平成2273日目

平成7年3月30日(木)

1995/03/30

【国松警察庁長官狙撃事件】

3月30日のできごと(何の日) 国松警察庁長官狙撃事件

30日午前8時25分ごろ、東京都荒川区南千住のマンションに住む国松孝次警察庁長官が出勤のため玄関を出たところ、物陰から黒っぽいコート姿の男が短銃4発を発射、長官の背中などに当たった。

国松長官は文京区の日本医大病院に運ばれたが1発が背中から腹部を貫通、2発は右足と右胸に当たり重傷。男は自転車で逃走した。

警視庁は、警察最高幹部を狙った要人テロ事件とみて公安部長指揮の捜査本部を南千住署に設置。これまでの調べで、銃撃前の同日午前7時すぎ、現場マンション近くで黒ズボンに帽子など服装の特徴や年齢、体形が銃撃犯と一致した不審な男が目撃されていたことが判明。約20メートルの距離から撃たれたとみられることが分かった。

捜査本部は男が約1時間前から待ち伏せていたとみて、殺人未遂容疑で逃げた男の行方を追うとともに、警察組織に対する重大な挑戦と位置付け、過激派によるテロの可能性も含め、暴力団・総会屋の取り締まりやオウム真理教に対する強制捜査との関連など徹底捜査を始めた。《共同通信》



【労働党・与党訪問団】日朝交渉再開合意書に署名

連立与党の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)訪問団座長の渡辺元外相ら3団長と朝鮮労働党の金容淳書記は30日午後、平壌市内の百花園招待所で「日朝会談再開のための合意書」に署名した。

合意書には「不幸な過去を清算し、国交正常化の早期実現のために積極的に努力する」ことをうたい「いかなる前提条件もない」交渉の再開を政府に「勧告する」ことが盛り込まれた。これにより1992年11月に中断した正常化交渉は4月にも再開する見通しとなった。《共同通信》

【村山富市首相】日朝交渉早期再開を指示

村山富市
https://www.kantei.go.jp/

村山首相は30日夜、帰国した訪朝団の渡辺美智雄座長(元外相)らから報告を聞き、「政府として早速、交渉再開に向けて検討したい」と述べ、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との国交正常化交渉を早期に再開するよう河野外相らに指示した。

河野外相も外務省で記者会見し「準備が整い次第、交渉に臨む」と、できるだけ早く交渉を再開する意向を強調した。4月中にも予備交渉を呼び掛ける考えだ。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は30日、首相官邸でネパールのネパール副首相兼外相の表敬を受けた。副首相が「アディカリ首相のメッセージです」と英文の親書を手渡すと、首相は「日本語は付いていないの?見ても分からんわ」と、おどけて周囲を笑わせた。ネパールは「王政」と「共産党」政権が同居するユニークな体制で、副首相も統一共産党の幹部。こちらはかつての敵「自民」「社会」両党が支える連立政権のリーダーであり、記者団が「相通じるものがあったのか」と水を向けると、首相は「そりゃ違う」。自社はもはや異質ではないと言いたかったのか。

○…自民党の森幹事長はこの日朝、日本サッカー界の往年のスーパースター、釜本邦茂氏から同党候補として参院選比例代表に出馬する意向を伝えられ、「今度は奥さんを固め、Jリーグの川渕チェアマンの理解も得た」と誇らしげ。ラブコールを送り続けた将棋界の米長邦雄九段が「家族の反対」で最終的に出馬を見送るなど担ぎ出しに失敗した経験も踏まえ、外堀から埋める作戦が功を奏したようだ。森氏は「釜本さんには早速、大阪府連で顧問に推薦して、大阪府知事選挙にカツを入れ、ロングシュートを決めてもらいたい」と終始上機嫌。《共同通信》

【東京地裁】HIV感染者解雇は違法

エイズウイルス(HIV)に感染した男性の元会社員(35)が、雇用先のコンピューターソフト会社(東京都渋谷区)と出向先のソフト販売会社などに雇用継続の確認と2000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が30日、東京地裁であり、林豊裁判長は「HIV感染を理由とした解雇は、著しく社会的相当性を脱した違法行為」と、HIV感染者の解雇問題をめぐる初判断を示した。

