平成632日目

平成2年10月1日(月)

1990/10/01

【海部俊樹首相】「(北朝鮮との国交正常化の)窓口を開きたい」

海部首相は1日午後(日本時間2日朝)、ニューヨークの日本協会で内外記者団と会見し、日朝、日米関係や中東貢献策などについて見解を明らかにした。

この中で首相は、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との国交正常化交渉について「できるだけ早く窓口を開きたい」と述べ、自民、社会両党と朝鮮労働党の三党共同宣言に盛り込まれた11月開始を念頭に政府間交渉に応ずる積極的な考えを表明した。しかし「戦後45年間の償い」については「(植民地支配の)36年とその後の時代はおのずから性質が違う」と述べ、応じるのが困難であるとの基本認識を示した。

「戦後の償い」問題をめぐっては、自民党が「心情、姿勢の問題として対応する」との統一見解を確認しており、首相は帰国後、党側との調整を進めた上「政府間折衝の中
で相互理解」を求める方針だ。

会見は米国での日程を終え、中東5カ国歴訪に向かうに当たって行われた。

首相は日本の中東貢献をめぐり米国内に対日批判が生じていることについて「わだかまりも食い違いもないと思っている」と強調、総額40億ドルの資金協力、周辺国支援は「米国以外の他の国と比べても、遅くも、少なくもなかった」と反論した。さらに、平和憲法の下で、「武力行使を伴わない非軍事的分野に最大限の責任を果たす、との日本の立場を改めて内外に鮮明にした。《共同通信》




【NHK連続テレビ小説・京、ふたり】放送開始

10月1日のできごと(何の日)

【東海道新幹線】17時間ぶりに運転再開

台風20号の影響と神奈川県内の土砂崩れのため不通になっていた東海道新幹線は1日午前5時14分にようやく復旧、約17時間ぶりに運転を再開した。しかし、前夜から立ち往生していた上下30本の列車の終着駅到着は午前9時すぎまでかかり、1日の列車が46本運休するなどダイヤの乱れが続いた。《共同通信》

【山形市】“トンネル貫通式”女性記者の取材ノー

山形市で1日行われたトンネル貫通式を取材しよう「とした淡売新聞山形支局の女性記者が「女性が貫通前のトンネルに入ると事故が起きる」との理由で、工事を請け食った建設会社から式典現場での取材を拒否された。

貫通式が行われたのは日本道路公団東北横断自動車道盃山トンネル(全長1234メートル)。女性記者が式典の取材を申し入れたところ、現場の係員から「トンネルに女性が入ると山の神が怒り、事故が起きるという言い伝えがある。現場に反対の声が強い」と拒否された。

日本道路公団仙台建設局山形工事事務所は「現場の意見は無視できなかった。望ましい慣習ではないので、今後は対策を考えたい」と話している。同記者は「女性だという。理由で取材範囲が狭められるのは残念」と言っている。《共同通信》

【東京株式市場】一時1万9700円台に

中東情勢不安や金利上昇などを背景に値下がりを続けている東京株式市場は1日、個人投資家の見切り売りや、事業法人の整理売りが止まらず、平均株価(225種)は後場に入って一時前週末に比べ約1200円強値下がりし、1987年2月以来約3年7カ月ぶりに2万円の大台先制り込んで1万9700円台まで急落した。

売り一巡後は電機株をはじめ一部の国際優良株などに押し目買いが入り、終値の平均株価は、前週末比761円64銭安の2万221円86銭とやや下げ渋った。平均株価の下落は立会日数で5日連続。平均株価の終値は昨年末の最高値(3万8915円7銭)に比べ48.0%下落と、ほぼ9カ月で約半分の水準に落ち込んだことになる。

この日は、信用取引に絡む追い証(追加保証金)の発生から個人投資家が投げ売りする動きがみられ、これがさらに売り気を誘った。平均株価は前場の途中から下げ足を速め、午後1時半すぎには1万9781円70銭まで下げた。業種別では、銀行・証券といった金融関連株や紙・パルプ株などが下げたほか、NTT株も一時72万円と上場来の最安値を更新した。《共同通信》

【中日・落合博満内野手】34号逆転3ラン

巨人1−3中日◇1日◇ナゴヤ

0−1で迎えた八回一死一、三塁から落合が左越えに34号本塁打を放ち、中日が逆転勝ちした。落合は打点も102と伸ばし、二冠をほぼ確定的にした。粘り強い投球を披露した山本は1失点の完投で10勝目を挙げ、プロ入り初の二けた勝利をマークした。

巨人は一回、岡崎の二ゴロの間に1点を先取したが、その後打線が沈黙。好投の宮本も初の15勝目を前に落合の手痛い一発を浴びた。《共同通信》

【政界メモ】「ドン」と台風には勝てぬ

◯…自民党の小沢幹事長は台風20号の余波による交通網ストップの影響で、予定より半日遅れて1日朝、出張先の関西から飛行機で帰京した。台風に追いかけられる格好で30日夜はやむなく大阪に一泊した小沢氏は帰京した足で金丸元副総理を都内の事務所に訪問。

この席で金丸氏が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に約束してきた朝鮮労働党創建45執念記念式典への出席を正式に受諾した。急展開の訪朝話しに思案顔だった小沢氏は「会長が決めたんだからなあ」。派閥の「ドン」金丸氏と台風には勝てない?

◯…一方、社会党のこの日の三役会議で、田辺副委員長らから北朝鮮との折衝経過などについて報告を受けた。この話しを記者会見でした山口書記長は「どんな話だったか」と突っ込まれても「ただ、ご苦労さんということだけでした」。何を聞かれても具体的な内容は一切明らかにせず、逆に「自民党の方はご苦労さまで済むのかね」。

戦後45年の損失に対する償いまで共同宣言に盛り込んだことに、自民党内から反発が出ていることを当てこすっていたが、内心は日朝関係改善の主導権を自民党に取られた不安感でいっぱいのよう。《共同通信》

【ドイツ】主権回復が実現

ドイツ統一後の欧州の安全保障の枠組みづくりを協議する全欧安保協力会議(CSCE)外相会議が1日午後(日本時間2日未明)、ニューヨークのジャビッツ会議センターで開幕した。会議に先立ち、対独戦勝四大国と東西ドイツの外相が、連合国のドイツとベルリンに対する権利と責任の一時停止に関する宣言に署名、これにより3日のドイツ統一への条件がすべて整った。

この宣言は、モスクワで9月12日に調印された「ドイツに関する最終規定条約」の発効が、各国の批准手続きなどのため3日の統一に間に合わないことから、それまでの間、四大国の権利と責任を停止するためのもので、米、英、フランス、ソ連と東西ドイツの外相が署名、ドイツの主権回復に道を開いた。

外相会談は二日間にわたって、冷戦集結後の欧州の新秩序づくりを協議するCSCE首脳会議(11月19-21日)の準備などについて討議する。加盟35カ国の全外相が出席しているほか、開放に向かっているアルバニアも初めてオブザーバー参加している。《共同通信》




10月1日のできごと