平成1956日目
1994/05/17
この日のできごと(何の日)
【中国・江沢民国家主席】「南京大虐殺発言は決着」
中国訪問中の久保社会党委員長は17日午前10時すぎ、北京の中南海で江沢民国家主席(中国共産党総書記)と会談、日中関係全般、国際情勢をめぐり意見を交わした。
この中で、江主席は永野前法相の南京大虐殺でっち上げ発言に関連、日本側が陳謝していることを評価した上で「永野発言は過ぎ去ったことにしよう。未来に向かって考えて進もう」と述べ、同問題を決着させ、未来志向で両国の友好関係を発展させる姿勢を表明した。
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発疑惑について、久保氏は対話解決の必要性を指摘するとともに、中国の役割に期待を示した。これに対し江主席は朝鮮半島の安定と非核化を求める考えを強調した上で、「話し合いによる解決に向けて中国は一貫して積極的な役割を果たしたい」と述べた。同時に「中国の役割を過大評価するのは非現実的だ」と指摘、中国の北朝鮮に対する影響力行使には限界があるとして理解を求めた。江主席は永野発言に関して、久保氏が前日渡した羽田首相の親書への返答として述べた。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【大相撲夏場所】10日目
大相撲夏場所10日目(17日・両国国技館)横綱曙は初顔の肥後ノ海を一方的に押し出し、破竹の10連勝をマークした。大関貴ノ浪は右上手を引いての豪快な攻めで栃乃和歌に快勝。大関貴ノ花は関脇武双山を右四つから万全の詰めで寄り切り、ともに1差で曙を追っている。武双山は4敗。大関武蔵丸は小城錦を突き出して勝ち越しを決定。元大関の平幕小錦は負け越しが決まった。十両は小城ノ花ら三人が8勝2敗で並んだ。《共同通信》
【早稲田大学】校旗に「つば」新入生を退学処分
早大(東京都新宿区、小山宙丸総長)の入学式で、法学部の男子新入生がステージの校旗につばを吐きかけ、同学部教授会が「学生としての本分に著しく反する」として、退学処分にしていたことが17日までに分かった。
大学側によると「学生の本分」を理由にした退学は珍しいという。学生の間からは処分撤回を求める声が出、キャンパスに立て看板も立つなど「都の西北、早稲田の杜」が揺れている。
大学側の説明では4月1日午前、法学部など5学部合同の入学式が同大記念会堂であった。総長あいさつに続く学部長紹介で、法学部長の番になった際、会場にいた男子新入生の一人が突然ステージに上がり、演壇の横に置かれた校旗につばを吐き、その後会場に一例したという。
法学部側は、本人からつばを吐いた理由や心境を書いた文書を提出させた上、4月19日に教授会を開き、処分を検討した。《共同通信》
【羽田孜首相】4党首と会談
羽田首相は17日、河野自民党総裁、村山社会党委員長、武村新党さきがけ、鹿野新党みらい両代表の4党首と国会内で相次いで会談し、1994年度予算の早期成立や衆院小選挙区の区割り法案成立への協力を要請した。
これに対し、河野氏は「国民生活を考えれば(予算審議など)協力すべきは協力する」と指摘した上で「予算が成立した時点でもう一度、襟を正すこともあり得る。不正常な政局を正常にする」と述べ、予算成立後に内閣不信任案提出なども含め羽田首相の退陣を迫る考えを表明した。《共同通信》
【政界談話室】
○…自民党の森幹事長は17日の記者会見で、小沢新生党代表幹事が前日の講演で痛烈なマスコミ批判を展開したことについて質問を受け、「お互いの理解が大事だ。皆さんを通じてわれわれの考えを国民に知ってもらっている」とまずは公式論。続けて「礼を失したり、こちらの言ったことを違えて伝えたりということはある」。さらに「こちらが機嫌の悪い時はそれに触れないで、上手に聞き出すのが皆さんの技術だ」と語れば語るほど本音が。批判の「手法」に違いはあっても、マスコミへの不満は小沢氏と似たり寄ったり。
○…この日の参院予算委員会理事会では、平成6年度予算案が国会提出以来、74日ぶりに提案理由説明にこぎ着けたことが話題に。連立政権離脱前は与党筆頭理事だった社会党の梶原敬義氏が「感激もひとしおだな」ともらすと、今も与党・新緑風会の足立良平氏は「予算をつくったときから信義を重んじていたから」と持ち上げ、社会党に政権復帰のラブコール。これを聞いた自民党の村上正邦氏は、衆院議運委員長解任問題の対応に絡め、「あんなところ(社会党)が信義を重んじるもんか」と思わず、捨てぜりふ。《共同通信》