平成883日目

平成3年6月9日(日)

1991/06/09

【雲仙・普賢岳】新たに73戸消失

長崎県雲仙・普賢岳(1359メートル)で8日起きた最大規模の火砕流に襲われた島原市と隣接の深江町では、9日朝から県警、陸上自衛隊のヘリコプターなどによって空からの被害状況の調査が行われた。

その結果、けが人や行方不明者の届け出はなかったが、同市と深江町で住宅や倉庫など計73戸が焼失、火砕流の先端は国道57号線まで達し、水無川は直径約1メートルの溶岩や土砂で埋め尽くされていた。県全域に同夜、大雨洪水警報が発令され、流域では、降雨による土石流の危険が高まっている。

一方、雲仙岳測候所によると、普賢岳は10日午前0時までに火砕流と思われる震動が11回観測され、依然活発な活動が続いている。このため、深江町は2つの地区を新たに、警戒区域、避難勧告地域に指定した。

県警などの調べでは、流域では島原市の白谷、南上木場、天神元など4町で住宅50戸、倉庫15戸、隣接の深江町で住宅など8戸が全焼。3日に起きた火砕流災害と合わせ、焼失家屋は計129戸となった。

本社ヘリからの観察によると、火砕流は火口東側斜面中腹から、これまでで初めて支流を生じ、水無川上流の南側尾根を越えて、赤松谷にも流れていた。分岐部分はかなり広い噴出物のを作っており、今後、さらに赤松谷への流下が続くことをうかがわせている。《読売新聞》

【海部俊樹首相】雲仙岳火砕流被災地を視察

海部首相は9日、長崎県雲仙・普賢岳の火砕流被災地を視察したあと、島原市内で記者会見し、被災者救援について「万全を期し、いまの制度でできるものは思い切って行う」としたうえで、当面の緊急対策として①仮設住宅の建設などによる被災者の住宅確保②関係自治体に対する地方交付税交付金の繰上げ支給と交付金の優先配分―などに力を入れる方針を表明。交付金の繰り上げ支給については、被害の大きい島原市に約10億円、深江町に約3億円の支給を指示したことを明らかにした。

また、今後の防災対策について、首相は「火山情報には不透明な点もたくさんあるが、日本は火山帯に位置する国として国際的にも有名であり、十分な(火山活動の)予知を学問的に確立する必要がある。学者と相談しながら、どんな対応が可能か考えたい」と述べ、政府として火山活動の予知体制の整備に積極的に取り組む考えを示した。《読売新聞》

【全日本女子柔道体重別選手権・48キロ級】田村亮子選手が初優勝

世界選手権代表選考会を兼ねた女子柔道の全日本体重別選手権大会が9日、東京・代々木第二体育館で行われた。決勝7階級のうち注目の48キロ級は、高校1年生、田村亮子(福岡工大付高)が、小差の判定で6連覇を狙う江崎史子(筑波大)を破って、初優勝を飾った。

72キロ級は第一人者の田辺陽子(ミキハウス)が安定した戦いぶりで6連覇を達成、61キロ級の小林貴子(ミキハウス)も3連覇。72超級の鈴木香、52キロ級の植田睦の筑波大勢が2連覇を飾った。《読売新聞》

【サッカー・キリンカップ】日本代表が初優勝

サッカーのキリンカップ最終日は9日、東京・国立競技場に4万5000の観衆を集めて2試合を行い、日本代表はトットナム・ホットスパー(イングランド)を4−0で破り3戦全勝で12回目を迎えたこの大会に初優勝。優勝賞金10万ドル(約1390万円)を獲得した。

日本サッカー協会は今大会から日本のプロ選手に大会の格と成績に応じた勝利ボーナスの支給を決めており、この優勝で3試合すべてに出場した選手には一人50万円が贈られる。

日本は前半2分、福田(三菱自動車)の右からの折り返しを日本リーグ得点王の北沢(本田技研)が頭で合わせて先制。8分、40分に三浦知(読売クラブ)が加点するなどイングランドの強豪を終始圧倒した。《共同通信》

【全仏テニス男子単】ジム・クーリア選手が初優勝

テニスの全仏オープン最終日は9日、パリのローランギャロスで男子シングルス決勝を行い、四大大会の決勝に初めて進んだ20歳の新鋭、第9シードのジム・クーリア(米国)が昨年の全仏、全米両オープン準優勝の第4シード、アンドレ・アガシ(米国)をフルセットの末3−6、6−4、2−6、6−1、6−4で破って初優勝、賞金244万8000フラン(約5870万円)を獲得した。《共同通信》

【英・メージャー首相】独・コール首相と会談

メージャー英首相は9日、ロンドン郊外のチェカーズで、コール・ドイツ首相と5時間にわたり会談し、7月のロンドン・サミット(先進国首脳会議)で、ソ連の改革支援問題を主要議題に取り上げることで合意した。

会談後、発表された共同声明によると、両首脳は「先進七か国が、中・東欧およびソ連の改革をより一層支援すべきだ」との点で見解が一致した。ただ、焦点の金融支援については、メージャー首相が消極的な姿勢をみせ、具体的な結論は得られなかった。両首脳はまた、武器輸出の管理問題をサミットで議論することでも合意した。《読売新聞》



6月9日のできごと