平成1862日目

平成6年2月12日(土)

1994/02/12

【リレハンメル五輪】開幕

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黙とう、そして平和への願いー。国際オリンピック委員会(IOC)のサマランチ会長の異例の呼び掛けとスピーチが飛び出した開会式で12日、第17回冬季オリンピック・リレハンメル大会は開幕した。

首都オスロから北へ約180キロにある人口2万3000人の小さな街、リレハンメルを中心とした今大会には、史上最多の66カ国・地域から、これまでで最も多い約2000人の選手が集結した。

ジャンプ会場のリスゴーシュバッケネで午後4時から行われた開会式では、激動する国際社会の縮図を示した。

サラエボで起きた内戦史上最悪の惨事を乗り越え、混迷の度を深めるボスニア・ヘルツェゴビナの選手団が行進した。スタンドからはボスニアの平和を願う激励の大きな拍手があった。

連邦解体後も、2年前のアルベールビル冬季、バルセロナ夏季両五輪で合同チームを編成した旧ソ連は今大会からは各国に分かれて登場した。旧チェコスロバキアも分離した。誇り、悲しみ……。複雑な思いを胸にしながらも、民族自立の流れが鮮明に映し出された。《共同通信》



【天皇・皇后両陛下】硫黄島をご訪問

天皇、皇后両陛下は12日午前、自衛隊のC1輸送機で羽田空港をたち、東京都の小笠原諸島へ向かい、午後0時50分、硫黄島に到着された。米国から小笠原が返還されて昨年で25周年を迎えたためのご訪問。天皇陛下の硫黄島訪問は初めてで、昨年の沖縄に次いで慰霊の旅となる。2泊3日の予定で硫黄島、父島、母島を訪れ、第二次大戦の激戦地だった硫黄島では戦没者の慰霊碑に拝礼される。

横なぐりの雪が激しく吹き付ける中、両陛下は午前10時20分に羽田空港に到着し見送りの都関係者らにあいさつ。天皇陛下は先導した空港長に「大変ですね」と声を掛けた後、特別機に乗り込み、約40分遅れで南の島へ向け飛び立った。

天皇、皇后両陛下は12日、東京・羽田空港から自衛隊C1輸送機で、昭和20年に米軍の攻撃で日本軍が玉砕した東京都・小笠原村の硫黄島を初めて訪問、約2万人の日本人戦没者を祭る国の「天山慰霊碑」などを訪れ、霊を慰められた。

この日の日程を終え父島のホテルに入った両陛下は硫黄島訪問について「祖国のために精魂込めて戦った人々のことを思い、また遺族のことを考え深い悲しみを覚えます。今日の日本がこのような多くの犠牲の上に築かれたことに深く思いをいたします」と侍従を通じ感想を述べられた。

首都圏の雪のため両陛下は予定より約20分遅れて、海上自衛隊の航空基地に到着された。硫黄島は気温23度で初夏の陽気。天皇陛下は黒の背広、皇后さまは黒のセパレート姿。旧海軍指令所の地下壕の上に造られている天山慰霊碑の前で両陛下は、戦時中、本土へ強制疎開させられた旧島民らでつくる「硫黄島帰島促進協議会」の麻生康次会長や、旧軍人遺族らの「硫黄島協会」の遠藤喜義会長ら4団体の代表に「いろいろと骨折りいただいてありがとう」などとあいさつされた。

その後、水が出ず地熱の高い同島で苦しんだ兵士らをしのび、ひしゃくで慰霊碑に水を掛け、白菊の花束をささげて拝礼された。

続いて、米軍の戦没者約7000人を含む日米両国兵士らの霊を祭った都の広場「鎮魂の丘」でも、同じように慰霊碑に拝礼された。その途中、旧島民の戦没者を祭る平和祈念墓地公園前で車をストップさせ、車中から頭を下げられた。

麻生会長は「戦後の長い時間のページをめくっていただき、私も肩の荷がおりました」と感慨深げな様子。北硫黄島守備隊の指揮官だった遠藤会長も「感無量。です。この島一面がお墓なので、一周していただき、これ以上のことはありません」と話した。

両陛下は午後4時ごろ、飛行艇で父島・二見港に着水。そのまま海上自衛隊基地に入り、出迎えた島民約200人に手を振ってこたえられた。小笠原支庁で地元の小学生からハイビスカスのレイをプレゼントされた両陛下は「学校は面白い?」などと笑顔で話し掛けられていた。《共同通信》

【細川護熙首相】日米関係維持に自信

細川首相は12日午前(日本時間12日夜)、ワシントン市内のホテルで内外記者団と会見、包括経済協議の事実上の決裂の原因になった数値目標の設定について「基本的原則を変更することはない」と述べ、あくまで拒否する姿勢を強調した。

また今回の結果について「(市場開放の度合いを測る)客観基準は協議の一つの側面であり、日米関係全体に悪影響を及ぼすものではない」と述べ、日米間の良好な関係を保っていくことへの自信を示した。さらに首相は、6兆円減税を柱とする総合景気対策について「あまり芳しい話はなかった」と、首脳会談で大統領から十分な評価を受けなかった点を認めた上で「本格的税制改革を年内に考えていく道筋をつけたことを、理解してほしいと話した」とし、継続的な減税実施への取り組みへの理解を要請したことを明らかにした。

また保険分野での手続きの透明性の確保や自動車分野での日米産業協力など「自主的になし得ることは率先して取り組みたい」と述べた。首相は今回の訪米について「新しい成熟した関係の幕開けに一時代を画するものだ」と自賛した。《共同通信》



2月12日のできごと