平成8208日目
2011/06/29
【海江田万里経済産業相】原発運転再開「国が責任」
東京電力福島第一原発事故後に定期検査中の原発再開が遅れている問題で、海江田万里経済産業相は29日、九州電力玄海原発がある佐賀県を訪れた。玄海町長らに続き、午後には佐賀県庁で古川康知事と会談。海江田氏は「緊急対策をとり、安全は確保できている。再開については国が責任を持ちます」と述べ、直接、運転再開に理解を求めた。
玄海原発では2、3号機の運転を止めており、経産相が再開を求めて立地自治体を訪れるのは初めて。
海江田氏は古川知事との会談で、原発事故後の玄海原発の緊急安全対策について説明。政府の要請で停止した中部電力浜岡原発(静岡県)は大規模地震が切迫しているとの認識を示す一方、「玄海原発では横揺れはあるかもしれないが、津波が起こる可能性は低い。そこが大きな違いだ」と述べて、玄海原発の再開に支障はないことを強調した。
これに対し、古川知事は「菅直人首相が(原発再開を)どう考えているか、はっきりしない」と述べ、さらなる安全性の確認や、県議会や玄海町と引き続き議論をする必要があるとの考えを示した。
これに先立ち、海江田氏は玄海町役場で岸本英雄町長と、隣接する唐津市の坂井俊之市長らと会談。「自治体にとって大変厳しい判断だろうが、理解をいただきたい」と訴えた。
岸本町長はすでに、安全対策の徹底などを条件に、原発再開を容認する意向を示しており、「国がしっかり(安全を)保証してくれるということならば、九州電力に(再開容認を)伝えないといけない」と応じた。一方、再開に慎重な坂井市長は「市のほとんどの地域が原発から20キロ圏内に入り、福島の事故を受けて心配がある」と述べた。
全国で商業運転している原発54基のうち、13カ月に一度必要な定期検査で停止中なのは現在、福島第一原発も含めて35基。このまま再開ができないと、来年5月までにすべての原発が定期検査で停止する事態に陥る。原発は全国の発電量の3割近くを占める。《朝日新聞》
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【原子力安全・保安院】スポークスマンに愛人問題発覚
経済産業省原子力安全・保安院は29日、東京電力福島第一原発事故で記者会見の報道対応を務めるN審議官(54)を、森山善範・原子力災害対策監(54)に交代させた。事実上の更迭だ。N審議官は週刊誌で女性問題が報道され、海江田万里経産相から23日に厳重注意を受けていた。当初は続投する予定だったが、森山対策監は「報道の件で問い合わせがあり、対応に支障を生ずる」と交代理由を話した。
N審議官は3月13日の記者会見以来、連日記者会見を担当していた保安院の「顔」だった。役職は審議官のままだが、保安院担当を外れたという。事故以来、保安院のスポークスマンはこれで5人目になる。《朝日新聞》
【菅直人首相】飲食店3軒はしご
菅直人首相は29日夜、秘書官らとのすし店での会食を皮切りに、焼き肉店、イタリア料理店と3軒の飲食店をはしごした。すし店は秘書官室スタッフの送別会。焼き肉店は国家戦略室スタッフの会合で、最後に桜井勝延・福島県南相馬市長や伸子夫人と会食した。
首相は28日夜も側近の荒井聡前国家戦略担当相らと会食しており、冷ややかな空気に包まれた28日の民主党両院議員総会を乗り切った解放感を、会食で共有したかったようだ。《毎日新聞》
【自民党、公明党】松本復興相の発言追及へ
自民、公明両党の幹事長、国会対策委員長らは29日、都内で会談し、松本復興相の言動が不適切だとして、菅首相の任命責任も視野に、国会で松本氏を追及することで一致した。
松本氏は28日の記者会見で、閣僚交代人事に対する野党の反発について聞かれ、「3月11日(の東日本大震災発生)以来、民主党も自民党も公明党も嫌いだ。政局の話はしない」などと発言した。
29日の会談では、「野党にお願いする立場にもかかわらず、信じられない言葉。任に当たる資格がない」などとする批判が続出。松本氏が記者会見中に突然サングラスをかけたことについても、「問題だ」などの指摘があがった。
松本氏は29日、都内で開かれた民主党議員のパーティーであいさつし、発言について「被災者に寄り添うことが使命であるということを言いたかった」と釈明した。《読売新聞》