平成1259日目
1992/06/19
この日のできごと(何の日)
【金融改革法】成立
国連平和維持活動(PKO)協力法をめぐって激しい攻防が繰り広げられた第123通常国会は、19日、衆参両院で本会議をそれぞれ開き、銀行・証券の相互乗り入れを促進する金融・証券制度改革法など10本の法律を成立させ、国際紛争など緊急時の在外邦人救出に政府専用機・自衛隊校の活用を可能にするための自衛隊法改正案などを継続審議とする手続きを行い、会期を2日残して事実上閉幕する。
参院本会議は午前10時から開かれ、8法案と条約など承認2件、それに昭和63年度、平成元年度決算について採決を行い、法案はいずれも可決、成立。条約も承認された。
患者の流れを効率化する医療法改正、住宅地の地価高騰を抑えるため用途地域を細分化する都市計画法・建築基準法改正、中小企業の時短促進策を盛り込んだ労働時間短縮促進臨時措置法、ノンバンクの監督強化のための貸金業規制法改正などが成立した。なお、63年度と元年度の決算は、自民党を除く反対多数でいずれも否認された。《読売新聞》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
情報量が少ない日は随時加筆中です。
引用記事は名前、住所など一部修正の上、抜粋してあります。
外国の方のお名前、地名などは現時点で一般的に通じるものに書き換えています。(例・ロシアのプーチン氏はかつてプチン氏と表記されていました)
古い記事の多くは「書き写し」のため、誤字脱字が多数あります。見つけ次第修正しています。
【ボクシング・辰吉丈一郎選手】約9カ月ぶりにスパーリング
9月17日にビクトル・ラバナレス(メキシコ)との初防衛戦が決まった世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級チャンピオン、辰吉丈一郎(大阪帝拳)が19日、大阪市都島区の大阪帝拳ジムで約9カ月ぶりに本格的なスパーリングを行った。この日、辰吉は日本バンタム級チャンピオンのグレート金山(エマ)を相手に2ラウンドをこなした。
前夜は「緊張して眠れなかった」という辰吉だが、動きは軽快で、実戦練習から長く遠ざかっていたとは思えないほど。最初から鋭いジャブを繰り出し、左右のコンビネーションで度々、金山を後退させ格の違いを見せつけた。《共同通信》
【ボクシング】ホリフィールド選手が判定勝ち
ボクシングの統一世界ヘビー級タイトルマッチ12回戦は19日、シーザース・パレスで行われ、チャンピオンのイベンダー・ホリフィールド(米)が、挑戦者のラリー・ホームズ(米)に3-0の判定で勝ち三度目の防衛に成功した。
ホリフィールドの戦績は28戦全勝(22KO)。42歳7か月のホームズは7年ぶりの王座返り咲きに失敗した。
ホリフィールドは終始攻勢。強烈な左右フックをボディー、顔面に打ち分けた。ダウンこそ奪えなかったが着実にポイントを稼いだ。
ホームズは、王者の強打によく耐えたが攻撃に決め手がなく、全階級を通じ史上最年長のタイトル奪取は成らなかった。
ジャッジの採点は2人が116-112、残る1人が117-111で、いずれもホリフィールドの勝ち。内容的には王者の楽勝だったが、42歳の挑戦者ホームズの頑張りを評価したのだろう。意外にポイント差は少なかった。
「一発で倒せる相手とは思わなかった。だからボディーを攻めたんだが、ラリーの防御は素晴らしかった」と老雄の健闘をたたえた。《共同通信》
【宮澤喜一首相】補正予算は大型
宮澤首相は19日夕、首相官邸で自民党の森政調会長と会談、景気浮揚のための本年度補正予算編成について意見交換した。この中で首相は「用意はあるし、財源も十分に考えている。どんな規模にするか自民党で詰めてほしい」と述べ、大型補正予算編成の意向を表明、党側で編成時期や規模の検討を進めるよう指示した。《共同通信》
【社会党】全代議士に一律100万円
社会党は19日、全衆院議員に一人当たり100万円の活動資金を配った。社会党がこうした形で各議員に一律の活動資金を配るのは初めて。山花書記長は同日の代議士会で「この資金を3倍にも4倍にも役立てて、衆院解散・総選挙を迫る運動をそれぞれの地域で繰り広げて欲しい」と要請。財源については「党の金庫を空にして皆さんに持ち帰っていただくことにした」と述べた。
◇
自民党は19日、所属国会議員のうち閣僚未経験者247人(衆院162人、参院85人)に一人当たり500万円、計12億3500万円の活動費を配布した。《読売新聞》
【アイルランド】“欧州連合条約”可決
欧州共同体(EC)による欧州連合設立条約(マーーストリヒト条約)への賛否を巡り、18日実施されたアイルランドの国民投票は、19日朝から開票が行われた結果、賛成票が過半数を大幅に上回り、可決された。
今後、議会による憲法修正の承認という形式的な手続きが控えているものの、これにより、アイルランドは条約に調印した他のEC加盟国に先がけて、条約批准を確実にしたことになる。
今回の国民投票は、条約拒否の審判を下したデンマークの国民投票(2日)の直後だけに、EC各国が注視する中で行われた。19日午前現在、公式集計の発表は一切ないが、午後4時半(日本時間20日未明)までの公式開票では、賛成票が反対票を2倍近くから3倍近く上回っており、賛成票は最終的に全土で70%近くに達する形勢となっている。
同条約の可決は、デンマークに続く拒否審判が「条約の死」を意味すると見られていただけに、欧州共同体(EC)加盟各国政府に大きな安ど感を与えている。
しかし、「デンマークの反乱」が引き起こした衝撃は、条約への後ろ向きのムードとなって他加盟各国内に広がっており、欧州連合の前途の暗雲は、依然晴れていない。《読売新聞》