2024 令和6年9月23日(月) 航空自衛隊、ロシア軍機に警告のフレア発射
令和1973日目
2024/09/23
この日のできごと(何の日)
【航空自衛隊】ロシア軍機に警告のフレア発射
防衛省統合幕僚監部は23日、ロシア軍の哨戒機1機が同日午後、北海道・礼文島付近の領空を3度にわたって侵犯したと発表した。航空自衛隊のF15戦闘機とF35戦闘機が緊急発進(スクランブル)し、警告として赤外線誘導ミサイルなどをかく乱する「火炎弾(フレア)」を発射した。対領空侵犯措置で空自機がフレアを発射したのは初めて。
木原稔防衛相は東京・市谷の防衛省で取材に応じ「極めて遺憾」と述べ、外交ルートを通じてロシアに強く抗議し、再発防止を求めたとした。ロシア海軍と中国海軍は今月、合同演習「北部・連合―2024」を日本海で実施。23日には中ロの艦艇計8隻が宗谷海峡から太平洋に向けて共同航行しており、木原氏は「(ロシア機の領空侵犯と)関連している可能性が考えられる」とした。防衛省はフレア発射は武器使用には当たらないと説明している。
政府は首相官邸の内閣危機管理センターに情報連絡室を設置。林芳正官房長官は、訪米中の岸田文雄首相から冷静かつ毅然と対応し、米国など関係国と緊密に連携するよう指示を受けたと明らかにした。《共同通信》
【能登半島豪雨】死者7人に
石川県能登地方の記録的豪雨で、県は23日、死者が7人になったと発表した。負傷者は12人となった。輪島市など3市町で5060戸が断水し、給水活動を実施している。元日の能登半島地震で広範囲が長期間断水し、5月末におおむね解消したばかりで、復興に向け大きな打撃となった。消防や警察、自衛隊は行方が分からなくなっている人の捜索を続けた。
県の集計によると、死者は輪島市6人、珠洲市1人。行方不明は珠洲市と能登町で計2人。負傷者は珠洲市9人、能登町3人で、輪島市は調査中としている。このほか県は23日午前10時現在の安否不明者として、5人の氏名などを公表した。
国土交通省によると、断水原因は停電でポンプなど水道施設の機能が停止したことや、地面崩落による水道管破損など。断水戸数は23日午後3時時点で、輪島市3086戸、珠洲市1744戸、能登町230戸となっている。
能登半島地震では、最大約11万戸が断水した。道路事情の悪さから漏水箇所の確認や修繕に時間がかかり、5月末に一部地区を除いて通水が完了した。《共同通信》
【山陽新幹線】一時運転見合わせ
JR西日本は23日、夜間に行っていた山陽新幹線の保守作業の遅れにより、広島―小倉間の上下線で始発から一時運転を見合わせた。同日午前11時35分ごろに運転を再開した。
JR西によると、厚狭―新下関間の下り線で架線を交換する作業が予定通り終わらなかった。作業用の車両が線路上で動かなくなり、別の車両でけん引し車庫に戻すのに時間がかかったという。《共同通信》
【プロ野球・23日】
パ・リーグは23日、ソフトバンクが4年ぶりの優勝を達成した。京セラドーム大阪でのオリックス戦の終了直前に、2位日本ハムが西武に敗れ優勝決定。オリックスには9―4で勝った。南海、ダイエー時代と合わせて20度目、1リーグ時代を含めると22度目の制覇となった。
就任1年目の小久保監督が率いた今季はフリーエージェントで加入した山川が32本塁打を放ち、打率3割超の近藤らと強力打線を誇った。13勝の有原を中心とした先発陣も支えた。4月4日から首位を譲らず、6月に独走態勢を築いた。
日本シリーズ進出を争うクライマックスシリーズには10月16日開始のファイナルステージ(6試合制)から出場する。《共同通信》
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プロ野球セ・リーグは23日、首位巨人が2位阪神に勝ち、4年ぶりの優勝へのマジックナンバーを「4」とし、3年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。《共同通信》
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オ4―9ソ
ソフトバンクが4連勝し、4年ぶりのリーグ優勝を果たした。1―2の四回に周東の2点三塁打などで3点を奪い逆転。五回の柳町の2点二塁打などで着実に加点した。石川は5回2/3を4失点で7勝目。オリックスは投手陣が崩れた。
