平成2301日目

平成7年4月27日(木)

1995/04/27

【警察庁】オウム・麻原教祖の聴取を指示

警察庁は27日、オウム真理教の中枢幹部がサリン製造に関与していた疑いが強まったとして、麻原彰晃教祖らへの事情聴取が疑惑的に不可欠と判断、同教祖の所在確認を急ぎ、発見次第任意で同行を求めるよう全国の警察本部に指示した。

また静岡県警は同日、毒劇物法違反の疑いで同教団「厚生省」幹部K容疑者(37)を逮捕。K容疑者は刺殺された「科学技術省大臣」村井秀夫氏(36)とともに、ビニール袋を接着させる熱着プレス機(シーラー)を購入しようとしていたことも分かった。

今回の警察庁の指示は垣見隆刑事局長ら4局長名で出された。麻原教祖のほかにも所在の分からない幹部の発見や、東京の公証役場事務長拉致事件で特別手配中のM容疑者(29)らの行方追及にも全力を上げるよう求めている。

全国の警察本部はこれまでに約150人の信者を逮捕。容疑者の取り調べから教団の組織解明は着実に進んでおり、捜査の焦点はオウム真理教の疑惑の核心であるサリン製造疑惑に移っている。《共同通信》

東京都品川区の目黒公証役場事務長Kさん(68)拉致事件で、警視庁大崎署捜査本部は27日、逮捕監禁容疑でオウム真理教の事実上の「諜報省大臣」井上嘉浩容疑者(25)を指名手配した。近く警察庁を通し全国に特別手配する。

捜査本部は拉致現場の目撃証言から、犯行を見届けるようにして、仮谷さんを連れ去ったワゴン車の助手席に乗り込んだ男を井上容疑者と断定した。捜査本部には井上容疑者が拉致実行犯グループのリーダーだったとみて、背後で指示した人物など調べている。

また、目撃証言では犯行グループには髪が茶色でサーファー風の男が含まれていたが、グループのメンバーが変装のためかつらを使っていたとみられる。

調べによると、井上容疑者はM容疑者(29)=同容疑で特別手配=ら男3、4人とともに、2月28日午後4時半ごろ、品川区上大崎の路上で、勤務先から帰宅途中のKさんを羽交い絞めにして近くに止めていたワゴン車に押し込み、拉致した疑い。

井上容疑者は、脱会信者の連れ戻しなどを任務とする「行動隊」の中心人物とされ、電話盗聴など同教団の非公然の情報収集活動を行う「諜報省」の事実上の大臣。警視庁は書類に虚偽の記載をして教団のダミー会社の役員になったとして公正証書不実記載の疑いで逮捕状を取り、行方を追っていた。

また井上容疑者は宮崎県で信者の父親が拉致された営利略取事件でも、同県警に告訴されていた。《共同通信》



【ロシア】パイプラインが爆発

日本航空に入った連絡によると、フランクフルトから成田に向かっていた日航408便が27日午前2時10分(日本時間同日午前7時10分)ごろ、ロシア上空で上空3000−6000メートル付近まで「巨大な炎が上がるのを目撃した。後続3機も炎を確認したという。

タス通信によると、ロシア非常事態省は同日、ロシア極北コミ共和国のウフタ近くで、ガス・パイプラインがガス漏れで引火、爆発が起きたと発表した。

日航関係者によると、日航機が炎を目撃したのは北緯63度34分、東経53度35分の地点で、ロシア非常事態省がガス・パイプライン事故の現場としているウフタ近くと一致することから、同機や後続機が目撃したのはこの爆発事故の炎に間違いないとみられる。

タス通信によると、爆発事故が起きたのは日本時間で27日午前7時40分。ウフタの南11キロの地点で、付近には民家などはなく、死傷者はないという。ガス漏れがあった地域のパイプラインを閉鎖し、日本時間午前十時ごろまでに鎮火した。インタファクス通信によると、周囲の森林が数平方キロにわたって焼けた。

コミ共和国はウラル山脈の西側に位置し、石油や天然ガスなどの地下資源が豊富な地域。昨年夏から秋にかけ、大規模な石油漏れ事故を起こした。《共同通信》

【東京都・青島幸男知事】都幹部に都市博「中止」伝える

世界都市博覧会の開催中止を26日に正式表明した青島幸男東京都知事は27日、緊急首脳部会議を開き「私の意向を踏まえ、今後必要な事務処理を検討してほしい」と局長らに伝えた。これを受け事務当局は、都市博を主催する東京フロンティア協会に、出展企業などからの問い合わせに対しては、工事凍結を伝えるよう指示した。

