1990 平成2年10月2日(火)のできごと(何の日)

平成633日目

平成2年10月2日(火)

1990/10/02

【広州白雲空港衝突事故】

2日早朝、アモイ発広州行きの中国・アモイ航空の旅客機ボーイング737が乗っ取られ、広州の白雲空港に着陸した際、駐機中の他の2機と衝突、炎上し、新華社電によると120人が死亡、53人が負傷した。香港のラジオ放送などによると死者は300人以上に上る可能性もある。同機には日本人乗客はおらず、衝突した駐機中の上海行き旅客機には日本人が乗っていたが、けがはなかった。

北京で厳戒態勢の中で開かれているアジア大会に、事件は微妙な影を落としそうだ。

乗っ取り犯の犯人像や動機などは一切不明だが、香港のラジオ放送によると犯人は複数で、着陸寸前、機内で争っている声が空港管制センターの無線ではっきり聞こえたという。また北京の西側外交筋によると、着陸寸前に犯人が「だまされた」と逆上、爆弾で自爆したとの情報もある。《共同通信》

犯人は2人との情報もあるが、目的地など事件の詳細は分かっていない。

アモイ航空機には日本人乗客はおらず、台湾からの観光団など大半は中国人だった。また衝突された上海行き航空機には日本人ビジネスマン1人が乗り合わせていたが、無事だった。しかし、北京の米大使館によると、米国人乗客2人のうち1人が重傷、1人が行方不明となっている。

中国国営新華社通信は2日午後、同機が乗っ取られたことを初めて確認、アジア大会で厳重な警戒態勢を敷いていた中国当局は大きな衝撃を受けている。北京の民航総局は事件調査のため指導グループを既に現地に派遣する一方、広東省では葉選平省長を責任者とする災害救援チームが組織された。

広州からの報道を総合すると、乗っ取られた同機は2日午前8時(日本時間同9時)前、白雲空港に着陸した際、滑走路を外れて駐機中の旅客機2機と相次いで衝突、アモイ航空機と広州発上海行きの旅客機が炎上した。アモイ航空機は全焼した。

白雲空港の周辺は武装警官が固め、立ち入り禁止のため正確な死傷者数などは分かっていない。広州の消息筋によると、死者は126人との情報もあり、犠牲者の数はさらに増えそうだ。

犯人の動機や生死の有無などは不明だが、昨年6月の天安門事件に不満を持つグループの犯行との見方も出ている。広州の消息筋によると、同機が着陸する際、機内で言い争い、格闘する音が空港管制センターの無線ではっきり聞こえたという。《共同通信》




【自民党・小沢一郎幹事長】処理遅れの気持ち

自民党の小沢幹事長は2日午前の記者会見で、自民、社会両党の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)訪問団と朝鮮労働党との三党共同宣言が「戦後45年間の損失」も「償い」の対象として問題となっていることについて「過去の(植民地支配)36年間についての求償権は従来から認めている。しかし、(北朝鮮とは)戦後45年間、その話し合いをされずにきたことは十分認識しているという意味のこと(を盛り込んだ)と理解している」との見解を明らかにした。

小沢氏ら党三役はこれに先立っての役員会後、この問題について意見交換した。小沢氏は「三役とも同じ認識だ」と述べており、党執行部として戦後45年間に償うべき問題が発生したのでなく、「不作為により処理が遅れたことへの気持ち」(小沢氏)の問題として対応することを確認したものだ。《共同通信》

【海部俊樹首相】エジプト入り

海部首相は2日午後、中東5カ国歴訪の最初の訪問国、エジプトのカイロに到着した。首相は同日夕、直ちにムバラク大統領との首脳会談に臨み、湾岸危機について意見交換するとともに、商品借款3億ドルを軸にしたエジプトに対する緊急経済支援表明など、日本のエジプト支持の方針を明確に示す方針。《共同通信》

エジプト訪問中の海部首相は2日午後6時半(日本時間3日午前1時半)すぎから、カイロ市内の大統領官邸でムバラク大統領とイラク軍のクウェート侵攻に端を発した湾岸危機に絞って約1時間会談した。

この中で両首脳はイラクのクウェート侵攻を強い調子で非難するとともに、問題解決には国連決議に基づく対イラク経済制裁の継続が必要との点で一致した。

海部首相はまた、湾岸危機で経済的に大きな打撃を受けたエジプトに対し約4億ドルの緊急経済協力を行うことを表明、大統領は日本が中東情勢で「明確な立場」をとったことを高く評価した。

会談は最初の30分間は両首脳だけで行われた。大統領は「イラクのフセイン大統領は侵攻前にクウェートには侵入しないという発言をしたにもかかわらずこうなったのは残念」と強く非難。さらにアラブ諸国間にもイラクについての認識に差があることを指摘するとともに「戦闘になる事態を回避するために経済制裁の順守が重要」と述べ、国連決議を軸にした世界各国の一致した行動の重要性を強調した。

首相も「イラクの武力による侵攻と(クウェート)併合は許せない」とした上で①イラク軍のクウェートからの撤退②クウェート正統政権の復帰③あらゆる外国人の人質の「解放—との日本の基本的立場を表明。さらに侵攻以来のサウジアラビアへの2万人の派兵などのエジプトの努力について「敬意を表する」と述べた。

その上で首相は政府が打ち出したエジプト、ヨルダン、トルコの紛争周辺国支援の一環として①商品借款3億ドル②カイロ近郊のベニスエフのセメント工場建設費に125億円の円借款供与—の緊急経済協力を行うことを伝えた。

このうち3億ドルの商品借款は金利1%、支払い据え置き期間10年の30年払いという「例外的な条件」(首相)になる。このほか、首相はエジプトに対し、カイロ大学看護学部の拡充、スエズ地帯のアタカ漁港プロジェクトに本年度分として約40億円の無償協力を行うことを伝えた。《共同通信》

【日経平均終値】2万2898円41銭(前日比2676円55銭高)

東京株式市場は2日、原油価格の下落や国内長短金利の大幅低下を好感、前日の急落から一転して全面高となり終値の平均株価(225種)は前日比2676円55銭高の2万2898円41銭となった。上げ幅はブラックマンデー(世界的な株価大暴落)直後の1987年10月21日の2037円32銭を上回って史上最大。上昇率も13.23%と、過去最高だった1974年12月15日の11.29%を上回った。

前日に大蔵省が信用取引の担保掛け目の引き上げなど株価テコ入れ策を発表したことや、ニューヨーク株式の急騰もあって、朝方から証券会社の自己売買部門、外人投資家、投資信託などが優良株を中心に積極的に買い進んだ。その後も債券相場の急伸(長期金利の低下)、「イラクがクウェートから撤退する」とのうわさを手掛かりに一段高となり、平均株価はほぼこの日の高値圏で引けた。NTT株も5日ぶりに80万円台を回復した。《共同通信》




10月2日のできごと

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