1991 平成3年10月3日(木)のできごと(何の日)

平成999日目

平成3年10月3日(木)

1991/10/03

【NEC】世界初「カラー」ノートPC発売

日本電気と日本電気ホームエレクトロニクスは3日、カラー液晶ディスプレーを搭載したノート型パソコンを製品化し、一号機と一して「98NOTEカラー」と「52NOTEカラー」の二機種の販売を開始した、と発表した。

カラー液晶は、薄膜トランジスター(TFT)を使用した液晶にカラーフィールターを組み合わせて色の表示をするシステムで、カラー表示を実現したノート型パソコンの製品化は世界で初めてという。

新製品は、ノート型の携帯性を持ちながら、従来のCRTディスプレー(ブラウン管)と同等のカラー表示が可能で、中間色も含め一度に16色を鮮明に映し出すことに成功した。

価格は、「98」が59万8000円、「52」が84万8000円(いずれも最上位タイプ)で、二機種合わせて年間7万台の販売を見込んでいる。《読売新聞》



【プロ野球・西武】2年連続8度目のリーグ優勝

プロ野球パ・リーグは3日、優勝へのマジックナンバーを「1」としていた西武が本拠地西武球場で日本ハムと対戦、デストラーデの2本塁打などで13−1と大勝し、2年連続8度目のリーグ優勝を決めた。西武は10月19日に同球場で開幕する日本シリーズで、セ・リーグ優勝チームと対戦する。

西武の優勝は前身の西鉄時代を含めるとパ・リーグ最多の通算13度目。1979年の西武球団発足以来13年間に8度目で、森監督は指揮を執った6年間に5度のリーグ優勝をもたらした。《共同通信》

【宮崎リニア実験線】リニア最新車両が炎上

3日午後3時40分ごろ、宮崎県日向市美々津町、鉄道総合研究所・宮崎実験センターの実験線で、走行試験を中断して停車中のリニアモーターカー「MLU002」(1両編成)のゴム製タイヤから出火、アルミニウムと強化プラスチック製の車体は全焼したが、乗っていた3人にけがはなかった。リニアの火災事故は初めて。

同実験線は山梨県で建設中の新実験線で採用される新台車の特性を試験中で、最新式の車両が使えなくなったことにより同センターは「来年度中には終了する予定の新台車の試験が遅れるのは間違いない」としている。

同センターによると、この日の走行実験は無人で午後1時半から開始。午後2時7分に車両が傾いていることが分かり、同センターから南へ1.6キロの地点で止め、センター職員ら3人が駆け付け、前から2番目の西側のタイヤがパンクしているのを確認。実験を中断し、ゆっくり走ればセンターへ戻れると判断。

時速50ー20キロで手動運転し、同センターから約450メートルの地点で止めてパンクしたタイヤを車内から確認すると発火したのが見えた。車外から消化器で消そうとしたが消えず、消防車の出動を要請。午後5時ごろ鎮火した。

同センターではパンクしたまま車輪走行したため、パンクしたタイヤが熱を持ち、発火したとみている。《共同通信》

【天皇皇后両陛下】インドネシアご到着

東南アジア3カ国を歴訪中の天皇、皇后両陛下はマレーシアでの全日程を終え、3日午前11時すぎ、最後の訪問国、インドネシアのジャカルタに到着された。両陛下のインドネシア訪問は29年ぶり2回目。《共同通信》

【改正証券取引法】成立

証券会社による損失補てんの禁止などを盛り込んだ改正証券取引法が、3日午前10時から開かれた参院本会議で、全会一致で成立した。改正証取法は、証券不祥事再発防止の「緊急措置」(橋本龍太郎蔵相)となるもので、①損失補てんの禁止②損失補てん、損失保証、利回り保証を行った証券会社と、要求した顧客への罰則適用③取引一任勘定取引の禁止—などが柱。