青島知事は席上「都議会側に先に中止の意向を伝えたが、手続き的な間違いがあったのなら申し訳ない」と謝るとともに「行くべきところには自分で説明に行く」と述べたという。今回の知事の中止の判断は、幹部らに事前に知らされておらず、内部には「部下への信義則違反」との不満が出ていた。

東京・丸の内のフロンティア協会では午前10時から幹部クラスが集まり緊急会議。職員は企業などから殺到する電話の問い合わせに追われていた。

一方、都議会では民社・コア東京が総会を開き、あらためて都市博推進の方針を確認した。同派幹部は「議会制民主主義を尊重すると言いながら、知事がやっていることは専制独裁だ」と、不満をあらわにした。

また社会・市民会議は、知事の見解を聞くため、5月10日までに都市博特別委員会を開催するよう同委委員長に申し入れた。《共同通信》

世界都市博覧会をめぐり青島東京都知事は27日、中止の方向で担当幹部に事務処理を指示したが、参加企業グループは正式通知を得たずに、相次いで工事や準備作業を中断。事実上、都市博はストップした。

これまでに起工式を済ませていたのは参加12企業グループのうち10企業グループ。日立グループは、青島知事が26日に中止表明したのを受け、即時パビリオン建設の中断を決め27日、関係業者に連絡した。アトラクションのソフトなども発注していたが、これもストップ。正式に中止になれば、費用を請求するという。

松下グループも「着工を連休明けとしていたが、すべて決定するまで待つ。他の準備も一時的にストップ。右か左かはっきりさせてほしい」と嘆息する。主催組織の東京フロンティア協会は27日午後の時点で「中止は正式決定ではなく、これまで通り変化ない」としたため、戸惑う企業も。

三菱グループは「ほかより準備開始が遅かったのでスケジュール通り工事を進めないと間に合わない」。住友グループも「協会はエ事中止といっていない。ど一うなっているのか分からない」と語る。ほとんどの企業グループは中止が正式決定するまで模様眺めという状態。

一方、賛助金やチケットの引き受けなどを求められる企業幹部の中には「賛助金にお付き合いする必要がなくなるので、正直いって中止は歓迎」という声もある。《共同通信》

【社会党・山花グループ】解散

社会党は27日の中央執行委員会で、新党結成方針と「95年宣言」の承認を求める臨時党大会を5月27日に党本部で開くことを決定した。同時に①大会前に新党準備員会を発足させる②参院選は「社会党」で戦う—との「新党問題検討委員会」(委員長・井上一成副委員長)の報告を了承、「解党―新党結成」を参院選後に先送りすることも正式に確認した。

これを受け、独自に新党構想を進めていた山花貞夫新民主連合会長ら「民主リベラル新党準備会」参加の社会党議員のうち16人が27日夜、都内で会合を開き、同準備会を事実上、解散することで合意。山花氏が預かっていた離党届も返却され、今後の行動は議員個人にゆだねることになった。

「5月大会」が決まったことで、参院選後に党内の大勢を新党に移行させる動きが具体化する。しかし、「社会党の看板の塗り替え」に終わる感もあり、新党のパートナー」と「リーダー」をどう確保するかが難問になりそうだ。

山花氏は記者会見で、「参院選前の新党結成」に失敗したことについて「自らの責任は無い」と強調したが、自身が離党するかどうかの言明を避け、5月の連休明けに判断する考えを示した。山花氏とは別に、兵庫県選出議員ら数人が独自に離党する可能性がなお、残っている。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は27日昼、衆院本会議出席の合間を縫って、来客と国会前の庭園を10分余り散歩した。ぽかぽか陽気につられての予定外の行動で、上着を脱ぎ、ハナミズキなどの草花に見入って「緑に触れると心が洗われるね」と気持ち良さそう。記者団に「いやなことも忘れてか」と聞かれると「つかの間のね」と目を細めた。散歩から帰ると、首相官邸で大連の市長さんとの会談、野中国家公安委員長の報告など分刻みの日常業務に逆戻り。円高やら社会党の展望やら難問打開に、気分転換でいい知恵が生まれたかどうか。

○…自民党の渡辺元外相はこの日の共同通信とのインタビューで、青島幸男都知事について「一般大衆受けしても政策を理解できない人が多い。台本を書いて踊っても、経営として成り立たなければ駄目だ」と痛烈批判。返す刀で「大衆がすぐに飛び付く甘いことを言える時代じゃない。政策で票を取るのは難しいが、私は言わざるを得ない」と、ちゃっかり政策に強いとの自負もアピールした。総理・総裁の夢を捨てていない渡辺氏としては、政党談合批判に乗って選挙運動なしであっさりトップの座についた青島人気への対抗意識は相当のよう。《共同通信》

4月27日のできごと