平成575日目

1990/08/05

この日のできごと(何の日)

【政府】対イラク制裁実施を決定

政府は5日、クウェートを武力制圧したイラクに対し①イラク、クウェートとの石油輸入を含む一切の貿易取引禁止②イラクへの経済協力凍結–を柱とする4項目の経済制裁を実施することを決めた。

海部首相は同日夜、首相公邸に中山外相、橋本蔵相、武藤通産相、坂本官房長官の関係閣僚を招集、緊急協議した結果、制裁措置を決定した。坂本官房長官が同夜の記者会見で発表した。7日の閣議で正式に了承される。石油輸入の禁止を含め制裁措置は、政府内の手続きを進め、今週から順次、実施される。

首相はこの協議の後、直ちにブッシュ米大統領に電話し、制裁措置の決定を伝達、大統領も日本側の迅速な対応を高く評価した。

日本が経済制裁を実施した例としては、イラン、リビアに対する輸出停止、南アフリカとの貿易自粛などがあるが、資源小国日本にとって“両刃の剣”となりかねない石油輸入禁止を含む厳しい措置は極めて異例。しかし政府は「日本も石油輸入の禁止で苦しみはあるが、あえて国際協力に踏み切った」(石原官房副長官)と強調した。

1979年のイランの米国大使館人質事件では、米欧各国の原油禁輸措置をよそにイラン原油を買い付け、西側各国の安反発を受けた経緯がある。今回の決定はこうした批判回避を意識して西側各国と共同歩調をとることを強く配慮したものだ。

具体的な制裁措置は、既に実施済みの在日クウェート資産保全のほか①イラクと同国の制圧下にあるクウェートからの石油輸入禁止②両国への輸出禁止③両国への投融資など資本取引の停止④円借款、輸出信用による混合借款(約4000億円)など対イラク経済協力の凍結–の四項目。政府はイラク軍の撤退、クウェートの原状回復が実現するまで制裁を継続する方針だ。

首相はブッシュ大統領や米議会からの制裁発動の要請に加え欧州共同体(EC)がイラク石油禁輸を決定したことを受け、海部首相を中心に関係閣僚協議、事務レベル協議を重ね、米欧諸国に同調し制裁に踏み切ることを決めた。《共同通信》

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8月5日 その日のできごと(何の日)