平成1677日目
1993/08/11
この日のできごと(何の日)
【東京為替市場】1ドル103円台突入
11日の東京外国為替市場は欧州通貨危機の再燃に対する不安から円が続伸、午後に入って一時1ドル=103円65銭と世界主要市場の最高値を更新した。これまでの最高値は5日ニューヨーク市場で記録した1ドル=103円85銭だった。終値は前日に比べ70銭円高ドル安の103円77銭で、終値としても最高値を更新した。出来高は77億7200万ドル。
日銀は「これ以上の円高は日本経済に悪影響を及ぼす」として、断続的に数億ドル規模の円売りドル買い介入を実施したが、米国系ファンドなど外国勢を中心に市場のドル売り圧力は強く、104円の壁を突破した。《共同通信》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【細川護熙首相】特別補佐に田中秀征氏
細川首相は11日、新党さきがけの田中秀征代表代行を首相の特別補佐に任命した。官職ではなく、首相が私的に任命したもの。武村官房長官は同日午後の記者会見で、田中氏の任務について「記者会見や国会演説、国会答弁の原稿作成の手伝いをする」と説明した。《共同通信》
【細川内閣】共同通信世論調査で支持率76%
共同通信社は細川新内閣の発足を受けて8月10、11日の両日、全国の1000人を対象に電話で緊急世論調査を実施した。それによると、内閣支持率は76%に上った。共同通信が面接方式で実施してきた調査で最高の支持率となったのは海部内閣の63%(1990年6月)。細川内閣はこれを大幅に上回り、最高の記録となった。不支持は13%だった。《共同通信》
【自民党】党も派閥も研修会中止
自民党は11日、毎年9月に開いていた全国研修会を今年は中止する方針を決めた。表向きは国会日程を挙げているが、結党以来、初めて政権を失い、党内の態勢づくりが最優先という事情があるようだ。
一方、自民党の各派閥も研修会を相次いで、事実上取りやめている。秋の総裁選を視野に入れた領袖の政策提言の場となる研修会そのものの開催意義がなくなったことや、「派閥政治」への世論の風当たりが強いことも中止へ拍車をかけた。
三塚派は「派としても政策の勉強会は必要であり、中止というわけではない」と、延期を強調しているが、予定は立てられない状況。渡辺派は中止を決定。中山事務総長は「派閥次元で行動する時代ではない」と明言している。宮澤派は未定としながらも「今のところ研修会は話題にもなっていない。総裁選に向けた政権戦略を練るのが目的なのに、野党となった今ではその必要もないのでは」と中止する方向。
その他の派閥でも「中選挙区制で次期総選挙があるとはだれも考えていない。制度改革を見極めなくてはいけない」(小渕派)、「総選挙があったので準備の余裕がなかった」(河本派)など軒並み、事実上の中止を決めている。《共同通信》
【政界談話室】
○…細川首相は11日の昼食後、官邸執務室に戻らず突然、中庭へ散歩に。「何となくブラブラしたいと思った」という首相は、官邸職員に「(二・二六事件の)弾痕はありますか」「この噴水は水が出るの」などと質問。15分間、新しい主として中庭を歩き回った。記者団から理由を聞かれ「執務室の窓は(警備上)開けないでと言われているんだが、どうもかび臭くて。(室内の雰囲気を)明るくするため絵も替えました」。執務室には自民党一党支配のにおいが染み付いているとでも言いたげ。
○…社会党の赤松書記長はこの日、連立与党の各派代表者会議で細川首相の所信表明演説に対する代表質問について「各党でやったらいかがですか」と提案した。ところが、小沢新生党代表幹事、市川公明、米沢民社党書記長ら先輩メンバーはそろって「連立与党なのだから一党が代表してやればいい」とあっさり却下、結局、赤松氏が代表質問に立つことに。会議前は「所信表明なんて、さっさとやってパッパと終わる」と気楽そうな赤松氏だったが、代表選手として立つことで、やっと与党第一党の重みを感じた様子。《共同通信》
【富山県高岡市】「御旅屋再開発ビル」上棟式
高岡市の御旅屋第一街区市街地再開発ビルの上棟式は11日、現地で澤田誠・同市街地再開発組合理事長、キーテナントとして入居する大和(金沢市)の岩城実専務ら関係者約50人が出席して行われた。昨年10月の起工から工事は順調に進み、現在、地上9階部分まで鉄骨が組み上がった。来年2月完成、同3月オープンを目指している。
関係者によると、同ビルは地下1階、地上9階建ての商業ビルで、工事の進ちょく率は50%。店舗面積2万800平方メートルのうちキーテナントの大和が1万6600平方メートル、専門店が4200平方メートルを使用する。
富山、金沢両商圏に挟まれて地盤沈下の激しい高岡中心街再開発の起爆剤として大きな期待を集めており、同ビルを管理する第三セクターのオタヤ開発(藤井孝社長)が専門店35店程度をメドに入居交渉を進めている。主に東京など県外のファッション、スポーツ関係の専門店が入居を予定、9月中に大店法5条申請(小売業者の届け)をする予定でいる。
同ビルに隣接して高岡市が約500台収容の立体駐車場(自走式・6階建て)の建設をすることになっており、同ビルのオープンに間にあわせるため9月中をメドに建設予定地にある寺院の移転交渉を進めている。《北國新聞》
【第75回全国高校野球選手権大会】第3日
第75回全国高校野球選手権大会第3日は11日、台風一過の夏空が広がった甲子園球場で1回戦4試合を行い、近大付(大阪)智弁和歌山(和歌山)旭川大高(北北海道)甲府工(山梨)の4校が勝って2回戦に進出した。
第3試合に登場した優勝候補の呼び声が高い近大付は自慢の強打線が2本塁打を含む13安打を放ち、9−1と初陣の青森山田(青森)を圧倒した。第4試合は甲府工が中盤に相手の失策をうまくついて計4点を挙げ、エース山村が金沢の反撃を2点に食い止めて4−2で逃げ切った。今大会初の延長戦となった第1試合は智弁和歌山が十二回、松野の左中間適時二塁打で2−1と東北(宮城)にサヨナラ勝ち(今大会2度目)し、春夏合わせて6度目の出場で甲子園初勝利を挙げた。同校は第7日第3試合の2回戦で、出場49校のうち唯一対戦校が決まっていなかった城北(熊本)と当たる。第2試合は旭川大高が攻守に福井商(福井)を上回り、5−1で勝った。《共同通信》
【英国、スウェーデン、アイルランド】サラエボの負傷者受け入れへ
メージャー英首相は11日、訪問先のストックホルムでビルト・スウェーデン首相共同記者会見し、英国、スウェーデン、アイルランドがボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで重傷を負いながら治療を受けられない子供や大人計41人を分担して受け入れ、無料で治療する計画を発表した。
対象となるのは、サラエボの国連難民高等弁務官事務所が緊急治療の必要があると指摘している負傷者で、約半数が子供。家族とともに輸送機で2日以内に運ばれる予定で、英国で20人、スウェーデンで16人、アイルランドで5人がそれぞれ治療を受ける。
今回の決定は、セルビア人勢力の砲撃で先月末、腹部や頭に重傷を負ったイスラム系少女イルマ・ハジムラトビッチちゃん(5つ)が、十分な治療を受けられずサラエボで放置されていたのをマスコミが大々的に報道したのがきっかけ。ロンドンに緊急搬送され手術を受けたイルマちゃんの様子とともに、目などを負傷し血まみれのシャツを着た別の子供の映像も紹介され、英首相官邸には泣き声でサラエボ救援を求める国民からの電話が殺到した」(政府スポークスマン)という。《共同通信》