大蔵省は今後、行革審答申に基づく証券・金融市場の新しい監視・検査機関「証券・金融検査委員会」の具体化に取り組むが、個人より法人に重い罰則をかける「法人重課」の導入を含め、根本的な再発防止体制の確立は、次期通常国会での証取法抜本改正に先送りされる形となった。改正法は来年1月1日施行となる見込み。

損失補てんはこれまで大蔵省通達で禁じられていたが、今回、通達無視の補てんが大規模に行われていたことから法律で禁止し、同時に、罰則規定のなかった損失保証、利回り保証とともに、罰則適用の対象とした。

取引一任勘定取引は、顧客が資産運用を証券会社に事実上任せてしまうもので、損失補てんの温床と指摘され、同様に禁止された。《読売新聞》

【橋本龍太郎蔵相】辞表提出

橋本蔵相は3日、証券不祥事の再発防止策を盛り込んだ証券取引法改正修正案が参院本会議で可決、成立したのを受けて、海部首相に辞表を提出した。一連の証券不祥事を未然に防げなかった上、自らの元秘書が富士銀行を舞台とした不正融資事件に関与していたことに対し責任をとるものだ。

しかし、海部首相は11日ごろにバンコクで、対ソ支援問題など重要テーマについて協議する先進7カ国蔵相・中央銀行総裁会議(G7)や国際通貨基金(IMF)暫定委員会が予定されていることから辞任を遺留し、G7への出席を要請した。このため辞表の受理は早くても蔵相がG7から帰国する13日ごろになる見通し。《共同通信》

【海部俊樹首相】強硬姿勢崩さず

政治改革に関する協議機関の設置をめぐる与野党折衝は3日、海部首相の「重大な決意」を受けた自民党側の要求に野党が反発、物別れに終わった。首相、自民党四役らは3日夜、約3時間にわたって対応策を協議したが、協議機関を衆院議長の発議で設置するなど3項目の実現を求める海部首相の強硬姿勢に変化はなかった。このため小渕幹事長は同夜、野党幹部に「首相は3項目を飲まなければ解散しかないという決意だ」と伝え、野党側の譲歩を迫った。

このため、4日の再協議に向けた野党側の対応が焦点となったが、野党が軟化しない場合、首相は解散あるいは総辞職を含めた「重大な決意」を逆に迫られかねない状況を迎えた。

自民党内では首相の姿勢に対し、続投支持の方向を強めていた竹下派内からも批判の声が出始めたほか、首相に反発する三塚、宮沢、渡辺の3派は解散阻止で一致、首相への攻勢を強めており、総選挙への駆け引きも絡み攻防は重大な局面となった。《共同通信》

【自民党・金丸信元副総理】首相の弱腰政治を一喝

自民党竹下派会長の金丸信・元副総理は3日夜、都内のホテルで開かれた同派懇親パーティーであいさつし、先の海部首相の「重大決意」発言について、「(首相に対し)政治というのは決断と実行だ。重大な決意と言う以上、衆院を解散したらいいではないか、その決心があれば道は開けると伝えた」「五十数パーセントという支持を得ながら、こんな弱腰で政治になるかという考えが竹下派内にあることを考えなければいけない」などと述べ、首相に重大決意を断行するよう求めた。

金丸氏はこれに関連し、「首相の重大な決意とは(内閣)総辞職か(衆院)解散のことだ。後で何の意味かさっぱりわからない、ソ連の(三日天下)クーデターと同じじゃないか、となると重大な責任だ」と述べ、首相の決意と実際の対応に落差があった場合、厳しく批判していく考えを示した。

また、金丸氏は竹下派内から出始めた首相批判の声を踏まえて、臨時国会が済んで早い機会に(派内の)最大公約数を求めるが、『重大決意』発言以来のわが派の動向は承知している」と指摘、総裁選の対応の判断材料に同発言を加える意向を示したが、一方で、「永田町の先生の言うことだけで考えてはいけない。国民の世論はどこにあるか考えなければならない」と述べ、首相の再選を支持する考えも示唆した。《読売新聞》

