平成979日目

平成3年9月13日(金)

1991/09/13

【北朝鮮】「核兵器」3年以内に開発可能

13日に韓国への亡命が明らかになった朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の外交官、高英煥・元一等書記官(38)が同日、ソウルで記者会見し、北朝鮮の内部事情について詳しく述べた。同書記官は、駐コンゴ大使館に勤務していたが、今年5月初め、アフリカの第三国を経て韓国に亡命していた。北朝鮮の現職外交官の韓国亡命は初めて。

高元書記官は北朝鮮外務省のエリート官僚で、北の外交政策、安保問題に精通しており、会見の中で、北朝鮮の核査察問題について、「北は体制維持の最後の手段として核兵器を開発している。1−3年以内に開発が可能だろうとされている」と明言、これまで知られている寧辺の核施設一のほか、平安北道博川に地下核施設工場が、平山にはウラニウム鉱山があるとの事実を初めて明らかにした。

高元書記官は平壌外国語大学仏語科を卒業、外務省に入り、アフリカ担当局課長などを歴任、昨年12月から駐コンゴ大使館に勤務していた。仏語スペシャリストで、本省時代は、仏語圏国家の元首などが訪朝した際、金日成主席ら最高指導部との会見に同席するなど、権力中枢の内部事情にも明るい。

高元書記官は東欧の改革などを見て社会主義体制に疑問を感じ、自身に対する監視も強まっため、亡命を決意したという。《読売新聞》

【北朝鮮】元外交官「金正日書紀はぜいたく」

朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)から韓国に亡命した元外交官、高英煥氏(38)は、13日の記者会見で、北挑戦を実質的に指導するナンバー2、金正日書記の生活や性格に言及、各国の大使館に高級洋酒やキャビアなどを上納させ、周囲には全国から選んだ19、20歳の美女たちをおいた生活を送っており、一国の指導者としては疑問を感じる人物だと述べた。

同氏によると、金書記は外務省を直接指導しているが、もっぱら夜中に活動、いつも深夜の午前2—3時に担当者に電話してくる。北京の大使館の参事官宅に午前2時に電話、乱暴な受け答えをしたとして召還され、処分されたケースもあったという。

また、フランスのコニャック、黒海のキャビア、アンゴラの海産物などを上納させており、北の外交官たちにとっては金書記に贈り物をすることが最も重要な仕事だとし、同氏は「金書記は金日成主席の10倍はぜいたくな生活をしている」と述べた。

さらに、同氏は、金書記の性格が冷たく、高慢で、あいさつしても目もくれないといい、「金日成主席だと、『君も元気か』などといってくれる。金書記は指導者としての資質がないとよく感じていた」と述べた。

一方、同氏は北朝鮮の経済状態について、「北には本当に何もない。米が食べられればすごいことだ」と説明、食料問題に対する国民の不平、不満が高まっていると語った。労働党の副部長級が集まれば「このままでは(体制が)崩壊する」との話になるといい、「北の体制は5年はもたないと考えている」と明言した。《読売新聞》

【政治改革関連3法案】自民4委員が反対論

衆院小選挙区比例代表並立制導入を軸とした公職選挙法改正など政治改革関連3法案の審議は13日、衆院政治改革特別委員会に論戦の舞台を移し、総括質疑を行った。質問には自民党から7氏が立ち、そのうち石橋一弥、野呂田芳成、島村宜伸、川島二郎の4氏が並立制導入反対の立場を鮮明にして問題点をただした。

島村氏が3法案が廃案になった場合の政治責任について「解散か、総辞職か」と迫り、法案撤回を求めた。これに対し海部首相は「不退転の決意で全力を挙げて取り組んでいる。仮定の問題は申し上げられない」と責任問題への言及は避けた。

政府が提案した法案を与党の自民党議員が反対質問するのは極めて異例。今後も自民党からの反対質問が予想されるため、委員会審議は駆け引きが絡んだ複雑な展開となりそうだ。《共同通信》

【大相撲秋場所6日目】若花田、連勝ストップ

大相撲秋場所6日目(13日・両国国技館)平幕、全勝同士の若花田ー大翔山の対戦は、大翔山が寄りの速攻で快勝し、土つかずの6連勝で単独トップ。若花田は5連勝でストップ。

大関霧島は琴錦のもろ差しからの寄りに完敗。前日に続く黒星で2敗目を数えた。小錦は久島海を危なげなく寄り切って4勝目を挙げた。新関脇貴花田は三杉里の左突き落としに敗れ3連敗で3勝3敗の五分の星となった。《共同通信》

【社会党・田辺誠委員長】「竹下再登板あり得る」

自民党総裁選をめぐる動きが活発化する中、社会党の田辺委員長は13日の都内での講演で、竹下派の対応がカギと分析、「(小沢前幹事長らは)すぐには出づらいから、もう一度海部首相をとなるのか、それとも、一番最後のギリギリで、もう一度、再登板の人が出てくるというところではないか」と述べ、竹下元首相の再登板の可能性があるとの見方を示した。

