平成1880日目

平成6年3月2日(水)

1994/03/02

【細川護熙首相】内閣改造を断念


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細川首相は2日、当面の政局の焦点だった内閣改造を断念、午後10時半すぎから官邸で開いた各党党首との会談と、引き続いての政府与党首脳会議で正式に表明した。

社会、民社、新党さきがけの3党が武村官房長官更迭を軸とした改造方針に徹底して反対、このまま断行した場合には与党内の亀裂が決定的になることを懸念したためだ。首相は政府与党首脳会議と、この後の記者会見で「連立与党の結束を守るため改造を見送った」と説明した。

しかし改造問題は与党内に大きなしこりを残し、首相の求心力低下は免れない。将来の政界再編路線の違いも浮き彫りになったことから、今後の政局運営は多難となろう。

首相は記者会見で武村長官に党首としての立場よりも官房長官としての職責に意を尽くすよう指示したと説明、更迭の考えのないことを明らかにした。武村氏自身が混乱の責任を取って辞任するのではないかとの見方もあるが、首相は「ないと信じている」と述べた。

これにより細川内閣は当面、現在の陣容で1994年度予算案審議をほじめ、日米摩擦や税制改革に取り組むことになる。次の改造のタイミングは5月の連休後の予算成立後だが、予算関連法案の審議もあり、現実的には6月末の国会閉幕後にならざるを得ないとの見方が強い。

首相は2月中旬以降、早期改造に向け与党内の調整を進めてきた。政治改革や日米首脳会談な当面の課題をこなしたことから、今後は第二期細川内閣を「経済改革政権」と位置付け、改造はそのための新布陣づくりと説明してきた。しかし社会、民社、さきがけの3党は予算案審議開始直前の改造は不適当だと批判。加えて改造の大きな狙いが国民福祉税問題や、政界再編路線の違いで首相と対立した武村官房長官の更迭にあるとして連携し反対した。《共同通信》



【政界談話室】

○…細川首相は2日午前、参院政治改革特別委員会に出席、内閣の最重要課題である政治改革法の最終仕上げに臨んだ。自民党議員が質問の中で「(出席している)大臣はいつまでやっているか分かりませんが」と、調整難航中の内閣改造問題を皮肉って委員会室に苦笑が起こると、きっと顔を上げて室内をいちべつ。委員会後、記者団から「改造できない場合の首相の責任問題は」と厳しい質問を浴びせられると、ムッとした調子で「いやあ、それは関係ないでしょう」。この後も首相は改造については「ノーコメント」を連発、ピリピリが終日続いた。

○…自民党の小里国対委員長はこの日の記者会見で、内閣改造の与党内調整のもたつきによって予算案審議の日程が決まらないことを攻撃。「行政府の長である総理の専権事項だから“べきだ”とか“べからず”とは言わない」としながらも「(予算審議は)焦眉の急だから、きちんとしなさいと言いたい。ルーズに流れることで計画が立たず非常に迷惑している」と、声を高めた。同党にとっては“対岸の火事”の改造問題だが、自民党政権時代にはなかった異例の騒動だけに、外野席からのやじも飛ばし放題といったところ。《共同通信》

【WBAジュニアフェザー級タイトル戦】葛西裕一選手、戴冠ならず

世界ボクシング協会(WBA)ジュニアフェザー級タイトルマッチ12回戦は2日、東京体育館で行われ、世界初挑戦の同級2位葛西裕一(帝拳)はチャンピオンのウィルフレド・バスケス(プエルトリコ)に1回2分5秒、あっけなくKOで敗れた。

24歳の葛西はプロ初黒星で戦績は20戦18勝(12KO)1敗1分け。バスケスは6度目の防衛に成功した。1回2分5秒のKOタイムは世界ジュニアフェザー級タイトルマッチの史上最短記録となった。

葛西は試合開始約40秒、バスケスの右ストレートをカウンターで顔面に受けダウン。これで完全にリズムを失い、1分10秒すぎには右アッパーをクリーンヒットされ、2度目のダウンを喫した。動きの止まった葛西に対し、バスケスは激しくラッシュ。左フック、左ストレートを的確に決め、最後は左フックの連打を浴びせた。葛西がたまらず腰から崩れ、この回3度目のダウンで自動的にKO負けが決まった。《共同通信》

【JR東日本】総二階建て新幹線公開

JR東日本が今夏から東北、上越新幹線への導入を計画している新型の総二階建て新幹線の車両が2日、宮城県利府町の仙台総合車両所で報道陣に公開された。総二階建て車両の導入は新幹線では初めてで、東京ー宇都宮、高崎間など首都圏で年々増加している新幹線通勤・通学の混雑を緩和するのが主な狙い。

12両編成で、定員は普通席1133人、グリーン席102人の計1235人。従来の12両編成に比べ約4割増え、16両編成とほぼ同数となる。最高速度は現在と同じ時速240キロ。先頭車両は鼻先が長く伸びた流線形。車体の上半分は青みがかったグレー、下半分は薄いグレーで、側面にはグリーンのラインが走っている。

各車両には文字ニュースが流れる電光表示板やFM受信機が装備してあり、座席でラジオのステレオ放送が楽しめる。自由席の二階部分は、三人掛け二列にして座席を増やした。定員増に合わせて乗降口の幅も1メートル5センチに広げた。《共同通信》



3月2日のできごと