平成5203日目
2003/04/07
この日のできごと(何の日)
【イラク戦争】米軍、大統領宮殿などを占拠
イラクの首都バグダッド攻略を始めた米地上軍部隊は7日、フセイン政権の象徴である中心部の2つの大統領宮殿などを占拠、首都の完全制圧を目指し攻撃を進めた。米中央軍報道官は首都中心部での本格的な作戦に着手したと発表、首都攻略が着々と前進していることを強調した。3月20日のイラク戦争開戦以来19日目で、米英軍は政権中枢部への攻撃に踏み切り、同政権は一層の瀬戸際に追い込まれた。
米中央軍などによると、米軍は首都にある大統領宮殿のうち、フセイン大統領の執務室があり政府中枢施設を兼ねる「共和国宮殿」と、西3キロにある「スジュード宮殿」を占拠。米CNNテレビによると、首都の原子力研究機関の本部も占拠した。フーン英国防相によると、フセイン大統領の居所は分かっていない。
国営イラン通信は7日、バグダッド市内の南部と西部で市民が蜂起してイラク軍と武力衝突し、市民側に60人の死者が出たと伝えた。
米メディアによると、7日の首都進攻には米陸軍第3歩兵師団第2旅団のM1エイブラムスなど戦車65台、ブラッドレー装甲戦闘車40台などが参加。午前6時ごろチグリス川西岸から首都中心部に進攻した。
A10対戦車攻撃機などが上空から進攻部隊を支援し、米第1海兵師団も首都東部へ進攻した。ロイター通信などによると、米海兵隊の装甲兵員輸送車1台が砲撃を受け、海兵隊員2人が死亡。味方に誤射されたとの情報もある。首都南部ではイラク軍のロケット攻撃で、米軍兵士2人とドイツ人とスペイン人の記者が死亡した。
イラクのサハフ情報相は「首都の防衛は強固だ」と述べ、米軍による首都中心部の制圧を否定した。
当初、情報省など中心部一帯が制圧されたと伝えられたが、その後占拠されたのは大統領宮殿などと判明。米中央軍報道官は「占領が目的ではない」と言明した。
AP通信によると、南部のバスラで7日、イラン・イラク戦争で化学兵器攻撃の指揮をとったマジド元国防相とみられる遺体が見つかったが、中央軍は確認していない。《共同通信》
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政府は7日、イラク戦争で米軍が首都バグダッド中心部に突入したことを受け「印象としては事態は最終的局面に近づいている」(竹内行夫外務事務次官)として、イラクの戦後復興への日本の積極的支援策について本格的な検討態勢に入った。
竹内次官は午後の記者会見で「復旧・復興の課題がこれから本格化する」と述べ、高橋文明・イラク復興支援調整担当大使をトップとする「イラク復旧・復興支援タスクフォース(作業部会)」を同日付で外務省内に設置したことを発表。同作業部会は省内各局の実務者で構成し、関係各国、国際機関、国内関係省庁との連絡調整に当たる。
政府は、事態の急展開でフセイン政権が崩壊の危機に直面したことは「戦争の早期終結につながる」と基本的に歓迎している。《共同通信》
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【小泉純一郎首相】ベトナム首相と会談
小泉純一郎首相は7日午後、首相官邸でベトナムのファン・バン・カイ首相と会談し、日本企業のベトナムへの進出促進を目指した両国の投資協定締結で基本合意、投資環境を一層改善させていくことで一致した。《共同通信》
【川口順子外相】中国・温家宝首相と会談
北京を訪問中の川口順子外相は7日午後、温家宝首相、唐家璇国務委員(前外相)とそれぞれ会談した。
温氏は小泉純一郎首相の靖国神社参拝で先送りされている首相訪中について「適切な雰囲気の中で訪問することを希望する」と述べ、日本側に環境整備に努めるよう求めた。唐氏が外相当時の3月の記者会見で靖国不参拝が首相訪中の「必要な条件」との考えを示しており、温氏の発言は現時点での訪中は時期尚早との認識を示したとみられる。
川口、温両氏は東アジア地域の安定化や経済面を含む協力関係の強化やハイレベル対話継続の重要性では一致した。
温氏は「中国新指導部は中日関係発展の態度であり、さらに改善、強化する考えだ。ハイレベルの(相互)訪問実現のためよい雰囲気をつくるべきだ」と強調。(1)「双方が歴史をかがみとし未来に向かう」との原則順守(2)民間や、政府間など各分野の交流強化(3)経済・貿易関係の活発化−を提案、川口氏は「小泉首相に報告する」と述べた。
川口民は早期訪日を招請する小泉首相の新書を手渡したが、温氏は「感謝する」と述べるにとどまった。
唐氏との会談で、北朝鮮の核開発やイラク復興問題で緊密に意見交換していくことを確認した。《共同通信》