西6―4日
日本ハムの山崎は制球が乱れ、5回0/3を5失点で5敗目を喫した。3―3と追い付いた直後の六回、佐藤龍と野村大に2者連続本塁打を浴び勝ち越しを許した。西武の武内は好守にも救われ、6回7安打3失点で9勝目を挙げた。
ロ0―6楽
楽天が快勝で連敗を3で止めた。岸が今季2度目の完封で6勝目。制球がさえ、3安打に抑えた。一回に浅村の適時打で先制した打線は二回は小深田の2点本塁打、六回は伊藤裕の2点二塁打で加点。ロッテは投打で振るわなかった。
神0―1巨
巨人が投手戦を制した。グリフィンが5回を抑え、六、七回を封じたケラーが初白星、大勢が27セーブ目。七回に代打坂本の適時打で均衡を破った。阪神は六回無死二塁など中盤までの好機を生かせず、好投の高橋を援護できなかった。
D3―4ヤ
DeNAが逆転負けを喫した。東が六回まで好投したが、3―0の七回2死から連打で二、三塁とされ、サンタナに2点適時打、村上に逆転2ランを浴びた。ヤクルトは2番手で1回無失点の丸山翔がプロ初勝利を挙げた。
中1―0広
中日が4連勝。松木平は7回を無失点と好投し、7月31日以来の2勝目。緩急を駆使し許したのは1安打だけ。六回に石川昂の二塁打で挙げた1点を継投で守った。清水が2季ぶりのセーブ。広島は森を援護できなかった。《共同通信》
【松井秀喜さん】東京ドームで本塁打
イチローさんの野球チーム「KOBE CHIBEN」が23日、東京ドームで高校野球女子選抜と対戦し、巨人などで日米通算507本塁打の松井秀喜さんがホームランを放った。
20年ぶりにかつての本拠地でプレーした松井さんは一回の守備で脚を負傷。それでも臨時代走を使いながら打席に立ち続け、八回は豪快に右翼席へ運んだ。2万8千人超の歓声を浴び「いつ打ってもいいもの。最後まで出場してよかった」と笑った。
結局は17―3の大勝だが、一回は3点を先行された。投手を務めたイチローさんは「(回が)終わらないんじゃないかと思った。すごく怖くなった」と女子の高いレベルに感服していた。《共同通信》
【自民党総裁選】
自民党総裁選の9候補は23日、投開票前の最後の休日を利用し、投票用はがきの投函期限が24日午前に迫る党員・党友票の積み上げを目指し、各地で視察や街頭演説などに臨んだ。小泉進次郎元環境相(43)は鹿児島市で記者団に地方票獲得へ「全力で頑張る」と強調。石破茂元幹事長(67)は国会内で鳥取県連幹部と共に戦略を練った。高市早苗経済安全保障担当相(63)の陣営は街宣車で東京都内を回り、支持拡大を訴えた。
小泉氏は鹿児島県で製茶会社を視察した後、祖父の純也・元防衛庁長官の母校・鹿児島実業高校を訪問。小林鷹之前経済安保相(49)は札幌市で街頭演説し「国力の源泉である経済力を高める」と力説。加藤勝信元官房長官(68)は都内の街頭演説で国民の所得倍増を唱えた。
茂木敏充幹事長(68)は大阪府内で支持者らと集会を開催し、地方票の投票を呼びかけた。河野太郎デジタル相(61)は自身のユーチューブに出演後、地方票獲得に向け「政策を訴えることに尽きる」と記者団に語った。《共同通信》
【立憲民主党】新代表に野田佳彦氏
立憲民主党は23日、東京都内で開いた臨時党大会で代表選の投開票を実施し、野田佳彦元首相(67)を新代表に選出した。1回目の投票では決着がつかず、決選投票で枝野幸男前代表(60)を破った。即日就任した野田氏はあいさつで、新体制の骨格人事を24日午前までに決め、午後1時開会で調整する両院議員総会に諮ると明言した。次期衆院選での政権交代に向けて、自民党に対峙するための政権担当能力を示し、野党間の協力関係を構築できるかどうかが焦点となる。
野田氏は代表選出後に「本気で政権を取りに行く覚悟だ。皆の力を合わせ、打倒自民に向かいたい」と党内結束を呼びかけた。政権公約を策定する「次の内閣」と、総合選挙対策本部も週内につくる方向だ。
記者会見では党人事に関し「刷新感をどうつくるかは重要な観点だ」として中堅や若手を登用する可能性を示唆。派閥裏金事件に関係する自民議員への対抗馬擁立を急ぐと表明した。次期衆院選で自民、公明両党を過半数割れに追い込むため、日本維新の会など他の野党との連携に向け「誠意ある対話をしていきたい」と述べた。《共同通信》
【スリランカ】新大統領就任
