四球で一死満塁とされた最大のピンチも、四番のクラークを二ゴロ併殺に仕留めて切り抜けた。

ドジャースは七回まで2−0とリードしていたが、八回に同点に追い付かれ、九回に2安打で勝ち越された。《共同通信》

5月17日のできごと