平成1583日目

平成5年5月9日(日)

1993/05/09

【村田敬次郎自治相】文民警察官と懇談

「大臣、われわれが何人死んだらカンボジアからの日本人文民警官引き揚げが決まるんですか」ー。9日、カンボジア入りした村田自治相に対し、山崎裕人隊長ら13人の邦人文民警察官たちは激しく詰め寄った。予想していなかった厳しい追及に村田自治相は「皆さんの気持ちは分かった。明石代表に必ず伝える」と答えるのが精いっぱいだったという。

プノンペン市内の日本人文民警察宿舎で同日午後、開かれた非公開の懇談に同席した日本政府関係者が共同通信にやりとりの内容を明らかにした。

関保者によると、村田自治相は席上「危険な地域で職務に就いている皆さんの努力に対し、日本政府を代表して感謝申し上げる」とあいさつ、文民警察官一人ひとりに意見を求めた。

山崎隊長は遠慮がちだったが、若い隊員の間から「大臣、安全だと思うなら自分でコンポントム州やシエムレアプ州に行ってみてください」「何人死ねば…」などの厳しい声が次々と上がった。

村田自治相は同日夜、プノンペン市内のホテルで開かれた自治相主催のレセプションで、文民警察官を含む邦人要員約60人を前に「非常に痛切な話を聞き心からショックを受けた。一日も早く文民警察の方が無事に帰国できるよう祈っている。帰国後すぐに(きょうの話を)宮沢首相にも報告する」と、邦人文民警察官の早期撤退の可能性に含みのあるあいさつをした。《共同通信》



【自民党・加藤六月元政調会長】閣内不統一を批判

自民党加藤グループ会長の加藤元政調会長は9日、カンボジアで殉職した文民警察官高田晴行警視(33)の通夜に出席のため訪れた岡山県倉敷市で記者団の質問に答え、カンボジアからの要員撤退論議について「閣内の意見が不統一で、そこをはっきりさせるべきだ」と述べ、小泉郵政相の撤退検討発言で表面化した内閣の足並みの乱れを批判した。

その上で「安全は考えなくてはいけない」としながらも「このままカンボジア和平が中途半端になれば、高田さんの尊い犠牲が無にる」と、従来の方針通りカンボジアでの国連平和維持活動(PKO)を続行すべきだとの考えを示した。

加藤元政調会長は、通夜で同席した河野官房長官に閣内の意見統一を要請したことを明らかにした。また橋本元蔵相も通夜に列席後、カンボジアからの要員撤退問題について「国会の審議でいろいろと議論になるでしょう」と述べた。加藤、橋本両氏はともに高田さんの地元・岡山二区の選出。《共同通信》

【武藤嘉文外相】文民警察官撤退に消極姿勢

武藤外相は9日午前、カンボジアで殉職した文民警察官高田晴行警視(33)の弔問のため訪れた岡山県倉敷市で記者団の質問に答え、カンボジアからの日本人文民警察官の撤退について「問題は日本から派遣したが国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)の一員でもあるということだ。もし帰りたいということになればUNTACと相談し、日本が最終的に決めるが、国際的な立場もある」と述べ、撤退に消極的な姿勢を示した。《共同通信》

【ロシア・モスクワ】反大統領デモ

旧ソ連が第二次大戦でドイツに勝利した記念日の9日、モスクワ市の中心部でエリツィン大統領に反対する旧共産党系保守派、民族主義者などのデモ・集会が行われ、約2万人が参加した。

今月1日のメーデーの際には、デモ参加者と警官隊が衝突して流血事件が起きたが、今回は平穏に終了した。退役将校などが目立つデモ参加者は、赤旗やスターリンの肖像、旧ロシア帝国旗などを手にベラルーシ駅前に集合。マヤコフスキー広場で集会を開き、クレムリンわきの無名戦士の墓に花をさげた。

その後、デモ参加者は予定されていなかった赤の広場での集会に移ったが、警察当局が黙認したためトラブルは起きなかった。

内務省特殊部隊員1人が死亡、500人余りの負傷者を出した1日のデモは、無届けの方向へ向かい、これを阻止しようとした警官隊と衝突した。しかし、この日は主催者の全軍将校同盟とモスクワ市当局との間でデモの進路などについて一応の妥協が成立。集会で同同盟指導者のテレホフ氏や保守派のバブーリン人民代議員が「衝突回避」を訴えたこともあり、警官隊の厳戒下ながらデモは平穏に進んだ。

一方、エリツィン大統領は同日朝、無名戦士の墓に献花、市南西部の戦勝記念公園で行われた記念行事に出席した。《共同通信》

【ゴルフ・尾崎将司選手】今季初勝利

フジサンケイ・クラシック・ゴルフ最終日(9日・静岡県川奈ホテルコース=6694ヤード、パー71)尾崎将司がこの日もスコアを伸ばし、通算14アンダーの270でこの大会3年ぶり6度目の優勝を遂げた。獲得賞金は2160万円。尾崎将は今季初勝利で、ツアー通算60勝目。後援競技、海外などを含めるとプロ通算79勝になる。

アウト2バーディーの後、尾崎将は11番でボギー。追い上げてきたトッド・ハミルトン(米国)に1打差まで迫られたが、14、18番のバーディーで突き放した。通算10アンダーの2位にハミルトンと渡辺司。飯合肇は74と振るわず7アンダーで4位だった。川岸良兼は67とスコアを伸ばし7位タイとなった。《共同通信》

【ゴルフ・平瀬真由美】今季初勝利

ワールドレディース・ゴルフ最終日(9日・東京よみうりCC=6397ヤード、パー72)平瀬真由美がプレーオフの末、足立香澄を下して優勝、賞金1080万円を獲得した。昨年6月の三菱電機レディース以来、プロ通算7勝目。

2位に6打差の首位でスタートした平瀬はショット、パットとも不調。5ボギー、1ダブルボギーの79と崩れ、73で回った足立に通算1アンダーの287で並ばれた。プレーオフ1ホール目はともにボギー。2ホール目に平瀬が7メートルのバーディーパットを沈めて決着した。

1打差の3位は原田香里。昨年優勝の森口祐子は通算6オーバーの20位タイ、服部道子は293で17位だった。《共同通信》

【大相撲夏場所初日】

大相撲夏場所初日(9日・両国国技館)ともに昇進後2場所目の横綱曙、大関貴ノ花が好スタート。大関とりの懸かった新関脇若ノ花は快勝した。曙は苦手の再小結旭道山を一方的に下し、貴ノ花は巴富士を送り出した。若ノ花は、琴錦を外掛けに破った。しかし大関小錦は三杉里のはたきに不覚を取った。注目の新十両武双山は土がつき、幕下付け出しデビューから続けていた連勝は、「14」で止まった。《共同通信》



5月9日のできごと