平成1492日目

1993/02/07

この日のできごと(何の日)

【能登半島沖地震】

7日午後10時27分ごろ、北陸地方を中心に強い地震があり、石川県内では輪島で震度5(強震)、金沢で震度4(中震)を記録した。震源地は輪島市の北北東沖約50キロの地点で深さは約30キロ、規模はマグニチュード8.6と推定される。気象庁は同10時37分から約1時間にわたって、福井県から東北地方の日本海側に津波注意報を出して警戒を呼び掛けたが、津波は観測されなかった。震度5の地震が県内で起きたのは戦後初めて。

北陸地方の各地の震度は、富山、伏木、上越が震度4、福井、敦賀、新潟で震度3となっている。県内では、この地震のあと7日午後10時40分から金沢、輪島で震度1以下の余震が相次いだ。

県内では今月に入って3日午前11時43分に、志賀町付近の深さ20キロの地点を震源とするマグニチニュード4.3の地震があり、輪島が震度2、金沢が震度1を記録したばかり。県内で震度5を記録したのは昭和8年9月22日の七尾湾地震で七尾、飯田、羽咋、二宮で記録して以来。震度4は、金沢では昭和23年6月28日の福井地震以来、輪島では同62年3月24日の新潟県南部沖地震以来である。

県消防防災課が8日午前1時半現在でまとめた被害状況によると、珠洲市内では幼児2人が倒れたタンスの下敷きになり、負傷した。割れたガラスによる負傷者も12人おり、陥没した道路への乗用車転落で1人が負傷した。珠洲市総合病院では15人が収容され手当てを受けている。珠洲市正院町の火の宮神社は土砂崩れで本殿が全壊、珠洲焼資料館では展示品5点が破損した。同市内では、市内の十数カ所で水道管の破裂や、断水の被害も出ている。

道路の被害は、珠洲市折戸町木ノ浦地内の県道大谷狼煙飯田線でトンネルの落盤、同町川浦地内で土砂崩れ、粟津正院線でも2カ所が通行止めになっている。珠洲市正院町岡田地内でも県道折戸飯田線が土砂崩れのため片側通行、輪島市町野町渋田地内の国道249号線が片側通行となった。

JR西日本金沢支社では、地震発生直後から北陸線、七尾線をはじめとする管内の列車をすべて停止させ、保線区の職員らが線路点検にあたった。8日午前1時28分現在、北陸線は運転を再開し、七尾線の津幡ー高松で運転を見合わせている。《北國新聞》

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【仲野太賀さん】誕生日

【別府大分毎日マラソン】

第42回別府大分毎日マラソンは7日、大分市営陸上競技場を発着点とし別府国際観光港前を折り返す42.195キロのコースに、外国招待4カ国5選手を含む294人が参加して行われ、前半から独走したマウリリオ・カスティジョ(メキシコ)が2時間13分4秒で初優勝した。2位にはレチェク・ベブロ(ポーランド)が2時間13分42秒で続き、日本勢ではベテランの三村徹(鐘紡)が2時間14分2秒で3位に入った。

スタート時の気温が16.9度で風が強い悪コンディション。5キロ過ぎで首位に立ったカスティジョは、後半疲れてペースダウンしたものの、危なげなく逃げ切った。《共同通信》

【東レPPテニス】

女子テニスの公式戦、東レ・パンパシフィック・オープン最終日は7日、横浜アリーナでシングルス、ダブルスの決勝を行い、シングルスは第3シードのマルチナ・ナブラチロワ(米国)がラリサ・サブチェンコネーランド(ラトビア)に6-2、6-2で快勝し、4年ぶり2度目の優勝をし、賞金15万ドル(約1900万円)を獲得した。男女を通じて最多のツア優勝回数を162に伸ばした。

ナブラチロワは得意のサーブアンドボレーで第1セットを先取。第2セットは第1ゲームをブレークされるなど0-2となったが、相手のミスも手伝って第3ゲームからの6ゲームを連取し、貫録勝ちした。ナブラチロワはヘレナ・スコバ(チェコ)と組んだダブルスでもローリー・マクニール(米国)レネ・スタブス(豪州)組を6-4、6-3のストレートで退けて初制覇した。《共同通信》

【大相撲香港場所】

大相撲の海外巡業「香港場所」は7日、香港のコロシアムで千秋楽を行い二日間にわたる戦いを締めくくった。初日の熱戦を地元の新聞が大々的に取り上げたこともあり、午後1時の開演までに約1万1000人の観客を集めた。日本からの大相撲観戦ツアー客が多く、香港に約3万人の在留邦人がいることもあり、新横綱の曙、新大関の貴ノ花の土俵には本場所並みの日本語の声援が飛び交った。

