平成1183日目
1992/04/04
この日のできごと(何の日)
【防衛大学校】初の女子学生が入校
防衛大学校(神奈川県横須賀市)の入校式が4日行われ、40年の同校の歴史で初めて女子学生39人が入校した。
競争率9倍となった推薦枠と、同22倍に達した一般枠の入試を突破した人たちで、うち1人は3月まで百里基地で空士長だった婦人自衛官(一般枠入試)だが、あとは有名進学校の出身者が目立っている。
式では、431人の男子新入生と並んで、新しく決まった明るい紺の制服姿で整列。夏目晴雄校長から「肉体的、精神的には大るだろうが、後に続く女性たちのためにもパイオニア精神を持って頑張って欲しい」と激励された。
ただ、4月1日の着校式後に、男子では15人、女子も1人が「自分には合わない」と早くも入校を取りやめており、婦人自衛官から試験を受け直して入った久米由美子さん(22)は、新しい仲間たちの緊張ぶりを見ながら「ホームシックになったら、元気づけてあげ一たい」と話していた。
同校では、女子への“門戸開放”にあたり、8棟ある学生舎の1棟を改装、教室などにも女子トイレをつけるなどの準備をした。
学内からは、女子の入試倍率が男子の倍以上も高かったことから、3年後には、成績と人格で選ばれる各学生隊の学生長の大半が「女子ばかりになるのでは」と気をもむ声も出ている。《読売新聞》
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【プロ野球】セ・パ同時開幕
1992年のプロ野球公式戦は4日、セ、パ両リーグが4球場で7男連続同時に開幕した。パはデーゲームで行われ、2年連続日本一の西武は地元西武球場に日本ハムを迎え撃ったが、プロ14年目で初の開幕投手を務めた柴田にかわされ、1−4で完敗。ロッテーオリックスはロッテの新本拠地、千葉マリンスタジアムで行われたが、オリックスの左腕星野が好投、散発5安打、11三振に抑え、3−0で完封勝ちした。近鉄−ダイエー(藤井寺)は雨のため中止。
セは中日ー大洋(ナゴヤ)がデーゲームで終盤からもつれたが、高木新監督の中日が7回、立浪の本塁打で勝ち越し、6−4で逃げ切った。ナイターのヤクルトー阪神(神宮)はヤクルトが7−3で快勝、広島ー巨人(広島)は雨でノーゲームとなった。《共同通信》
【竹下登元首相】地球環境「協力構想」示す
竹下元首相は4日午後、島根県三隅町で開かれた同町主催の「ふるさと創生フォーラム」で講演し、国際貢献の柱としての地球環境保全問題に関する日本の協力構想を明らかにした。
竹下氏は経済、文化、平和の三分野について①経済協力では公害防止の技術②文化協力では地球全体を考える教育③平和協力では核兵器の廃棄―などを列挙し、推進するよう提唱した。
また竹下氏は、「文化的生活を享受している間に地球全体がおかしくなった。ブラジルの熱帯雨林をどうして保護するか、地球全体のこととして、個々に対応しないといけない、というのが新しい着目点だ」と述べ、今後、日本を含む先進国が積極的に対応し、環境問題での国際貢献を進めるべきだとの見解を示した。《読売新聞》
【渡辺美智雄外相】「PKO」修正大胆に
渡辺美智雄外相は4日、栃木県鹿沼市内で開かれた渡辺氏の後援会の大会で講演し、後半国会の焦点である国連平和維持活動(PK0)協力法案について「(成立のための法案修正の)やり方については、国会承認とかいろいろあるが、話し合って何をやってもいい」と述べ、民社党が主張している国会承認も含め、思い切った修正に応じる考えを示した。
ただ、社会党が主張している自衛隊と別組織にすることや民間団体の派遣についてはカンボジア支援を今頭に置いて「(そんな考えでは)2、3年たっても間に合わない」と否定した。
また、外相は、参院奈良、宮城補選で連勝し、今夏の参院選でも躍進が予想される連合参院について「連合は見せかけで、政策がはっきりしない。社会、公明、民社と一緒にやるといっているが、社公民の政策は天地ほど違う。(連合の政策が)社会党と同じなら、社会党を名乗ればいい。(連合は)だましだ。毛針だ」と批判した。
さらに、外相は、ブッシュ米大統領が先に発表した独立国家共同体(CIS)に対する西側先進国の240億ドルにのぼる包括的支援策に関連し、日本としても応分の支援を行う考えを示した。《読売新聞》
【PKF】クロアチア入り
ユーゴスラビア民族紛争の解決を目指す国連平和維持軍(PKF)「国連防護軍」は4日、実動部隊第一陣のフランス軍歩兵隊がクロアチアのリエカ港に入った。同部隊は、クロアチア内の三つの国連保護地区で本格的な停戦監視活動を開始する。
欧州大陸初のPKF活動に地元の期待は大きいが、国連軍は、再燃化した戦闘、国連保護地区の将来の行政権獲得をめぐるセルビア、クロアチアの確執、未承認の予算など多くの問題に直面しており、その活動は難航しそうだ。《読売新聞》