21日投票のスリランカ大統領選で野党党首アヌラ・ディサナヤカ氏(55)が初当選し、23日に就任した。財政破綻した国の経済再生が最大の課題。安定した政権運営のため早期に議会解散、総選挙を実施する意向だ。任期は5年。
ディサナヤカ氏は最大都市コロンボで演説し「多くの困難に直面する国を引き継いだ。この危機は政府や政党、個人だけでは克服できない」と国民に結束を求めた。
ディサナヤカ氏は左派勢力・人民の力(NPP)を率いる人民解放戦線(JVP)の党首。NPPは議会(一院制、225議席)に3議席のみ保持している。
選挙戦では経済危機への対応が争点になった。ウィクラマシンハ前大統領は国際通貨基金(IMF)の支援を取り付けて緊縮財政を進めたが、増税で国民の負担が増し、支持が伸び悩んだ。
ディサナヤカ氏はIMFと支援条件を再交渉すると主張。食品や生活必需品の課税免除や汚職対策も進めると公約し、ウィクラマシンハ氏への批判票を取り込んだ。《共同通信》
【イスラエル】ヒズボラに大規模空爆
イスラエル軍は23日、親イラン民兵組織ヒズボラが影響力を持つレバノン南部などを戦闘機で大規模空爆し、レバノン保健当局によると、女性や子どもを含む274人が死亡、千人以上が負傷した。AP通信によると、2006年以降の双方の交戦で最多の犠牲者数となった。パレスチナ自治区ガザでの戦闘に端を発した昨年10月からのレバノン国境地帯での交戦は緊張の度合いを一層高めた。
イスラエル軍は標的約800カ所を攻撃したと発表。ヒズボラ施設近くに住む人々に「安全確保のため」として退避を呼びかけた。軍はヒズボラが影響力を持つレバノン東部ベカー高原への攻撃準備も進めている。APは、軍高官が地上侵攻を近く実行する考えはないと述べたと伝えた。
軍のハレビ参謀総長は22日「脅威を取り除くために必要なことは何でもする。次の段階へ計画を立てている」と強調。ヒズボラは23日、報復としてイスラエル軍施設に向けロケット弾を発射したとの声明を出した。
中東メディアによると、レバノン住民に対する退避勧告は昨年10月以降初めて。軍はヒズボラが攻撃を準備していたと主張した。《共同通信》
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イスラエル軍が23日に実施したレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラに対する大規模空爆で、レバノン保健当局は同日、子どもを含む492人が死亡、1640人以上が負傷したと発表した。レバノン国営メディアが報じた。軍は約1300カ所を攻撃したと発表。民間施設に隠されていた巡航ミサイルやロケット弾などを破壊したと主張した。
AP通信によると、双方の交戦によるレバノン側の犠牲者は、2006年の大規模衝突以降で最多となった。06年の衝突ではレバノンで1100人以上、イスラエル側で約160人が死亡した。ヒズボラが影響力を持つレバノン南部などへの激しい攻撃を続けるイスラエルに対し、国際社会の非難が強まっている。
レバノン当局によると、23日の死者には子ども35人と女性58人が含まれる。レバノン各地では17、18両日、ヒズボラ戦闘員が使うポケットベルなど通信機器の爆発も相次ぎ、1週間足らずで多数の死傷者が出ている。
イスラエルのネタニヤフ首相は23日、レバノン国民に向けた演説で「ヒズボラの攻撃からイスラエル国民を守るため、武器を排除する必要がある」と攻撃を正当化した。《共同通信》
【上川陽子外相】中国・王毅外相と会談
上川陽子外相は23日午後(日本時間24日未明)、米ニューヨークで中国の王毅外相と会談した。広東省深圳で日本人学校に通う男子児童が刺殺された事件に関し、在留邦人の安全を確保するための具体的措置や、容疑者の動機を含む早期の事実解明、厳正な処罰を求めた。
上川氏は会談冒頭で「日中関係の基礎となる国民交流に深刻な打撃を与える大きな事件が発生した」と強調。王氏は「われわれも目にしたくない偶発的な個別事案だ」と説明し、法律に基づいて対処する方針を示したほか、日中の戦略的互恵関係を進めたいとの意向を示した。《共同通信》
【首相動静】
岸田文雄首相は23日(日本時間24日)、米ニューヨークでウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、両国で機密情報の交換を可能にする「情報保護協定」締結交渉が実質合意に至ったと確認した。《共同通信》