【ノーベル文学賞】南ア・ゴーディマ女史

スウェーデン・アカデミー(本部ストックホルム)は3日、1991年度ノーベル文学賞を南アフリカの有名な反アパルトヘイト(人種隔離政策)作家、ナディーン・ゴーディマ女史(67)に授与する、と発表した。ノーベル文学賞史上、女流作家が受賞するのは、25年ぶり、7人目。賞金総額は600万スウェーデン・クローナ(約1億3300万円)で、授賞式は12月10日、ストックホルムで行われる。

ゴーディマ女史は南アフリカ・スプリングスの炭鉱町で、イギリスとリトアニアから来たユダヤ人移民の子として育ち、子供のころから文才をみせた。終始一貫、白人の黒人に対する暴力を糾弾し続け、授賞理由は「時代を画する多くの著作により、人類に多大な貢献を果たした」というもの。

89年12月、放火、テロを働いたとされる黒人活動家11人に対する裁判でのドラマチックな弁論は特に有名で、ネルソン・マンデラ、オリバー・タンボ氏らアフリカ民族会議(ANC)指導者の熱烈な支持者としても知られる。代表作は、昨年発表された最新作「私の息子の物語」などで長編10編・短編200編以上があり、南アフリカでは多くの作品が発禁処分に遭っている。2番目の夫とヨハネスブルクに住み、2人の子供の母親でもある。《読売新聞》

【ユーゴ連邦軍】主な港湾再封鎖

ユーゴスラビアの内戦は、クロアチア共和国の独立宣言凍結解除を今月7日に控え、連邦軍とセルビア武装勢力による軍事攻勢が激化、死傷者も増えている。ベオグラードからの報道によると、連邦海軍は3日午前(日本時間同夕)、先月20日の停戦合意で海上封鎖を解除していたスプリトなどクロアチアの港湾7か所すべてを再封鎖した。

連邦・セルビア側は、「クロアチア独立」までに、セルビア人居住地域などでできる限り支配地区を拡大、クロアチア分離後もこれを連邦側に確保する狙いとみられ、戦闘は今後さらに激化しよう。

クロアチア国営通信が3日伝えたところでは、連邦軍は2日から3日にかけてアドリア海岸の保養地ドブロブニク地区に陸海空からの全面包囲攻撃を開始、3日朝には空軍機2機が市中心部を爆撃した。

クロアチア郷土防衛隊は、外部から完全に孤立しながら抵抗を続けているが、砲爆撃によって市内各所で火災が起きており、ドブロブニク地区を囲む丘陵森林地帯でも大規模な山火事が発生、ドブロブニクを包囲するかっこうになっている。

ドブロブニクの市当局は2日、ユネスコによって「人類の歴史的遺産」に指定された同市を、連邦軍の攻撃から救うよう国内外に改めて訴える呼びかけを発表した。《読売新聞》

【天皇、皇后両陛下】インドネシア・プルサダ大訪問

天皇、皇后両陛下は3日午後、ジャカルタ市内のプルサダ大学を訪問、戦時中、日本に留学していたインドネシアの人たち約100人と懇談された。

同大学は、こうした元留学生が中心となって5年前に設立、日本語教育に力を入れており、両陛下は、日本の青年海外協力隊員が教える教室で近く日本に留学する女子学生2人を激励した後、講堂で戦時中の留学生たちに会われた。陛下と言葉を交わしたジョン・ライスさん(70)は「戦前から12年ほど日本にいたが、天皇と話したり握手するなど、とても考えられなかった」と信じられない様子だった。

これに先立ち、ムルデカ宮殿で行われたスハルト大統領夫妻とのご会見で、両陛下は日本のニシキゴイとインドネシアのヒレナガゴイをかけ合わせた「ヒレナガニシキゴイ」の幼魚50匹を贈られた。埼玉県の水産試験場が10年がかりでかけ合わせに成功した新種で、インドネシア国立淡水魚研究所に寄贈されることになり、「日本と我が国の交流のあかし」と、大統領も大喜びだった。《読売新聞》



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