平成482日目
1990/05/04
この日のできごと(何の日)
【ラトビア】独立宣言を採択
ソ連ラトビア共和国最高会議は4日、二日目の会議を再開し、副議長2人を決めた後、独立宣言を審議、採択した。
独立宣言は、1940年のソ連編入を無効とし、独立国家の地位を回復するとしているが、同時に移行期間を設けてソ連当局と交渉する方針を打ち出しており、性急な独立宣言によって経済制裁を受けているリトアニアに比べると、エストニアに近い穏健な路線をとっている。ラトビア最高会議の採択で、バルト地方3共和国は独立宣言で足並みをそろえたことになる。
ラトビアの宣言は、多数派である人民戦線系議員団のゴドマンス団長が提案した。同宣言の採択を議題にする問題では、この日独立反対派のロシア系を中心とする議員団が議題に入れることに反対したが、採決の結果、賛成139、反対56の大差で押し切られた。
前日の3日、独立宣言採択に反対するソ連軍将校の一団が現れ、示威的行動を行った最高会議前では、4日、将校団の姿はなかったものの、独立支持の市民数百人が「ラトビアに自由を」となどと口々にシュプレヒコールを行い、そのわきで反独立派の市民数十人がプラカードを持って立つなど騒然とした雰囲気に包まれた。《共同通信》
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【花の万博】25万人が入場
大阪・鶴見緑地で開かれている花の万博は4日、前日からの雨が降り続く悪天候にもかかわらず、開幕以来2番目の人出記録となる25万を超す人が詰め掛け、総入場者も400万人を突破した。
子供たちや若者の人気を集めているマジカルクロス(遊園地)の遊戯施設は雨のため、30施設のうちジェットコースター「風神雷神」など15施設がストップ。観客が街のエリアに集中したこともあって、入場までに6時間も待つパビリオンがでるなど、パビリオンはどこも1〜2時間待ち。傘の花を開いた行列が幾重にもパビリオン群を包み込んだ。《共同通信》
【海部俊樹首相】インドネシア入り
アジア歴訪中の海部首相は4日午後、スリランカのコロンボから特別機で最後の訪問国インドネシアのジャカルタに入った。首相は到着後、ムルデカ宮殿で行われる歓迎式典に臨み、引き続きスハルト大統領を表敬訪問。夜には歓迎夕食会に出席した。《共同通信》
【中国・江沢民総書記】一党支配体制を堅持
中国を訪れている自民党の渡辺元政調会長は4日午後3時すぎから、北京市内の中南海で江沢民・共産党総書記と約1時間半会談し、中国の政治改革などをめぐり意見交換した。江総書記は「中国は共産党の指導的役割を堅持する」と共産党の一党支配体制堅持の方針を強調した。
渡辺氏は天安門事件以来、凍結されている対中第三次円借款について「必ず実行する」と約束し、凍結解除のために「中国も国際的環境づくりに動くべきだ」と米中関係の改善などに取り組むよう要請した。しかし、江総書記は「いかなる圧力も中国の頭を下げさせることは不可能だ。十一億人の(中国)人民の重い頭を下げさせることはできない」と対外関係への厳しい姿勢を崩さなかった。
江総書記は中国の政治体制について「長い歴史を通じ選んだ社会主義体制に内政干渉は許さない」と、前日の李鵬首相同様にソ連や東欧の改革進展にもかかわらず、中国の原則的立場を変える考えのないことを明らかにした。
また渡辺氏は、江総書記自身が今年3月に訪朝したことを踏まえ、北朝鮮の政治情勢についてただした。江総書記は①金日成主席の威信は高く、政治体制の変化の兆しはない②経済改革も具体的取り組みの動きは見られないーなどの見方を明らかにした。
さらに渡辺氏が南北朝鮮のクロス承認について江沢民・金日成会談で取り上げられたかどうかを尋ねたのに対し、総書記は「議論はしていない」と述べた。ただ韓国との関係について「中国は南朝鮮(韓国)と民間貿易を行っている」と述べ、民間ベースでの中韓交流を今後とも続ける方針を明らかにした。《共同通信》