平成1651日目

平成5年7月16日(金)

1993/07/16

【北海道南西沖地震】奥尻島、電気復旧

北海道南西沖地震の被災地、北海道・奥尻町などでは16日早朝から断続的に降る雨の中、行方不明者の懸命の捜索作業が続き、午前中に新たに3遺体を確認した。北海道警の午後1時現在のまとめでは、死者は青森県の1人を含め計129人、行方不明者は15日夜の集計に比べ一挙に42人増え127人となった。道警は不明者が急増した理由について「奥尻町役場などと情報をすり合わせた結果、不明者の確認が進んだ」と説明している。

奥尻町での不明者の捜索は早朝から再開され、この日から新たに海上自衛隊の水中捜索部隊が参加。黒瀬義孝道警本部長が同日午前、ヘリコプターで奥尻町に入り、不明者の捜索作業に当たっている警察官を督励した。

奥尻町では対岸の瀬棚港とを結ぶフェリーが一日2往復の通常運航を再開して。島内への救援物資の搬入が軌道に乗り、道に依頼した300戸(150棟)分の仮設住宅用資材の第一陣として100戸分が到着。うち70戸は火災と津波で壊滅状態になった青苗地区に建設され、早ければ16日中にも一部の入居が可能になるという。

同町によると、青苗地区では北海道電力が発電機を設置、15日夜には高台にある約100戸に電気がともった。水道は島の北部は川の水を殺菌する施設が壊れているが、中部、南部はほぼ復旧したという。

身元が判明した30人を超える青苗地区の住民の遺体は早朝、遺族とともにフェリーで奥尻港から瀬棚港へ向かった。《共同通信》

北海道南西沖地震で最大の被災地となった北海道・奥尻島(奥尻町)では16日、なお100人を超す行方不明者の陸と海からの捜索活動が続いた。北海道警の午後8時現在のまとめでは、死者は青森県の1人を含め計146人に達し、不明者も117人に上っている。

この日、奥尻港と対岸の江差港を結ぶ定期フェリーが4日ぶりに運航を再開。既に通常ダイヤに戻っている瀬棚港便と併せ救援物資の輸送が大幅に強化された。滑走路などに被害を受けた奥尻空港も17日には再開する予定だ。 青苗地区では、水道施設の復旧は進んでいないが、北海道電力は発電機車3台を搬入、設置し、夕方までに島の全域に電気を供給できるようになった。

16日午後11時52分ごろ、北海道南西沖地震の余震があり、奥尻で震度3(弱震)、函館、江差で震度2(軽震)、寿都、俱知安、深浦(青森)で震度1(微震)を記録した。



【横浜ランドマークタワー】開業

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横浜市西区のみなとみらい地区に日本一の高層ビル「横浜ランドマークタワー」が16日午前オープンした。ランドマークタワーは三菱地所が建設。地上70階、地下3階建てのタワー棟と地上5階建ての低層棟などから成り、タワー棟は国内最高だった東京都庁を約53メートル上回る高さ296メートル。地上273メートルの69階にある日本一の高層展望フロア「スカイガーデン」からは関東平野一円が見渡せる。1−48階はオフィスフロア。バブル崩壊によるオフィス需要の低迷などから入居率は現在約60%の37社にとどまっている。49−70階は、ホテルで、今年9月開業の予定。総工費は2700億円。《共同通信》

【大相撲名古屋場所13日目】曙、悲願へ突進

大相撲名古屋場所13日目(16日・愛知県体育館)1敗同士の対決は横綱曙が関脇若ノ花を速い攻めで圧倒、豪快に押し倒して再び優勝争いの単独トップに立った。若ノ花は11勝2敗で一歩後退、14日目にが曙が勝ち、2敗グループが敗れると、曙の横綱昇進後初の優勝が決まる。

大関貴ノ花はタイミングのいい左上手出し投げから北勝鬨を送り出して11勝目。平幕の琴錦も力相撲の末水戸泉を寄り切り2敗を守った。この日の結果、幕内は1敗の曙を貴ノ花、若ノ花、琴錦の3人が2敗で追う展開。十両は武双山と立洸が10勝3敗で並んでいる。《共同通信》

【WBCフライ級タイトル戦】ユーリ・アルバチャコフ選手、3度目の防衛に成功

世界ボクシング評議会(WBC)フライ級タイトルマッチ12回戦は16日、神戸市の神戸ワールド記念ホールで行われ、チャンピオンのユーリ・アルバチャコフ(協栄)が挑戦者の同級1位、イサイアス・サムディオ(米国)に3−0の判定で勝ち、3度目の防衛に成功した。

