平成889日目

平成3年6月15日(土)

1991/06/15

【長野】1998年冬季オリンピック開催地に決定

20世紀最後の五輪は長野に―。国際オリンピック委員会(IOC)は15日夜(日本時間16日未明)の総会で1998年の第18回冬季オリンピック大会の開催地を決める投票を行い、長野市を選んだ。

5都市で争われた投票は、最終的にソルトレークシティー(米国)との決戦になり、「冬季五輪をアジアに」と訴えた長野が4票上回った。日本での冬季五輪は72年の札幌大会以来、26年ぶり2度目。夏季の64年、東京大会を含めると3度目のオリンピック大会となる。開催地発表の後、吉村午良・長野招致委員会会長(長野県知事)とサマランチIOC会長が開催契約書にサインした。

投票は出席88IOC委員(欠席3、会長を除く)により、秘密で行われた。過半数を得るまで、最下位都市を落としながら繰り返す投票の中で長野は終始、票を積み上げ、決選投票(5回目)で過半数に達した。評判が高かったソルトレークシティーは1回目の投票で際どくなって盛り返すなど、招致合戦の激しさを裏づける票の動きになったが、2年前の96年夏季五輪が同じ米国のアトランタに決まっているのが響いた。

日本の五輪招致は84年冬季大会に立候補した札幌、88年夏季大会の名古屋がともに敗れたが、長野の当選で三連敗を免れた。

長野は国内でも、有数の冬季スポーツのメッカ。五輪立候補も、これまで2度国内選考で敗れている。3年前、盛岡、旭川、山形を破っての初めての立候補だった。このため、早くから積極的に招致活動を展開、バーミンガムにも1000人近い応援団を送り込んでいた。

豊富な資金力をバックにした長野の開催能力と、アジアで2度目の冬季五輪というアピールが、激戦の末の長野の当選となった。

長野五輪は98年2月7日から22日までの16日間で6競技57種目を実施の予定。だが、5万人収容のオリンピック・スタジアムをはじめ競技施設のほとんどが新設。交通網も核になる北陸新幹線がまだ着工されていないなど、課題も抱えている。《読売新聞》

【全日本大学野球】金本選手が殊勲打、東北福祉大が初優勝

第40回全日本大学選手権は15日、神宮球場で決勝が行われ、延長十七回、3時間59分の熱戦の末、東北福祉大が関西大を下して初優勝を飾った。関西大・高木と東北福祉大の三番手作山の投げ合いで延長戦にもつれ込んだが、東北福祉大は十七回、一死二、三塁で、金本が前進守備の二塁手の頭上を抜く中前打を放ち、決着をつけた。作山は2回を2安打に抑える力投。

東北福祉大は、11月16日の第1回日本アマ野球選手権で、社会人日本選手権優勝チームと対戦する。《読売新聞》

【中山太郎外相】インドネシア外相と会談

インドネシア訪問中の中山太郎外相は十日午前(日本時間同日昼)、ジャカルタ市内の外務省でアリ・アラタス外相と約2時間30分会談した。両外相は、カンボジア和平問題について①ポル・ポト派を含めた包括的政治解決が唯一現実的な解決である②カンボジア各派がより一層柔軟に対応することが必要—との認識で一致した。

また、アラタス外相はパリ和平会議の共同議長国(フランス、インドネシア)のみの努力では和平の推進は困難、との考えを示した上で、「日本はベトナム、プノンペン政府に強い影響力を有している。今後の日本の役割に期待する」と述べた。

また、アジア・太平洋の安全保障問題に関連して、アラタス外相は、ソ連が提唱する全アジア安保会議(CSCA)構想について、「(ソ連の)ブレジネフ書記長時代の集団安保構想の延長」と批判、中山外相も「アジアにはなじまない」と同調した。このほか両外相は、今年9月の国連総会の際に、昨年初会合を持ったアジア・太平洋地域外相会合を開催することで一致した。《読売新聞》

【雲仙・普賢岳】溶岩ドーム、さらに成長

長崎県雲仙・普賢岳は地獄跡火口東側に最大級の溶岩ドームを成長させているため、15日もふもとの島原市、深江町などでは緊張が続いている。火口を囲むように設置された傾斜計のデータによると、山頂付近は膨張したまま停滞しており、雲仙岳測候所は「大規模な火砕流、爆発的噴火の恐れがある」として臨時火山情報を出し、警戒を呼びかけている。 雲仙地方はこの日、雨雲に覆われ、早朝から予定されていた自衛隊ヘリコプターによる火口監視はできなかった。しかし、本社ヘリや地上からの観察によると、ドームはこれまで最大だった14日より、さらに成長していることをうかがわせ、マグマの活発なせり上がりは続いているとみられる。 山頂の膨張がやや収縮した後、停滞している点について、専門家の間には「次の噴火が、今後の活動を占うカギになる」との見方が強まっており、勝井義雄札幌学院大教授(火山学)は「マグマが外に出て溶岩ドームを成長させることで、火道内を下から押し上げるマグマの圧力を発散させているため」と説明。「これまでは上昇するマグマが順調に噴出してきたが、火道内部でたまり始めると、一気に噴出して、爆発が大きくなる危険性もある」としている。 また、東大地震研究所の井田喜明教授(火山物理学)は、「火道から上がってくるマグマの量で爆発の規模が決まる」としたうえで、「爆発的噴火を起こさずこのまま溶岩流を出して終息に向かう可能性もある」と指摘する。 一方、雲仙岳測候所によるとこの日、午後1時までに、火山性地震が7回、火山性微動が20回観測され、うち火砕流とみられる震動は3回となっている。

梅雨前線の活動が活発化しているため、九州地方では15日夜に、大雨が降る恐れがあり、気象庁では同日朝、大雨に関する情報を出して注意を呼びかけた。 観測によると、梅雨前線が中国大陸から九州南部を通って本州南岸に停滞、前線上に低気圧があって、今夜半にかけて九州南部を通過する。このため、同地域では多い所で130-180ミリ、北部では80-100ミリの雨が降る見込み。《読売新聞》

【インド】過激派が列車襲撃、76人死亡

インド北部のパンジャプ州で15日夜、インドからの分離独立を求めるシーク教徒過激派による列車襲撃事件が2か所でほぼ同時に起こり、合わせて76人の乗客が殺害され、多数が負傷した。

UNI通信などによると、事件は、中心都市のルディヤーナ近くで、同夜9時半前後に相次いで発生し、列車を停車させて乗り込んだテログループは、機関銃を乱射して乗客を無差別に殺傷し、運転士を誘拐して現場から逃走した。

パンジャブ州では、総選挙と州議選が、治安上の理由から、この22日に予定されている。3月初めの選挙運動のスタートから過激派による妨害テロが相次ぎ、15日までに総選挙・州議選立候補者計21人が殺されている。

パンジャブ州は、シーク教徒の独立運動封じ込めのため、87年3月に大統領直轄となり、州政権は解散していた。84年に当時のインディラ・ガンジー首相を暗殺したのもシーク教徒過激派の一員だったとされている。《読売新聞》



6月15日のできごと