平成646日目

平成2年10月15日(月)

1990/10/15

【ソ連・ゴルバチョフ大統領】ノーベル平和賞受賞決定

ノルウェー議会ノーベル賞委員会は15日午前、1990年のノーベル平和賞をミハイル・ゴルバチョフ・ソ連大統領(59)に授与すると発表した。

受賞理由は「今日の国際社会の重要な要素である、平和実現への指導的役割」とされ、昨年秋からの東欧諸国における民主化改革を擁護、さらに米ソ戦略兵器制限交渉(START)での基本合意など、第二次世界大戦後の東西冷戦構造に終止符を打つ努力が評価された。ソ連から平和賞受賞者が出たのは75年の反体制物理学者、故アンドレイ・サハロフ博士以来で、ソ連政治家への授与は初めて。授賞式は12月10日、オスロで行われ、賞金400万クローナ(約9100万円)が行われる。

ノーベル賞委員会の声明はゴルバチョフ大統領への授賞決定の背景について「ここ数年、東西関係で劇的な変化が生まれ、対立が話し合いに変わった」と指摘。こうした変化の下で「世界各地の地域紛争のうち、いくつかは解決し、あるいは解決に近付いた。この結果、法の支配する国際社会の中で、国連がその本来の役割を果たすようになった」と述べた上で「歴史的変化はいくつかの要素から生まれたものだが、当委員会はゴルバチョフ氏が果たした数多くの決定的な貢献に、90年のノーベル平和賞という名誉を授けたい」としている。

ゴルバチョフ大統領は85年3月、ソ連共産党書記長に就任後、資本主義との対立を掲げてきた従来のソ連の外交方針を転換、イデオロギー対立に代わる相互依存の世界観を柱とした「新思考外交」を展開。軍事面では、軍事力の「合理的十分性」の理論を導入して、米ソ間の中短距離核廃棄条約の調印(87年12月)などの成果をもたらした。

90年の平和賞候補には、約100人の名前が挙がり、ゴルバチョフ大統領のほか、ハベル・チェコスロバキア大統領、マンデラ・アフリカ民族会議(ANC)副議長、中国の学生運動指導者、柴玲さんの計4人が最終候補として有力視されていた。

一部にはゴルバチョフ大統領とハベル大統領の2人受賞を予想する声もあった。さらにゴルバチョフ政権のバルト沿岸三国での分離・独立運動を抑制する政策を理由に「ゴールバチョフ氏への授賞は時期尚早」とする見方もあったが、ノーベル賞委員会を構成する5人のメンバーはゴルバチョフ大統領への授賞でまとまった。《共同通信》




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【オリックス・門田博光選手】ダイエー復帰決定

現役最年長で強打を誇るオリックスの門田博光選手(42)が来季からダイエーでプレーすることが15日、決まった。ダイエーには前身の南海時代から3シーズンぶりの復帰で、プロ入り22年目を古巣で迎えることになった。

門田はオリックスの井箟球団代表とともに同日、大阪市中央区難波の「南海サウスタワーホテル大阪」で記者会見。井箟代表が「オリックスの選手というだけではなく、球界の大事な選手なので本人の意思を尊重した」と自由契約選手にした経緯を話し、門田は「この一ヶ月、気持ちは揺れ動いたが、最後は生まれ育ち血みどろになって頑張ったダイエーホークスで頑張ってみようと決意した」と語った。《共同通信》

【成田空港】団結小屋の撤去開始

運輸省と新東京国際空港公団は15日早朝から、成田空港近くにある空港反対派支援セクト、革労協の拠点「大清水団結小屋」(千葉県成田市大清水)を成田新法(新東京国際空港の安全確保に関する緊急措置法)に基づき強制撤去作業に着手、同日午後1時すぎ、千葉県警が屋根の上で投石していた活動家2人を公務執行妨害などで現行犯逮捕した。

