平成1420日目
1992/11/27
この日のできごと(何の日)
【貴花田関、宮沢りえさん】婚約会見
大相撲の貴花田関(20)とタレントの宮沢りえさん(19)の婚約式が27日、東京・千代田区のホテルニューオータニで行われた。式後の二人そろっての記者会見では、絶え間ないカメラのフラッシュを浴びて緊張気味の貴関に、りえさんがぴったりと寄り添い、アッアツぶりを見せつけていた。
媒酌人の元巨人軍監督・王貞治さん夫妻と両家の家族だけで婚約式を済ませた二人が、600人近い報道陣が待ち受けるホテル内の会見場に姿を見せたのは午後3時すぎ。そろってピンク色の和服姿で、婚約の感想を求められると、「ついにこの日が来たという感じ」(貴花田関)、「やっと実感がわいてきました」(りえさん)と素直に喜びを語った。
「婚約指輪を見せて下さい」という注文に、りえさんは指輪をはめた左手の薬指をチラリ。一部のスポーツ紙に「1000万円の指輪」と報道されたことを意識してか、貴花田関が「私の収入で買える程度のもの」と話すと、りえさんは「どんな億万長者にも買えない指輪です」と早くもおのろけ。
「どんな家庭にしたいですか」との質問には、「二人の気持ちを大事にする家庭」と貴花田関。りえさんは料理の腕前を聞かれ、「今、勉強中です」と照れながら答えた。
一語一語、言葉を選んで話す貴花田関と、どんな質問にも笑顔で応じるりえさん。対照的な2人だがテーブルの下ではずっと手を握り合ったままだった。《読売新聞》
昭和64年1月1日〜このサイトをご覧頂いている日の一週間前まで、すべての日の「何らかの」できごとを記しています。
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【鳩山邦夫文相】偏差値の提供中止を
鳩山邦夫文相は27日午前の閣議後の記者会見で、「業者テスト」問題で同日夕、都道府県教育長協議会(幹事長・市川芳正東京都教育長)の代表らに会い、テスト結果を私立高校側に提供しないように指導することを明らかにした。
鳩山文相は、今月24日に日本私立中学高校連合会(中高連)の堀越克明会長(東京・堀越高校長)らに「入試でのテスト結果利用自粛」を要望しており、今度は偏差値の出どころである公立中学校側に「平成六年度入試からの提供中止」を指導することになった。《読売新聞》
【衆院予算委員会】金丸氏を臨床尋問
衆院予算委員会(高鳥修委員長)は、27日午後3時から東京佐川急便疑惑解明のカギを握る金丸信・前自民党副総裁に対する臨床尋問を入院中の神奈川県小田原市内の同市立病院で行った。野党側は、渡辺広康・元東京佐川急便社長からの5億円違法献金問題、日本皇民党事件とのかかわりなどについて追及した。
これに対し、金丸氏は、昭和62年の自民党総裁選時の皇民党による「ほめ殺し」中止工作に暴力団が関与したことを認めた。しかし、石井進・稲川会前会長(故人)に仲介を求めるよう渡辺元社長に依頼したのではないかとの疑惑を「頼んだ覚えはない」と全面的に否定、中曽根首相(当時)が竹下元首相を「後継指名すると確信していた」ことなどを理由に竹下政権成立と右翼、暴力団の動きは関係がないことを強調した。
また、金丸氏は、渡辺元社長から10億円の献金の申し出があったことを明らかにしたが、実際に届けられた5億円の配布先については、「生原(正久・秘書)が全部やった」と答え、金丸氏自身が直接、関与していないと証言した。《読売新聞》
【自民党・三塚博元政調会長】総裁選不出馬を示唆
自民党三塚派会長の三塚博・元政調会長は27日、大阪市内で開かれた同派参院議員の後援会で講演し、「必ずしも(首相を)2年ごとに変える必要もない」と述べ、首相の再選支持があり得るとの考えを示した。
また、三塚氏は、来年秋に行われる自民党総裁選に自ら出馬するかどうかについては、「政治には継続性が大事だ。派閥の長は総裁選の時は立候補することになっているが、これは平時のことであって、動乱の時は違う」とし、自身の不出馬の可能性も示唆した。《読売新聞》
