平成510日目

平成2年6月1日(金)

1990/06/01

【米ソ首脳会談】戦略核削減で初の合意

米ソ首脳会談は1日、3回にわたる公式会談を終え、午後6時(日本時間2日午前7時)すぎから、ホワイトハウスでプッシュ米大統領とゴルバチョフ・ソ連大統領が諸合意文書の調印式典に盛んだ。

両首脳は戦略兵器削減交渉(START)の基本合意、第二次戦略兵器削減交渉(START2)開始の目標設定、年内調印目指し欧州通常戦力交渉(CFE)の促進―の3つの共同声明を発表するとともに、難航した米ソ新貿易協定のほか、米ソ化学兵器廃棄協定などの諸協定と核実験制限2条約の検証議定書に調印した。

START基本合意は、これまでに合建れた核弾頭6000個、運搬手段1600基・機の総枠規制を確認し、移動式の大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載する弾頭総数を1100個に限定、さらに将来の戦略バランスを崩す新型ミサイルの開発禁止をうたっている。

START2開始合意は、戦略核、宇宙兵器交渉からなる包括軍縮交渉の枠推みを踏襲して一つの交渉に統合、第一撃能力の削減を目指すとしている。

ベーカー米国務長官、シェワルナゼ・ソ連外相はその他の諸定、議定書に調印した。調印されたのは計17文書。これにより、歴史上初めて戦略核の削減で合意が達成され、年内にSTART条約の調印が確実になり、CFE条約調印への道もほぼ固まった。

またリトアニア問題やソ連の新出入国法の成立の遅れで難航、外相会談でぎりぎりまで協議した新貿易協定、穀物協定も、出入国法の成立を前提として調印にこぎつけ、米ソ間の信頼関係が、不安定なソ連国内情勢にもかかわらず揺るぎないものになりつつあることを示した。《共同通信》




【大阪モノレール】千里中央〜南茨木開業

大阪市の周辺都市を環状に結ぶ「大阪モノレール」(大阪府豊中市・千里中央ー茨木市・南茨木間、約6.6キロ)の発車式が1日午前、千里中央駅で行われ、岸昌大阪府知事ら関係者約700人が開業を祝った。

同区間は第三セクターの「大阪高速鉄道」が昭和57年に着工、総工費は590億円。運賃は170〜260円。一日の平均利用客は約1万7000人と見込んでいる。《共同通信》

【連合・山岸章会長】与野党は柔軟な協議を

連合の山岸章会長は1日午後、静岡県熱海市のホテルで始まった連合の「平成2-3年度政策・制度要求中央討論集会」であいさつし、衆院の選挙制度改革や消費税問題で与野党が合意を目指し柔軟に話し合いを進めていくべきだとの考えを強調した。

山岸氏は小沢自民党幹事長が選挙制度改革を海部首相の自民党総裁としての任期である来年10月までに実現するよう求めたことについて「自民党が野党の意見を謙虚に聴き、与野党合意を形成する努力をしなければ、いくら期限を切っても前進的な結論は出ないと思う」とけん制。その一方で野党側の対応についても「改革をタブー視する雰囲気がみられるが、議会制民主主義を活性化させるため積極的に話し合いの土俵に乗るべきだ」と注文した。

その上で山岸氏は「世界の先進国で大勢となっている比例代表選挙を志向すべきだ」として、選挙制度審議会が答申した小選挙区比例代表「並立制」ではなく、比例代表制をより重視した「併用制」の導入を目指し、連合として前向きに取り組んでいく考えを改めて示唆した。

消費税への対応としては「消費税の問題だけを取り上げて、各論的に対応していけばいいとは決して考えていない」と述べ、野党が消費税廃止一本やりで国会審議に臨むのではなく、税制全体の中で抜本的見直し論議を行うよう要請。特に今国会では「野党は有権者からみて分かりやすい取り組みをしてほしい」として、見直し法案と廃止法案の双方を採決するよう暗に求め、秋の臨時国会での本格的話し合いに備えるよう強調した。《共同通信》

【政界メモ】地震に襲われ会議に自信

◯…海部首相は1日午前、三日後に迫ったカンボジア和平に関する東京会議に向け、官邸で外務省幹部と勉強に励んだが、その最中に震度3の地震に見舞われ、天井をにらんで「ウーン」。勉強会後、記者団の顔を見るや「(地震が)あったなあ」と声を掛け、ジェスチャーを交えながら室内が大きく揺れた模様を再現したが「全然動じなかったよ」。

日本が仲介役を果たす東京会議の勉強の方も、1メートル四方の東南アジアの大地図を横に置き、順調に進んだようで「あとは、和平達成を願うだけだよ」とゆとりの表情。“地震”に襲われ、会議の成果にも“自信”?

◯…この日の自民党総務会で、鯨岡兵輔氏が「最近、若者の間で占いがブームのようだが、これは将来への希望を失っている証拠ではないか」と突然問題提起し、出席者は一瞬、キョトン。加藤政調会長が引き取り「それは社会心理学の問題でして…」と、遠回しに党の政策論にはなじまないとの考えを示したところ、西岡総務会長が「政調会長のところで、日を改めてやったらどうですか」と提案。

西岡氏といえばしばしば総務会で、日米構造協議問題などを取り上げ「政調のお株を取るな」と批判されていきただけに、今回はこれを逆手に取って“難題”を加藤氏に押し付けいた格好。《共同通信》

【発展途上国首脳会議】開幕

アジア、アフリカ、中南米など15カ国の大統領、首相らによる初の発展途上国首脳会議が1日、マレーシアの首都クアラルンプールで始まった。3日まで開かれ、途上国間の貿易、投資拡大などについて意見を交換する。

開会式の基調演説で主催国マレーシアのマハティール首相は、先進国の東欧諸国に対する経済援助で発展途上国への法資、投資が減少することになるのではないかとの懸念を表明。「われわれは事態を憂慮している」と、発展途上国が不利な扱いを受けることのないよう先進諸国に対し協力を呼び掛けた。

参加国はマレーシアのほかアルジェリア、アルゼンチン、ブラジル、エジプト、インド、インドネシア、ジャマイカ、メキシコ、ナイジェリア、ペルー、セネガル、ベネズエラ、ユーゴスラビア、ジンバブエの計15カ国。インドネシアのスハルト大統領、インドのシン首相ら9カ国から元首クラスが、6カ国から副大統領、外相らが出席した。

「南ー南協議と協力のための首脳レベル会議」と名付けられたこの会藤は、昨年ベオーグラードで開かれた非同盟諸国会議の首脳会談でタンザニアのニエレレ前大統領らの提唱により開催が決まった。主催者側によると、発展途上国間の主として経済関係強化を図るのが狙いで、貿易拡大のための融資制度の確立、太陽エネルギーを利用した小型冷蔵庫の開発などのプロジェクトが提案されているという。先進国首脳会議のように毎年定期的に開くかどうかについても協議する。《共同通信》




6月1日のできごと