平成860日目
1991/05/17
この日のできごと(何の日)
【海部俊樹首相】政治改革問題で党内説得へ
海部首相は17日、坂本官房長官に宮澤元蔵相と会談させるなど、最大の懸案となっている政治改革問題での党内説得に乗り出した。金丸元副総理が政治改革を今年10月の党総裁選後の次の内閣に先送りすべきだと表明したのをきっかけに、政治改革に対する熱が冷めるのを防ぐのが最大の狙い。
しかし坂本官房長官が同日朝、金丸氏に電話で「海部首相は政治改革を不退転の決意でやるという気持ちに変わりはない」と協力を求めたのに対し、金丸氏は「結論のない、不退転の決意、などというものはない」として、党内合意を得るのが先決との考えを示しており、党内工作が難航するのは必至だ。《共同通信》
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【故・安倍晋太郎氏】葬儀
15日に死去した自民党の安倍晋太郎元幹事長の葬儀が17日午後、東京・芝公園の増上寺でしめやかに執り行われた。海部首相、竹下元首相、自民党の小渕幹事長、社会党の土井委員長ら政界、経済界などから約7500人が参列、安倍氏のめい福を祈った。
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17日に葬儀がいとなまれた故安倍晋太郎・元自民党幹事長の死去を悼む弔事が世界各地の首脳から多数寄せられ、外務省によると同日現在、24か国・4国際機関の56人に達した。《読売新聞》
【公明党】“PKO”自衛隊活用容認へ
公明党は17日、国連平和維持活動(PKO)に協力する新組織に、自衛隊の活用を容認する方針を固めた。同日の常任企画委員会で、PKOの停戦監視団に現職自衛官の併任、休職・出向も含めて自衛隊の活用を積極的に検討していくことを決めたもの。最終的には休職・出向で落ち着く公算が大きく、今後のPKO協議に影響を与えそうだ。
同日の常任企画委で、市川書記長は、憲法と自衛隊の関係について、「武力行使を前提とした自衛隊の海外派遣は許されないが、武力行使を前提としない派遣は許されるというのが基本の考えだ」と述べ、とくに武力行使を前提としないPKOの停戦監視団に自衛隊を活用することは憲法解釈上も認められるとの考えを示唆した。
また市川氏は「これまでは海外派遣を認めると海外派兵に道を開く恐れがあるとして反対してきたが、どういう歯止めがあれば派兵の道を開く恐れがないのか、きちんと議論すべきだ」とするとともに、「長期的課題として国連軍への自衛隊参加の議論も必要だ」と述べ、海外派遣への歯止め、国連軍への自衛隊参加などについても検討するよう求めた。
同党ではこれまで、PK0新組織については、退職自衛官に限るべきだとの方針を取ってきた。しかし、掃海艇派遣に対する世論の理解が深まっていることなどから、PKOについても、「停戦監視団には、国際貢献の角度から自衛隊の活用を認めてもいいのではないか」(幹部)との意見が高まり、抜本的に再検討することになった。
ただ、併任については、党内や支持母体の創価学会に“自衛隊アレルギー”が根強いことから、自衛隊の職務とは切り離した形での休職・出向にすべきだとの声が大勢で、執行部では、この案を軸に検討を進めていく方針だ。《読売新聞》
【韓国・光州市】緊迫
光州事件11周年を控えた17日、韓国光州市では、「前夜祭」が行われたが、大きな混乱はなかった。ただ18日は、光州事件犠牲者の追悼式や集会がソウルの姜慶大君路上追悼式と連携して大規模な反政府行動に発展する可能性があり、市内要所に機動隊が配置され、厳戒態勢がとられている。
同日夕、市内の全南大学附属病院で開かれた前夜祭では、市民や学生、労働者、農民ら約2万人が集まった。
同病院には、姜君事件に抗議して焼身自殺を図り、今も危篤状態の朴勝熙さんが入院している。市民の関心も朴さんの安否に集まっている。万一、朴さんの生命に別状があれば反政府感情が爆発するのでは、と地元紙の複数の記者が懸念していたのも、当地では、むしろ朴さんが反政府運動のシンボルであることをうかがわせた。《読売新聞》
【大相撲夏場所】6日目
大相撲夏場所6日目(17日・両国国技館)小錦は落ち着いた取り組みで苦手の安芸ノ島を破り、ただ一人の全勝を守った。
1敗の旭富士は速い攻めで栃乃和歌を下し、霧島も万全の相撲で琴ヶ梅に快勝。貴花田は連敗を3で止めたが、新関脇の曙は元気な貴闘力の尽きにしりもちをついて3連敗。《読売新聞》