令和1898日目
2024/07/10
この日のできごと(何の日)
【広島高裁・倉地真寿美裁判長】手術なしで性別変更認める
性器の外観を変える手術をせず、性同一性障害特例法の要件のうち「変更後の性器部分に似た外観を持つ」(外観要件)とする規定の違憲性を争った当事者が、戸籍上の性別を男性から女性に変更するよう求めた差し戻し家事審判で、広島高裁(倉地真寿美裁判長)は10日、外観要件は「違憲の疑いがあるといわざるを得ない」とし、性別の変更を認める決定を出した。
高裁は、ホルモン療法で外性器の形状は変化するとした上で、申立人には「身体各部に女性化が認められる」と判断した。手術なしで男性から女性への性別変更が認められるのは極めて異例。
申立人は代理人弁護士を通じ「性別のギャップによる生きにくさから解放されることをうれしく思う」とのコメントを出した。
高裁は、外観要件を「憲法が保障する『身体への侵襲』を受けない権利を放棄して手術を受けるか、性別変更を断念するかの二者択一を迫るもの」として違憲の疑いがあると指摘。一方で、公衆浴場などで異性の性器を見せられない利益を保護するため設けられたとし、目的には正当性があるとした。《共同通信》
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【上皇上皇后両陛下】卒寿祝う音楽会
上皇ご夫妻の90歳の卒寿を祝う音楽会が10日、皇居・東御苑にある音楽堂「桃華楽堂」で開かれた。上皇ご夫妻は天皇、皇后両陛下と並んで座り、長年交流してきた日本を代表する演奏家によるクラシックやジャズの名曲を楽しまれた。上皇さまは昨年12月に卒寿を迎え、上皇后美智子さまは今年10月に90歳になる。
ご夫妻は終演後、舞台上の出演者に歩み寄り、上皇さまは「よい演奏を聴かせていただき、ありがとう」と話した。
両陛下の長女愛子さま、秋篠宮ご夫妻と次女佳子さまのほか、上皇ご夫妻の長女黒田清子さん夫妻が同席した。《共同通信》
【プロ野球・10日】
D3―0中
DeNAの東が今季2度目の完封で無傷の8勝目を挙げた。無四球の制球力が光り、7安打で8奪三振。打線は四回までに山本の適時打、オースティンのソロなどで小刻みに3点先行。中日松木平はプロ初登板で7回3失点と力投した。
神4―1ヤ
阪神が4月以来の4連勝。先発の大竹が6回1失点で6勝目を挙げた。打線は四回に野口の適時打で追い付き、五回に暴投で勝ち越し。六回に2点を加えた。ヤクルトは6連敗。奥川は制球に苦しみ、5回2失点で初黒星となった。
西1―6日
日本ハムが終盤に得点を重ねて逆転勝ちした。0―1の七回に代打郡司の犠飛で追い付き、八回にマルティネスが勝ち越し3ラン。九回にも清宮の適時打などで2点を加えた。金村は7回1失点で3勝目。西武は5連敗を喫した。
オ4―3ソ
オリックスが逆転サヨナラ勝ちで5連勝し、勝率5割に復帰した。2―3の九回無死満塁から押し出し死球で追い付き、頓宮の犠飛で決勝点が入った。吉田が2勝目。ソフトバンクは八回に一時勝ち越すも、抑えの松本裕が誤算だった。
ロ18―5楽
ロッテが今季最多の21安打、18得点で大勝。一回にソトの適時二塁打など8安打で8点を奪い、四回も田村の3点二塁打などで6点を加えた。6人が3安打を記録し、田村は6打点。石川歩が2勝目。楽天の松井は1死も奪えず8失点。《共同通信》
【東京株式市場】
10日の東京株式市場で、最上位の東証プライム市場の時価総額が1001兆6979億円に達した。東京証券取引所によると、初めて1千兆円を超えた。今年に入って株高基調が続き、10日の日経平均株価(225種)も前日に続いて終値で史上最高値を更新したことを反映した。半導体などのハイテク関連株だけでなく、長期金利の上昇や外国為替相場の円安進行で金融、輸出関連など幅広い銘柄が買われた。
公表された時価総額は政府が保有する株式を除いた数値。プライム市場が導入される前の「東証1部」の時代を含め、初の大台突破となった。