その上で、元会社員の解雇を無効とし、解雇時以降の賃金計900万円の支払いを命じるとともに、ソフト会社と出向先の会社などに計600万円の慰謝料の支払いを命じ、原告全面勝訴とした。

原告側代理人によると、この訴訟はHIV感染者の解雇問題が争われた初の訴訟。判決理由で林裁判長は、解雇の理由をHIV感染と認定。「元会社員が会社に反抗し出社しなくなったためで、HIV感染は解雇理由ではない」とのソフト会社側の主張を退けた。

さらに、エイズが難病であることや社会に強い偏見があることを指摘し「HIV感染を告知する際には、告知を受ける者の衝撃の大ききに十分配慮しなければならず、告知するのは治療に携わった医師らに限られるべきだ」とし、ソフト会社社長が元会社員に告知したこと自体許されない、と述べた。

元会社員のHIV感染の事実を最初に入手した出向先の会社などに対しては「雇用先のソフト会社に元会社員のHIV感染を通報した行為などは、必要性や正当な理由がなく、元会社員のプライバシーを侵害し違法」とした。《共同通信》

【朝日新聞】祝儀袋写真は「自作」

栃木県庁の幹部職員や市長村長らが東京都知事選に立候補している石原信雄・前官房副長官の退任祝いのせんべつとして現金を贈っていた問題で、朝日新聞が29日付朝刊栃木面で報道した「石原伸晃前官房副長官様 御餞別 栃木県一同」と書かれた祝儀袋の写真は、同社宇都宮支局の自作だったことが30日分かった。

栃木県の四方和幸総務部長は「県民の誤解を招きかねない。行き過ぎた」と同支局に口頭で抗議した。原賀肇支局長は「パロディーだ。分からないのはセンスが悪い」としている。

この紙面は、石原氏へのせんべつ問題について、「地方分権の時代に逆行」などの見出しで、せんべつを贈った県幹部の釈明の談話などが書かれている。写真は記事3段分の大きさで、写真説明はなかった。

同支局によると、写真の祝儀袋は、「カット(挿絵)代わり」と市販の祝儀袋を購入して支局で書き込んだという。しかし、実際には、県幹部ら各個人で祝儀袋にせんべつを包んでいる。原賀支局長は「県の幹部らが政府高官にせんべつを贈るのはこっけいだ。それを表現するパロディーのつもりで写真を使った。新聞もいろいろと冒険をすべきだと思っている」と話している。

山本博昭・朝日新聞読者広報室長 パロディーとして作ったもののようだが、現物と誤解を招く恐れがあり、やはり避けるべきだった。パロディーなら、そのような表現の仕方があったと思われる。関係者にご迷惑をお掛けし、申しわけありません。《共同通信》

【第67回選抜高校野球大会】雨で順延

第67回選抜高校野球大会第6日は30日、甲子園球場で予定されていた1回戦の残り1試合と2回戦22試合が雨のため中止、31日に順延となった。32校中最後に登場する北海(北海道)報徳学園(兵庫)、1回戦で優勝候補のPL学園(大阪)を破った銚子商(千葉)など、この日出場予定だった6校は甲子園の室内練習場で1時間半ずつの軽い練習をこなした。 各校の選手、監督は「気持ちを切らないようにしたい」「宿舎に帰ったら、ゆっくり休ませます」と、それぞれ心身の準備のやり直しに取り掛かっていた。

日本高野連の田名部和裕事務局長は30日、8月に甲子園球場で行われる全国高校野球選手権大会の運営について「基本的にはこの春の選抜大会と変わらないものになるだろう」と語り、開催中の選抜高校野球大会と同じく阪神大震災の被災地での開催を考慮した運営となることを示唆した。《共同通信》

【大相撲・東関部屋】避難所で炊き出し

大相撲春場所で優勝した横綱曙や東関親方(元関脇高見山)ら東関部屋の一行18人が30日、阪神大震災の避難所になっている神戸市灘区の市立六甲小学校で、被災者にちゃんこ1000食を振る舞った。

雨の中、被災者は傘を差して行列。プールサイドに置かれた大鍋の前で、力士らが作ったちゃんこを受け取った後、曙に握手やサインを求めて大喜び。長い避難所暮らしで精神的に参っていたという看護婦(35)は「とてもうれしい。今までは若・貴のファンでしたが、これからは曙を応援します」と声を弾ませた。《共同通信》



3月30日のできごと