【公明党大会】閉幕
東京・九段会館で開かれていた公明党の第31回党大会は27日、自民党単独政権支配の打破を図るための「新しい政権の軸のあり方の検討」などを盛り込んだ93年活動方針や、佐川急便事件の真相究明と政治改革の断行を要求する大会決議などを採択、石田委員長の三選をはじめとする一連の党役員人事を決定し、二日間の日程を終えた。
大会終了後、石田委員長は記者会見し、「新体制で、来年の東京都議選や、予想される衆院の解散・総選挙を戦い抜いていきたい」と決意を表明した。
【従軍日本人慰安婦】補償の対象とせず
政府は27日、旧日本軍の従軍慰安婦問題に関連し、日本人慰安婦に対する補償については考えていないとする見解を初めて公式に表明した。日本人慰安婦については①政府は募集などには関与したが、強制的に徴用したことはない②政府の責任で被害を受けたとの特定ができない―などの理由からで、「補償要求に応じる政府の法的責任はない」(官邸筋)としている。吉川春子参院議員(共産)の質問主意書(今月6日付)に対する答弁書で示した。
従軍慰安婦問題では、政府は、今年7月に発表した実態調査で、政府が募集などに直接関与していたことを認め、「国籍、出身地を問わず、慰安婦として筆舌に尽くし難い辛苦をなめたすべての人におわびと反省の気持ち」を表明した。朝鮮、中国、台湾などの外国人慰安婦については、「補償に代わる何らかの措置」を検討している。
しかし日本人慰安婦については、政府としてこれまで補償要求も把握しておらず、「重要な問題」(首相周辺)ながら、表立って問題化していなかった。このため、国会の質疑などでも取り上げられておらず、今回初めて、吉川議員の質問を受け、公式に見解を表明した。《読売新聞》
【渡辺美智雄外相】訪米は1月前半に
渡辺美智雄外相は、27日の衆院外務委員会での答弁で、米国のクリントン次期政権と接触するための外相訪米について、「就任以前の方がいいのではないかという感じだ」と述べた。
これは、来年1月20日に行われる新大統領の就任式前の、同月前半を念頭に訪米を検討していることを明らかにしたもの。また外相は、エリツィン・ロシア大統領の来日問題について、「日本が招待して向こうの事情で来られなくなった問題を、(来年7月の)東京サミット(先進国首脳会議)前に解決しなければならない」と述べ、来日実現のメドをサミット前に置いていることを表明した。
サミットの場で対ロ支問題を協議するため、同大統領を招待するかどうかについては「議長国として参加国と協議して決めるが、今のところ白紙だ」と強調した。
さらに外相は、国連のガリ事務総長が国連の機能強化策として提案した国連平和執行部隊の創設について、「将来的には、世界の平和秩序を維持していくためには国連中心主義の治安警察隊的なものが望まれると思うので、今一の段階でこの案に反対とはいえない」との考えを示した。《読売新聞》
【ベネズエラ】軍の反乱鎮圧
ベネズエラで27日午前(日本時間同日夕)発生したクーデターは、同日夜までに反乱派の幹部が投降し、最後まで反乱派がたてこもっていたリベルタドール空軍基地が政府軍の戦車隊により奪回されて失敗に終わった。
反乱派は2月のクーデター未遂事件を起こしたのと同じ「ボリバル革命運動」を名乗り、早朝、カラカスから約100キロの同空軍基地、市内のラカルロタ基地を占拠し、同基地に配備してあった戦闘機などを奪取して同市内の大統領府や外務省を爆撃した。大統領府では、爆弾の一つが行政ビルに命中、上部階を破壊したが、別のビルにいたペレス大統領は無事だった。
反乱派と政府軍の主な戦闘はラカルロタ基地とテレビ局周辺で発生、少なくとも約50人が死亡、数百人が負傷したものと見られる。
政府は同日、午後6時から午前6時までの夜間外出禁止令を公布、憲法の人権擁護規定の一部を停止し、集会の禁止や軍に令状なしの家宅捜索などを認めた。《読売新聞》