10日の平均株価は前日に大幅上昇した反動で朝方に利益確定売りも目立ち、前日終値を挟んで不安定にもみ合った後で続伸。取引終盤に上げ幅は一時300円を超えた。終値は前日比251円82銭高の4万1831円99銭だった。《共同通信》
【兵庫県・斎藤元彦知事】辞職を否定
兵庫県の斎藤元彦知事の「パワハラ疑惑」などを告発する文書を配布した元県西播磨県民局長の男性(60)が死亡したのを受け、県職員労働組合は10日、斎藤氏の責任を問い、辞職を含めた最大限の対応を要求するとして、片山安孝副知事に申し入れ書を提出した。
「告発した職員を守れなかったことは痛恨の極み」とした上で「文書問題の発生以来、現場の業務遂行には大きな支障が生じている状況で、県政が停滞し、もはや県民の信頼回復が望めない」と指摘。約4千人の組合員がいる県職労として、知事の責任を追及する考えを示した。
午後に知事定例記者会見があり、斎藤氏の発言が注目される。《共同通信》
◇
兵庫県の斎藤元彦知事は10日の定例記者会見で、自身のパワハラ疑惑などを告発する批判文書を配布した元県幹部の男性が死亡し、責任を問う県職員労働組合から辞職などを要求されたことについて「時間をかけて職員との信頼関係を再構築していくことが私の責任だ」と述べ、辞職を否定した。
斎藤氏は文書で指摘された疑惑を改めて否定した上で「職員とのコミュニケーション不足を真摯に反省する。生まれ変わってより良い県政を進めたい」と繰り返した。疑惑の真偽を確かめる県議会の調査特別委員会(百条委員会)の調査に、しっかり応じていくのが責任だとも強調した。
男性は7日に死亡しているのが見つかった。自殺とみられる。19日に百条委に証人として出席予定だった。
斎藤氏は男性への心理的ケアを準備していたと会見で説明し「心理的なプレッシャーがあったと推察される。面談が間に合わず残念」と語った。百条委で今後証言する全職員に保健師や外部カウンセラーのメンタルサポートを行うと表明した。《共同通信》
【海上自衛隊】護衛艦が中国領海を航行
海上自衛隊の護衛艦「すずつき」が今月4日、中国浙江省沖の中国領海を一時航行したことが10日分かった。自衛隊の艦船が中国領海を航行するのは極めて異例。中国側から退去勧告を受けていたという。周辺では中国軍の実弾射撃訓練が予告されていた。中国政府は日本側に深刻な懸念を伝達。日本政府は経緯を調べると外交・防衛ルートで伝えた。防衛省は艦長に聞き取りを実施するなど調査を始めた。外交筋が明らかにした。
国連海洋法条約では沿岸国の安全を害する行為を行わない限り、領海を航行できる「無害通航権」が認められている。すずつきの航行も国際法違反に当たらない可能性が高いとみられる。意図的な航行かどうかは不明。日本政府関係者は「少なくとも法的問題はない」としている。
防衛省は取材に「自衛隊の運用に関する事柄なので、答えを差し控える」とコメントした。
中国政府は海自艦による「意図的な挑発」(中国筋)の可能性も否定できないとして内部で詳しく情報収集・分析を進めている。《共同通信》
【日韓首脳会談】
岸田文雄首相は10日午後(日本時間11日午前)、米ワシントンで韓国の尹錫悦大統領と会談した。北朝鮮の核・ミサイル開発に対し、日米韓3カ国が連携する重要性を確認。来年の日韓国交正常化60周年に向け、両国関係のさらなる飛躍を図ることを申し合わせた。欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障関係は不可分だとして北大西洋条約機構(NATO)との協力を深める方針でも一致した。
会談は5月にソウルで実施して以来。首相は、北朝鮮とロシアの軍事協力強化を巡り「地域の安全保障に与える影響の観点から深刻に憂慮すべきだ」と指摘。日韓関係について「首脳が堅固な信頼関係や戦略的な問題意識を共有し、緊密に議論、連携を図ることは大変意義深い」と述べた。