ユーリは序盤、得意の右ストレートを主体に攻勢に出た。しかし、中盤から右ストレートがいつもの威力を欠き始め、逆に左右のフックを中心に打ち返してくるサムディオに押される場面も目立った。後半に入ると、疲労からか手数が出なくなり、サムディオの攻勢に後ろへ下がり気味になった。しかし、最終ラウンドは右フックなどで有効打を当て、前半のリードを守って逃げ切った。《共同通信》

【日本新党・細川護熙代表】首相指名「決選投票は結果見て」

日本新党の細川代表は16日午前、熊本市のホテルで記者会見し、特別国会での首相指名について「一回目の投票は、日本新党と新党さきがけの統一会派から出す」と述べ、第一回投票では選挙後統一会派の代表となる細川氏か武村正義さきがけ代表を首相候補に立てる方針を明らかにした。二回目の決選投票については「(自民党政権)の継続にピリオドを打つことが最大のポイントだ」と強調しつつも「二回目についてはどういう政治地図になるかを見ないと、今の時点では軽々に申し上げることはできない」と述べ、総選挙結果を見て判断するとの考えを示した。

細川氏は日本新党と新党さきがけを中心とした連立の可能性について「選挙結果次第ではあり得ないことではない。さまざまな可能性はあるということだ」と述べ、場合によっては「細川首相」を目指すことがあり得ることを示唆した。

公明党の市川書記長が呼び掛けた非自民の統一会派について細川氏は「クリアする課題、ハードルは高いという感じを持っている」と述べ、統一会派結成には否定的な見方を示した。《共同通信》

【宮沢喜一首相】退陣論「問題にしない」

宮沢首相は16日午後、遊説先の広島市内のホテルで記者会見し、市川公明党書記長が非自民勢力の統一会派結成を提唱したことについて「一緒に政治をやろうというときは政策の一致がなければならない。建前と政策と本音が違うのであれば承服できない」と批判した。

自民党内で首相の退陣論が出ていることについては「どうもはっきりしない(話だ)。どうも、そういう意味でないんだということで問題にしない」と述べ、特に意識しない考えを示した。自民党分裂の責任問題には「離党者を出したことは総裁の私の不徳の致すところだ。選挙を戦って党の再建を図る」と述べた。《共同通信》

【後藤田正晴副総理】退院

不整脈の一種である心房細動などで東京都千代田区の三井記念病院に入院していた後藤田副総理兼法相は16日午後、8日ぶりに退院した。しかし、後藤田氏は「持病の糖尿病治療を続ける」としており、18日の総選挙投票後にも再入院するとみられる。

退院後、病院で記者会見した後藤田氏は「選挙応援ができなく、ほんとうに申し訳なく思っている」と心境を述べ「糖尿病の治療が継続しており、場合によってはこちらに帰ってもいい」と述べ、再入院の可能性を明らかにした。病院側によると、過労などを原因とする心房細動は、ほぼ完治したが「中度の糖尿病のため、一、二週間の入院、治療が必要」という。

後藤田氏は、自民党が選挙前議席確保の見通しともいわれる選挙情勢について「わが党の候補者が台地をはい上がるような苦労をしながら、政権政党としてのあるべき姿を必死に訴えた結果だろう。多少、向かい風が和らいだかなという気もする。新党ブームのあおりを受けたのが社会党となっている」と分析。「しかし、選挙はふたを開けてみなければ分からない」と述べた。《共同通信》

【政界談話室】

○…宮沢首相は16日、広島に「お国入り」したが、1区の広島市で自民党の新人候補の応援演説ばかりで、自分の選挙区の3区には寄らずじまい。記者会見で「(自分の選挙も)気に掛かる話題」と言ったものの「全国で苦労している同志がたくさんいる。自分のことは後回しにしている」とプライドもちらり。さらに「今日はどうしても東京に帰ってやらなければならない仕事が二つ、三つある」と強調。やはり一番心配なのは自らの進退に直結する自民党全体の行方。一刻も早く帰京して議席の計算か。

○…社会党の赤松書記長はこの日、松山市で街頭演説。「社会党は非常に苦しい戦いをしている」と切り出し、専ら3新党批判。新党を「雨後のタケノコ」と決め付け、特に日本新党と新党さきがけに対し「(首相指名の)態度をはっきりさせない。あいまいさは許せない」とばっさり。「社会党だけが政治改革の中身をはっきり言っている。本当の改革派がだれなのか皆さんの目で見極めてください」と訴えた。連立政権樹立のためには3新党との連携は不可欠だが、思わしくない社会党の戦いにいらだちは募るばかり?《共同通信》



7月16日のできごと