平成1352日目

1992/09/20

この日のできごと(何の日)

【共産党】野坂名誉会長を解任

共産党は20日、先に閉幕した第7回中央委員会総会(15-17日)のコミュニケを発表し、同総会で野坂参三名誉議長(100歳)の解任を決定したことを明らかにした。野坂氏が戦前の海外亡命中に、同志の活動家を無実のスパイ容疑で密告した事実が確認されたためで、次期党大会で正式に承認される。

同党がモスクワの旧ソ連共産党文書保管所に残されていた野坂氏の手紙のコピーを入手して調べたところによると、野坂氏は1938年と翌39年の二度にわたってコミンテルン(第三インターナショナル)のディミトロフ書記長に手紙を送り、当時、モスクワで活動していた同党の山本懸蔵氏をスパイの疑いがあると告発した。山本氏は、二回目の手紙のあと銃殺されたが、その後、無実であることが分かり、名誉回復の措置がとられている。

同党は、野坂氏のこの行動を「山本氏に対する裏切り」と批判。さらに、野坂氏がこれまで事実関係を党に報告しなかっただけでなく、自著の中で自分が山本氏の助命のため努力したなどと、全く逆のことを記述してきた点をとり上げ、「こうした事実だけでも名誉議長の地位とは両立しない」として解任を決めた。《読売新聞》

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【自民党・三塚博元政調会長】衆院は単純小選挙区、参院は完全比例代表

自民党三塚派会長の三塚博・元政調会長は20日、神奈川県箱根町のホテルで開かれた同派の研修会で講演し、政治改革の焦点である選挙制度改革について、「衆議院を単純小選挙区制とし、参議院を完全比例代表制にすべきだ」と述べ、国民の政治不信を解消する政治改革の柱として、衆院に単純小選挙区制を導入するよう提唱した。

講演後、同ホテル内で記者会見した三塚氏は、「宮澤首相も(小選挙区制の導入を掲げた)党政治改革大綱に沿って党内論議を取りまとめて欲しいと明言している。これは首相が政治生命をかけて改革に取り組むことを表明したもので、これをサポートする」とし、首相が選挙制度を含む抜本的な政治改革を目指す以上は、派を挙げて首相を支える考えを示した。

また、来年度予算編成の財源問題に関連して、「建設国債も赤字国債も借金に変わりはない」と指摘。来年度の税収見積もりで、歳入不足が明らかになった場合でも、歳出カットには限界があり、一方で景気浮揚を図らなければならない経済情勢の中で増税は困難との見通しを示し、場合によっては、赤字国債の発行を認める考えを示唆した。《読売新聞》

【大相撲秋場所】8日目

大相撲秋場所8日目(20日・両国国技館)皇太子さまをお迎えして行われた。貴花田は、曙を豪快な下手投げで横転させ、ただ一人1敗を守った。大関カド番の曙は4連敗で5敗と苦しくなった。2敗は琴錦、大翔鳳、若翔洋の三人。大関霧島は、取り直し後の一番で豊ノ海に体力負け、関脇安芸ノ島も、久島海の下手投げに屈して、ともに3敗となった。《読売新聞》

【ゴルフ・尾崎将司選手】今季4勝目

ゴルフ全日空オープン最終日(20日・札幌GC輪厚=パー72)—尾崎将司が通算8アンダーで、この大会3年ぶり最多4度目の優勝を飾り、賞金1800万円を獲得した。ツアーは今季4勝、通算57勝目。後援競技などを含めると76勝目(海外1)になる。

朝方の冷たい雨で2時間中断。スタートが大幅に遅れた尾崎将司は、スコアを伸ばし切れなかったが、追う上位の選手が折れたこともあって、2位の川岸良兼に4打差をつけた。

グレグ・ノーマン(豪)は1アンダーの6位タイ。前日まで2位の高橋勝成と倉本昌弘はイーブンパーの9位。中島常幸は、通算5オーバーの20位に終わった。《読売新聞》

【ゴルフ・岡田美智子選手】ツアー通算9勝目

広済堂アサヒゴルフ・カップ最終日(20日・千葉広済堂CC)初日から首位に立った岡田美智子が、この日も67とスコアを伸ばし、2位以下に7打差をつける通算13アンダーの203で優勝、賞金1080万円を獲得した。

岡田は1989年の三菱電機ファンタスレディース以来のツアー通算9勝目。47歳8ヶ月と9日はツアー優勝者の最年長記録。《共同通信》

【毛利衛さん】宇宙飛行終え帰還

「お帰りなさい、毛利さん」—。日本人初の搭乗員となった宇宙開発事業団の毛利衛さん(44)を乗せた米スペースシャトル「エンデバー」は8日間の飛行を終え、米東部夏時間20日午前8時53分(日本時間同日午後9時53分)、予定を約1時間30分遅れてフロリダ州ゲネディ宇宙センターに帰還した。途中、シャトルの宇宙実験室で冷却水漏れが発生し、その修理のため飛行を1日延期。材料系、生命工学系34テーマの「ふわっと’92」の実験と、米国の9テーマはすべて予定通り終了した。

日本人の宇宙飛行士は、1990年に旧ソ連の宇宙ステーション「ミール」に搭乗したTBSの秋山豊寛さん(50)に続いて2人目。日本も本格的な有人宇宙時代への最初の業績を作った。

この日の天気は朝から快晴。「ドーン」という衝撃音と共に姿を現したエンデバーは朝日に輝きながら高度をんどん下げ、グライダーのように滑空し、時速約350キロのスピードで滑走路に着地、減速パラシュートを開いて停止した。7人は着陸後、シャトルに横づけされた専用バスで、簡単な身体検査を受けた。その後、毛利さんらクルーが外に出てきて、8日間冒険を共にしたエンデバーの機体をいたわるように点検。毛利さんは晴れ晴れとした笑顔で足取りも軽く、地上の感触を確かめた。《読売新聞》

【フランス】欧州連合条約を承認

欧州の政治・経済統合の基本方針を定めた欧州連合条約(マーストリヒト条約)批准の是非を問うフランスの国民投票は20日夜、即日開票の結果、批准賛成が小差で反対を上回り、同国での条約批准が承認された。ドイツとともに欧州統合の先頭に立ってきたフランスでの賛成派勝利により、同条約は崩壊から救われたことになり、ミッテラン仏大統領は「仏史上、最も重要な日の一つとなった」と勝利宣言、ドイツなど欧州共同体(EC)各国も歓迎を表明した。

直前まで行方が定まらなかった仏国民投票は欧州通貨危機の一因となっており、この結果が欧州市場に与える影響が注目されている。しかし、小差の勝利は、依然、条約の妥当性への疑念が強いことを示しており、条約の見直し論議はなお続くとみられる。《読売新聞》



9月20日 その日のできごと(何の日)