平成1377日目

1992/10/15

この日のできごと(何の日)

【自民党竹下派】全面対立

金丸信・前自民党副総裁の議員辞職で一気に派内対立が噴き出した自民党竹下派では、15日午前、同派事務所で最高幹部会を開く一方、水面下で後継会長人事など派閥運営の新指導体制作りをめぐる激しい駆け引きが展開されている。

小沢一郎会長代行グループは小沢氏を、橋本龍太郎・元蔵相、梶山静六・国会対策委員長ら反小沢グループは小渕恵三・前幹事長をそれぞれ独自の会長候補として推して全面対決する構えを見せているため、調整が難航するのは必至で、派内抗争は大きなヤマ場を迎えた。両グループのどちらがどんな形で主導権を握るかは、竹下派だけでなく、宮澤政権の基盤、党内各派閥間の力関係など今後の政局にも大きく影響するため、党内各派は抗争の行方を注視している。

小沢グループは、金丸氏の議員辞職にあたって、小沢氏と同派の佐藤守良事務総長が、金丸氏に対し、後継会長に小沢氏を指名するよう求めた。しかし、金丸氏は、「議員を辞めた以上、派閥内の問題に口を出す考えはない。小沢氏を後継会長に指名することはしない」と難色を示した。このため、小沢氏は派内の多数派工作を展開し、派内の主導権を握った上で、自らの会長就任を目指していると言われる。

ただ、小沢氏には、その強引な手法などに対し、中立系議員の間に反発や抵抗もあることから、小沢グループ内には、①中立系とみられている羽田孜蔵相を会長に推す②暫定的に原田憲・元経企庁長官(同派顧問)を会長に据える—のいずれかとし、小沢氏が会長代行として実権を握る構想も検討している。

一方、反小沢グループは、15日朝、都内の梶山氏の事務所に橋本、小渕両氏、村岡兼造・前運輸相、中村喜四郎・元科学技術庁長官らが集まり、対応を協議した。同グループとしては、15日午後に開かれる予定の拡大常任幹事会で、小沢氏の会長代行としての責任を追及する方針で、当面、小沢氏の会長代行としての進退問題が両グループ間の争点になりそうだ。また、反小沢グループとしては、小渕氏を会長とし、橋本氏を総裁候補として押し立てる構想を固めている。

ただ、中立系議員の間では激しい派内対立が派の分裂にもつながりかねないことを懸念して、当面、現状の合議制を継続するべきだとの考えが強い。こうしたせめぎ合いの裏で、小沢、反小沢両グループともに、竹下元首相の後ろ盾を望んでおり、15日、小沢グループの幹部が「竹下氏は小沢氏に『頑張ってほしい』とエールを送っている」として自信を見せる一方、反小沢系グループも「竹下氏は、我々に理解を示している」と反論、竹下氏の動向が派内抗争のかぎを握りそうな展開になっている。

小沢、小渕両氏らメンバー8人全員が出席した15日の最高幹部会では、派の組織改革について、衆院の当選1回から6回までの各期から常任幹事を1人ずつ選出し、16日の総会に諮ることを決めた。

これに先立ち、九州選出の同派衆参両院議員で作る「九州経世会」が15日朝、都内で開かれ、早急に新指導体制を作るよう執行部に要望することを決めた。《読売新聞》

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【牧原大成さん】誕生日

【フジ系連続ドラマ・放課後】放送開始

【AT車限定免許】女性が9割

警察庁は15日、今年上半期の公安委員会指定教習所のオートマチック(AT)車教習の実施状況をまとめた。AT車限定免許制度は、昨年11月から導入された。今回の調査は、卒業生が送り出された1−6月についてまとめたもので、教習所卒業生112万434人のうち、AT車教習卒業生は15万9254人と14.2%だった。

男女別でみると、免許取得者全体では男性が2.9%で、女性は25.5%。AT車教習卒業生に限ると女性が89.9%と圧倒的多数を占めた。

また、地域差も浮かび上がっている教習率の高いのは、奈良31.6%、大阪23.7%、兵庫22.1%、千葉20.6%、愛知20.4%など、都市部とその周辺。これに対し低いのは、秋田3.0%、青森3.1%、岩手3.3%、北海道4.2%、鳥取5.5%などだった。《読売新聞》

【NTT四国・西山一宇投手】プロ入りを表明

社会人野球を代表する速球派、NTT四国のエース西山一宇投手(22)が15日、プロ入りの希望を表明した。

この日グリーンスタジアム神戸で行われた日本選手権大会準々決勝でNTT四国が敗れ、今季の全日程を終了したことから試合後「プロについてはみんなが思っている通りです」とプロ入りの意思を明らかにした。意中の球団として「巨人。昔から好きなチームで今のところ一番行きたい球団です」と名を挙げ「ほかにあと3球団あるが、あくまで逆指名の形でいきたい」と胸中を語った。《共同通信》

【天皇皇后両陛下】訪中前に会見

天皇、皇后両陛下は、23日からの中国訪問を前に、15日午後、皇居・宮殿「石橋の間」で記者会見された。この中で陛下は、「多くの人々と交わり、相互理解を深めたい」と訪中の抱負を語り、日中両国の関係について「過去を踏まえ、それを乗り越えて、末永い友好を培いたい」という考えを明らかにされた。

会見で陛下は、まず「(両国には)近代において不幸な歴史がありました」と戦争の過去に言及。「訪問を契機として、世界の平和を念願し、国際社会に貢献しようと努めている日本の姿を理解してもらいたい」と今回の訪問の意義を示された。訪中をめぐって内外に反対意見があったことについては、「言論の自由は民主主義の原則」とした上で「私の立場は、政府の決定に従って最善を尽くすこと」と述べられた。

中国への印象に関する質問には、陛下は「中国の古典や歴史から学ぶことはたくさんあります。日本人は中国の文化の恩恵に浴してきました」と話され、中国にあこがれを抱いていた幼少のころのエピソードなどが、両陛下からそれぞれ披露された。また、陛下は昭和天皇が生前、中国への訪問を気にかけていたことも明らかにされた。

会見は、宮内記者会に所属する新聞・通信・テレビの15社27人のほか、中国の新華社、人民日報など、在日外国報道協会10社の特派員10人も加わり、代表が両陛下に質問をした。《読売新聞》



10月15日 その日のできごと(何の日)