また、田辺氏は、総理・総裁像に触れ、「真の意味で発言に重みがあり、力があり、決断できる人であってほしい。アメリカの顔色をうかがったり、周りの様子を見ながら、一日遅れてソ連への対応などというのは許されない」と述べ、海部首相を暗に批判した。

政界再編の展望について、田辺氏は「一つの派閥が自民党を割って野党と一緒になる気構えと準備があるとは見受けられない」と述べ、まず野党間の社会民主主義勢力結集に力を注ぐことを強調。同時に田辺氏は「大平・福田両氏が争った40日抗争の時、社会党は指をくわえて見ていたが、日本の政治が大きく変わるというならちゅうちょしてはならないと思っている」と述べ、首相指名の際に自民党が割れるような事態になれば、どちらかの候補者を支持し、連立政権参加に踏み切るなど、政界再編に向けた用意があることを改めて示唆した。《読売新聞》

【竹下登元首相】宮沢氏をけん制

竹下元首相は13日、都内のホテルで講演、10月末の自民党総裁選について「国会がまさに開かれている。海部総裁(首相)の任期が10月で終わるが、国会が政局と連動するのは政治家として避けるべきだ。一切この点に触れないのを自分の哲学としている」と述ベ、臨時国会が閉幕する10月上旬以降まで、竹下派としての態度表明を慎むべきだとの考えを示した。これは国会開会中に総裁選への出馬決意を表明し、審議中の政治改革関連法案の骨格となる小選挙区制導入に反対している宮沢喜一・元副総理をけん制したものと受け止められている。

また、竹下氏は国際協力を進めるべきだとの立場から、①湾岸戦争終結後、ペルシャ湾に掃海艇を派遣した政府の方針は適切だった②国連平和維持活動(PK0)協力法案作りが自民、公明、民社3党で合意が進んでいるのを評価する―と指摘。首相の努力を評価する考えを示した。《読売新聞》

【米・ブッシュ大統領】健康チェック「満点」

ブッシュ米大統領は13日、甲状セン機能異常による不整脈の治療について、ワシントン郊外のベセスダ海軍病院で健康チェックを受け、健康状態は全く正常に戻ったと診断された。医師団によると、大統領選及び二期目の執務にまったく問題はなく、これで同大統領再出馬の唯一の障害が取り除かれたことになる。

一方、フィッツウォーター報道官は同日、記者団に対し、「大統領が再出馬するのは疑いのないことだ」と語っており、この日の「全快宣言」で、再出馬への環境がすべて整ったといえよう。

また、同大統領は健康チェックに先立ち、肉体派人気映画俳優アーノルド・シュワルツェネッガー氏と昼食を共にするなど、再出馬に向けたイメージ作りに早くも乗り出した。

この日の健康チェックは1時間半に及ぶもので、検診を終えたブッシュ大統領は、「満点の健康証明書をもらった」と話し、自分の健康が大統領の激務に耐えられる状態であることを強調した。《読売新聞》

【イラク】首相を解任

英BBC放送が傍受したイラク国営放送によると、イラクの最高意思決定機関である革命評議会は13日、サドゥーン・ハマディ首相を解任、後任にハムザ・アッ・ズバイディ副首相を昇格させた。ハマディ氏は革命評議会員からも除名された。

ハマディ氏は南部カルバラ出身のイスラム教シーア派教徒で、ベイルートのアメリカン大学卒の経済学者。サダム・フセイン政権内でも有数の実務派で、政治改革の推進者として知られていた。

フセイン大統領が、湾岸戦争敗戦後の3月発足させた新内閣で、副首相から昇格。当時、実務派首相を前面に立てることにより、対外的なイメージを好転させることを狙ったものと見られていた。

イラク国営放送によると、解任決定はバース党の地域議会選後フセイン大統領が行った。やはり革命評議会メンバーのハッサン・アリ氏も解任された。

フセイン政権はこのところ、クウェート領のブビヤン島派兵やクルド人弾圧などの軍事行動を取っており、同政権が再び独裁体制を強化し始めたとの見方もある。《読売新聞》

【皇太子殿下】カサブランカ市内をご視察

モロッコ公式訪問中の皇太子さまは、13日昼過ぎ(日本時間13日夜)、モロッコ最大の都市、カサブランカの街を視察された。

カサブランカは、空港での別れのラストシーンで有名な同名の映画の舞台となった地。皇太子さまは、モハメッド皇太子とラシッド王子の案内で、建設中のハッサン二世現国王のモスク「(イスラム寺院)を訪れ、2万人を収容するというアフリカ最大規模のモスク内を熱心に見学された。《読売新聞》



9月13日のできごと