同法による空港反対派団結小屋の封鎖・撤去は昨年12月以降5回目。作業には運輸省・公団の作業員ら約100人のほか、千葉県警は県外からの応援を含め7500人の機動隊員を出させ警備に当たった。

午前6時すぎ、機動隊に守られた運輸省職員がスピーカーで建物の除去と活動家の退去命令を通告。これに対して小屋の屋根に陣取った青ヘルメット姿の活動家2人が機動隊車などに向けて激しく投石、機動隊が放水で応戦し現場は騒然とした雰囲気に包まれた。

運輸省側はクレーンで十字四方の大型ネット2枚をつり上げて小屋を2方向から囲み、活動家の投石を封じ込める一方、周辺の畑に鉄板を敷いて足場を固めた。準備作業が済み次第、重機でつった鉄製のオリを屋根の上の活動家にかぶせ、抵抗できないようにしてから特製タラップで屋根に乗り移り2人を逮捕した。《共同通信》

【海部俊樹首相】武藤通産相を厳重注意

武藤通産相は15日午前、官邸に海部首相を訪ね、先の四極通商会議に先立つベーカー米国務長官との会談の席上、日本のコメ自由化問題に触れ「いずれ政治決断をする」と自由化に前向きな発言をしたとの報道について「伝えられるような政治的な譲歩、判断を行うとの発言はしなかった」と釈明した。

これに対し、海部首相は「新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)が大詰めを迎えて農業問題は国民の関心が高まっており、発言するにしても関係方面に事前に連絡すべきだった」と厳重に注意。通産相も「首相が所信表明演説で示した国会決議などの趣旨を体し、国内産で自給する、との線で対処していく」との考えを強調した。

しかし、通産相が農業貿易で各国が「政治的柔軟性をす必要」に言及、持論であるコメ政策の変更を示唆したことは坂本官房長官が発表した「武藤・ベーカー会談のやりとりからも明らかで、今後の国会論議を通じ野党の厳しい追及を受けそうだ。

会談には坂本官房長官、山本農相も出席した。

武藤通産相は、報道を否定した上でベーカー国務長官とのやりとりを紹介。ベーカー長官から①日本はまだウルグアイ・ラウンドのテーブルに乗っていない②日本は提出済みの農業保護削減の提案を再検討して15日までに提出し直してほしい③7月のアジア・太平洋経済協力閣僚会議(APEC)では、各国が柔軟性を示すことを約束した。日本もグローバルパートナーに(地球的規模の協力)として解決に向け貢献してほしい—とのがあったと報告。さらに、これに対し①15日までの提案の再提出は不可能②農業問題は重要だが、(コメについては)国会決議もあり非常に困難だ③APECでは各国が政治的柔軟性を示す必要があると一致したが、日本は臨時国会で国連平和協力法案が最重要課題となっており、農業問題で国会を混乱させたくないのでそっとしておいてほしい―と答えたと伝えた。

首相は、通産相の説明に一応理解を示しながらも事前の連絡、調整が不十分だったことを注意。山本農相も「通産相の発言の趣旨は理解できる」としながらも「農業問題は農水省の主管だ」とくぎを刺した上で、国内産で自給との従来の線に沿って対処するよう協力を求めた。


武藤通産相は15日、四極通商会議から帰国後初の記者会見をし、同相がベーカー米国務長官との会談でコメ市場開放問題で譲歩発言をしたとの一部報道について「誤報だ」と事実無根であることを強調した。

しかし同相は一方で、ベーカー長官が会談の席上で、先一に開かれたアジア平洋経済閣僚会議(APEC)で、新多角的貿易交渉(ウルグアイ・ラウンド)成功のために政治的柔軟性を示すと各国が約束したことを指摘したのに対し、同相が「(農業問題だけでなく、全体として)政治的柔軟性が必要だ」と答えた事実は改めて認めた。さらに山本農相に事前に連絡を取らず、誤解を招いたことについて農相に陳謝したことを明らかにした。《共同通信》




10月15日のできごと