尹氏は、北朝鮮とロシアの包括的戦略パートナーシップ条約署名に伴う軍事・経済協力強化に関し「東アジアはもちろん、国際的な安全保障に深刻な懸念を引き起こしている」と指摘した。
首相は、スウェーデンのクリステション首相とも会談した。《共同通信》
【韓国】サムスン労組、無期限スト宣言
韓国サムスン電子の労働組合が10日、給与アップなどを求め無期限のストを宣言した。会社側は「生産に支障がないよう対応する」と説明しているが、長期化すれば影響も懸念される。
ストをするのは複数ある労組のうち最大規模の全国サムスン電子労働組合で、従業員の約4分の1に当たる約3万人が加入している。約6500人がスト参加の意思を示しているという。
労組は6月、連休の間の平日に一斉に年休を取るよう呼びかけた。1969年の創業以来初めてのストだった。今月8日から本格的なストを3日間限定で始めたが「会社側が対話に応じる意思がないと確認した」として10日、無期限に転じると宣言した。《共同通信》
【ウクライナ侵攻】
小児病院の男の子死亡
ウクライナ政府は10日、ロシアから8日に攻撃を受けたキーウ(キエフ)の小児病院で当時、集中治療室(ICU)におり、その後に別の病院に移った男の子が死亡したと発表した。
リャシュコ保健相は「不幸にも小児病院にいた子どもの患者で初めての死者が出てしまった」と交流サイト(SNS)に投稿した。国営通信社ウクルインフォルムによると、リャシュコ氏は、攻撃で崩壊した病棟は3カ月ほどで再建が可能だとの見方を示した。
コスチン検事総長は10日、南部ザポロジエ州で無抵抗のウクライナ兵をロシア兵が射殺したとし「法律と倫理を無視し続けている」と非難した。《共同通信》
ゼレンスキー氏、米議会訪問
ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、米議会を訪問し、共和党のジョンソン下院議長と会談した。ウクライナ支援に消極的な共和党のトランプ前大統領が11月の大統領選で返り咲く場合に備え、支援継続を要請した。
ゼレンスキー氏はジョンソン氏をキーウ(キエフ)に招待した。ジョンソン氏は大統領選と同時実施される議会選までは日程的に難しいとしながらも「ぜひ行きたい」と応じた。
ジョンソン氏はトランプ氏に近い。共和党が多数派を握る下院はウクライナ支援の緊急予算成立が大幅に遅れ、武器供与が一時停滞したことがある。《共同通信》
【MLB】
米大リーグは10日、各地で行われ、ドジャースの大谷はフィラデルフィアでのフィリーズ戦に「1番・指名打者」で出場し、4打数2安打1打点だった。チームは3―4で敗れ、3連敗。
カブスの今永はオリオールズ戦に先発し、6回6安打無失点で8勝目(2敗)を挙げた。鈴木は「4番・指名打者」で出場し4打数1安打1打点。試合は4―0でカブスは3連勝。レッドソックスの吉田はアスレチックス戦に「7番・指名打者」で出場し、4打数無安打。チームは2―5で敗れた。《共同通信》
【徳田虎雄さん】死去
医療法人「徳洲会」の設立者で元衆院議員の徳田虎雄さんが10日夜、神奈川県内の病院で死去した。86歳。難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症し長期療養していた。
兵庫県高砂市で生まれ、鹿児島県・徳之島で育った。大阪大医学部卒。1975年に徳洲会を設立、理事長に就任した。「命だけは平等だ」の理念を掲げ、離島などの医療過疎地を中心にグループの病院を各地に開設した。
83年の衆院選の奄美群島区に初出馬。故保岡興治元自民党衆院議員との間で「保徳戦争」と呼ばれる激しい選挙戦を繰り広げた。90年の衆院選で初当選。94年に政党「自由連合」を結成し、95年に村山内閣で沖縄開発政務次官に就いた。96年の衆院選で落選したが、2000年に鹿児島2区から返り咲いた。衆院議員を計4期務めた。
ALSを発症し、次第に体の自由が利かなくなり、05年に政界から退いた。次男は元自民党衆院議員の毅氏。《共同通信》