平成1548日目

1993/04/04

この日のできごと(何の日)

【米ロ首脳会談】G7に個別支援要請

クリントン米、エリツィン・ロシア両大統領は4日、カナダのバンクーバー市内のコンベンションセンターで2日目の首脳会談を終えた後、同日午後(日本時間5日早朝)共同記者会見し、クリントン大統領は予想を上回る総額16億ドルもの対口緊急支援策の内容を正式発表するとともに、日本など他の先進7カ国(G7)に対しても個別の二国間支援策を打ち出すよう要請したことを明らかにした。

会見でクリントン大統領は「両国は新しい民主的パートナーシップの基礎を築いた」と会談の成果を強調した。会談終了後、両国の新たな協調関係をうたった共同声明(バンクーバー宣言)が発表された。

保守派との対立で窮地に立つエリツィン大統領は会談の結果に「完全に満足した」と語り、「他の先進諸国の支援を期待している」と、日本などの追加支援を強く要請した。

クリントン大統領は、今回の首脳会談の中心議題となった対口支援問題について「ロシアへの支援は世界中の雇用拡大につながる、将来への投資」と位置付け、G7各国に対して二国間の個別支援策の提示とともに、14、15両日の東京で開かれるG7外相・蔵相会議に向け支援策策定を急ぐよう呼び掛けた。G7の共同支援策は同会議で発表されると大統領は述べた。

16億ドルの緊急支援策の主な内容は①食料を中心とする人道的援助②米国からの農産物輸入に対する低利融資供与③中小企業育成基金新設など市場経済化、民営化支援―など8項目で、無償援助約6億9000万ドル、有償援助約9億3000万ドルとなっている。

クリントン大統領は、G7からの支援が確実に実施されるよう監視、調整する調整事務所をモスクワに設置することで両首脳が暫定合意したことも明らかにした。

エリツィン大統領は「口シアは天文学的な数字(の援助)は必要としていない」と述べ、ロシアのエネルギー分野に対する西側の投資などを期待する姿勢を示した。またエリツィン大統領は、「将来の適当な時期」のクリントン大統領によるロシア公式訪問を招講、クリントン大統領もこれを受諾した。

エリツィン大統領の政治生命を左右する25日の国民投票の見通しについて、同大統領は「ロシア国民が正しい投票をすると確信している」と国民の信任に自信を示した。クリントン大統領も「エリツィン大統領は民主的な選挙で選ばれた大統領であり、人徳でロシア国民の信頼を得た」とあくまでも工リツィン大統領を支援する姿勢を強調した。《共同通信》

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【テニス】

男子テニスのツアー公式戦、セーラムオープン第7日は4日、大阪府吹田市の江坂テニスセンターでシングルス決勝を行い、マイケル・チャン(米国)がアモス・マンスドルフ(イスラエル)を6−4、6−4のストレートで下し今季ツアー2勝目、賞金6万7500ドル(約775万円)を獲得した。《共同通信》

【プロ野球・トーナメント大会】

プロ野球オープン戦は4日、セ、パ両リーグのトーナメント大会を最後に全日程を終了した。福岡ドームの開場記念のパの大会決勝は、日本ハムが両軍無得点の九回に5点を奪って地元のダイエーを突き放して5-0で勝ち優勝。東京ドームで行われたセの決勝は阪神が広島を3-0で破り優勝賞金2000万円を獲得、この大会の最優秀選手(賞金200万円)には広島打線を3安打に完封した中込が選ばれた。

オープン戦最高勝率を記録したのは広島で11勝5敗2分けの6割8分8厘。続いて日本ハム、ロッテ、西武、ヤクルトの順で、長嶋監督が復帰して注目された巨人は9勝9敗3分けの勝率5割で6位タイ。最下位はオリックスだった。《共同通信》

【第65回選抜高校野球大会】第9日

第65回選抜高校野球大会第9日は4日、甲子園球場で準決勝2試合を行い、上宮(大阪)と、初出場の大宮東(埼玉)が勝ち、それぞれ決勝に進んだ。上宮は4年ぶり2度目、大阪勢としては第62回大会(1990年)の近大付以来3年ぶり15度目の決勝進出。大宮東は春夏を通じて初、埼玉県勢としては第40回大会(68年)の大宮工以来25年ぶり2度目の決勝となる。

上宮は駒大岩見沢(北海道)に先手を許したが、2度追い付いた後、五回に4長短打を集めて3点の勝ち越し。六、八回にも加点し、11-4で勝った。駒大岩見沢は羽沢、佐藤が打ち込まれ、初の決勝進出を逃すとともに、北海道勢として30年ぶりの決勝進出も成らなかった。大宮東は同点の九回一死三塁から、鈴木がスクイズを空振り。しかし、その際の捕逸で幸運な決勝点を奪い、4–3で国士館(東京)に競り勝った。初出場校の決勝進出は第62回大会の新田(愛媛)以来。《共同通信》

【故三木武夫元首相】故郷に銅像

故三木武夫元首相の銅像が、出身地の徳島県土成町の町中央公園で完成し、4日、除幕式があった。

銅像は高さ3.2メートル、製作費約4500万円。「議会の子」として政治改革と「議会制民主主義の確立を目指した元首相の政治姿勢を、逆風に立ち向かって立つ姿で表現している。

式典には、後藤田法相、海部前首相らが出席。後藤田法相は金丸前副総裁の巨額脱税事件など政界スキャンダルに触れ「三木先生の遺志である政治改革に与野党とも、ようやく本気になっている。自民党の派閥争いの中で(三木元首相とは)共に行動をとれなかった私だが、先生の政治理念には敬意を表したい」などと述べた。《共同通信》



4月4日 その日のできごと(何の日)