32人の幕内力士によるトーナメントは貴ノ花が制し、初日の覇者、曙と争われた総合優勝決定戦は、曙が突き出しで貴ノ花を下して優勝した。

全力士が土俵下に整列して行われた閉会式では、香港観光協会会頭のマーチン・バロー氏が「新しい相撲ファンを代表してお礼を申し上げます」とあいさつ。これに対し、春日野団長(元横綱栃ノ海)が「日本に帰って一層精進し、国技相撲の発展に尽くしたい」とこたえると、会場内には大きな拍手が沸き起こった。日本相撲協会の一行は8日に関係者を表敬訪問し、9日に帰国する予定。《共同通信》

【自民党・小渕恵三元幹事長】政治改革法案の成立は困難

自民党小渕派会長の小渕恵三元幹事長は7日、静岡県三島市で講演、党内の取りまとめを急いでいる政治改革関連4法案について「成立に最大限の努力をしないといけない」としながらも、「国会議員の身分の問題とか、なかなか処理しにくい点もある」と指摘、今国会の成立は難しいとの認識を示した。

その上で、今年9月の自民党総裁選後に改めて政治改革をテーマにした臨時国会の招集を提案、そこで衆院を解散、11月21日に総選挙をするのが望ましいとの考えを明らかにした。《共同通信》

【渡辺美智雄外相】小沢調査会答申は憲法精神に合致

渡辺外相は7日、NHKテレビに出演し、現憲法で自衛隊の国連軍参加は可能との見解などを盛り込んだ自民党の「国際社会における特別審査会」(小沢調査会)の答申について「あの考え方は憲法の精神だ」と評価した。

答申に対しては、宮澤首相はじめ自民党内でも冷ややかで、首相は国会答弁で「自衛のため以外の武力行使はすべきでないと考える」と表明している。国際貢献と憲法との関連で首相、外相はこれまで異なる見解を示してきたが、答申を評価し、理解を示した外相発言は首相との違いをさらに浮き彫りにした。

答申の取り扱いなど今後の党内論議や国会の論議に影響も与えそうだ。《共同通信》

【渡辺美智雄外相】米新政権との協調確認へ

渡辺外相は7日のNHKテレビ番組で、11日からの訪米について「政権が代わっても日米両国が意見を合わせていく方がプラスになることを知ってもらわなければならない」と述べるとともに「具体的、現実的な注文はあるだろうが、大きな流れを大事にしてもらう」と指摘、米新政権と日米協調体制を確認することが目的だとの考えを表明した。

同時に、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)に対する米側の姿勢に触れ「米国も(スタッフが)全部入れ代わり飲み込むのは容易でないだろう。3カ月で済むのか半年なのか、2年もかかるのか向こうの意見を聴いてみないと分からない」として、一連の会談を通じ、3月に期限切れの米議会の一括承認手続き(ファスト・トラック)延長措置に関する感触を探る意向を示した。

一方、外相は対ロシア支援について、日本と旧ソ連の歴史的経緯や日本の国民感情などを理由に挙げ「国際社会の一員として応分のことはやるが、(他の)先進国の何倍も支援する理由はない。北方領土問題を一切出すなというのは納得いかない」と強調、貿易黒字を続ける日本に対ロ支援の強化を求める動きをけん制した。《共同通信》

【北方領土返還要求全国大会】

13回目を迎えた「北方領土返還要求全国大会」(総務庁、全国知事会など主催)が「北方領土の日」の7日午後、宮澤首相、渡辺外相ら約2000人が出席して東京・日比谷公会堂で開かれた。

あいさつの中で首相は、日本とロシアの関係について「最大の懸案である北方領土問題を解決して、平和条約を締結し、完全な正常化を図る必要がある」と改めて指摘。エリツィン大統領の主張する「法と正義」に基づく領土問題の解決が、国際社会にとっても好ましいとの考えを示した。

しかし昨年9月に予定されていたエリツィン大統領の来日を控えて「勇気ある決断を強く求めていく」と決意表明した昨年の大会に比べ首相の発言もトーンダウン。現在のロシアとの交渉について「先月13日のパリでの日ロ外相会談で延期されたエリツィン大統領の訪日実現に向けて、真剣な準備を行うことが合意されたのは歓迎すべきこと」と述べるにとどまった。-

た昨年から始まったビザ(査証)なし渡航経験者や元島民の報告を受け、渡辺外相は「あんまり慌ててもいけない。事実に基づいて根気よく(ロシアを)説得していかなければいけない」と慎重に交渉を進める姿勢を示した。

「北方領土の日」は1855年2月7日の日露通好条約調印で択捉島以南の北方四島が日本の領土であることが確認されたことを記念し、1981年に政府が定めた。この日を中心に全国各地でも街頭運動やパネル展が行われている。《共同通信》



2月7日 その日のできごと(何の日)