令和1715日目

2024/01/09

【日・フィンランド外相会談】

上川陽子外相は9日(日本時間同)、フィンランドの首都ヘルシンキでバルトネン外相と会談した。欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は不可分だとして、防衛装備品を含む安保・防衛分野の協力推進を盛り込んだ包括的な指針「北欧外交イニシアティブ」を共有した。日本の外相のフィンランド訪問は1985年の安倍晋太郎氏以来。

会談後の共同記者発表で上川氏は「法の支配に基づく国際秩序の維持・強化のため緊密に連携することで一致した」と強調。バルトネン氏は北欧外交イニシアティブを歓迎した。両外相はウクライナや中東情勢、ロシアと北朝鮮の動向についても協議した。

ロシアによるウクライナ侵攻を受け、フィンランドは昨年4月に北大西洋条約機構(NATO)に加盟。スウェーデンも加盟申請し、北欧の安保環境は転換期を迎えている。上川氏は10日、スウェーデンを訪れビルストロム外相と会談する。

指針はフィンランド、デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、アイスランドの北欧5カ国が対象。《共同通信》

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【令和6年能登半島地震】

輪島朝市で大規模捜索開始

地震によって大火災が起きた輪島市の観光地「輪島朝市」周辺で9日午後、石川県警が150人超態勢の大規模な捜索活動を始めた。市内では連絡の取れない安否不明者が午前9時現在、100人おり、捜索は不明者の発見が目的。

輪島朝市の火災は1日夕に発生。3日までに約200棟に延焼した。大量のがれきで消火栓が十分に使えず、道路が寸断されて消火活動が進まなかったとみられる。国土地理院(茨城県つくば市)は、市中心部で約4万8千平方㍍が焼失したと推定している。

大規模捜索は他県警も協力し、13日までを予定する。《北國新聞》

死者202人に

石川県で最大震度7を観測した能登半島地震は9日、死者が午後2時現在で202人となり、発生から9日目で200人を超えた。うち珠洲市の6人について、県は災害関連死と発表。避難生活などを原因とする関連死が今回の地震で明らかになるのは初めて。連絡の取れない安否不明者は102人。岸田文雄首相は県の災害対策本部の会議にオンラインで参加し「生活環境の改善を全力で進める。平穏な生活を取り戻せるよう被災地に寄り添いたい」と述べた。

県によると、災害関連死は地震による直接の死亡ではなく、震災後、けがの悪化や心身の負担による疾病で亡くなった死者。能登半島地震では各市町が判断している。

道路の寸断や雪による路面状況の悪化で支援に影響が出ており、依然として約3100人が孤立。10日にかけて大雨警報が出る可能性があり、県は土砂災害への警戒を呼びかけた。

避難所に身を寄せるのは2万6千人以上。感染症が拡大し、発熱患者が医療機関に殺到している。被災地で活動する自衛隊員は、約6100人から約6300人へとさらに増強された。《共同通信》

珠洲で災害関連死6人

石川県は9日、午後3時時点の集計で能登半島地震の災害関連死が珠洲市内で6人確認されたと発表した。今回の地震で、地震被害が直接の死因ではない災害関連死の発生が明らかになるのは初めて。

県によると、6人は午後3時に発表された珠洲市の新たな死亡者20人に含まれている。

県内では9日現在、8市7町の避難所404カ所に2万6158人が身を寄せている。内訳は輪島市が1万2012人、珠洲市が5842人、能登町が2898人、穴水町が2198人など。避難所では新型コロナやインフルエンザの感染拡大が懸念されているほか、低体温症も問題となっている。《北國新聞》

金沢など11市町、小中学校で新学期

9日は、金沢など県内11市町の公立小中学校217校で3学期が始まった。

通学路が地震の被害を受けた金沢市粟崎小は登校時間を遅らせ、通学路を変更して対応し、保護者に付き添われて登校する児童もいた。全校児童が集まる集会は取りやめた。

かほく市高松小の始業式では、児童393人が能登の方角に向かって黙とうをささげた。岸洋平校長は「つらい思いはなかなか消えないが、前を向いて歩んでいく必要がある。未来を考え、笑顔で過ごしてほしい」と呼び掛けた。

七尾、内灘、中能登の24校は15日、志賀の4校は22日に始業日を延期した。

公立高は29校で新学期を迎え、能登を中心とした17校で未定となっている。《北國新聞》

ジンベイザメ・ハチベエ死ぬ

能登半島地震で被災した七尾市ののとじま臨海公園水族館で9日、ジンベエザメの雄「ハチベエ」(体長4・6㍍)の死が確認された。地震の影響で水槽の水位が一時、半分以下になっていた。

同水族館によると、地震で水槽のろ過設備が停止し、水漏れも発生。ジンベエザメの水槽は水位が半分以下になり、海水注入などで通常の高さ6・2㍍まで回復したが、水温が低くなりすぎて死に至った可能性があるという。

水族館では地震発生後、ゴマフアザラシ3頭、カマイルカとコツメカワウソの各2頭をいしかわ動物園(能美市)と越前松島水族館(坂井市)に「避難」させた。残るジンベエザメの雌「ハク」についても、県外水族館への移送を含めて延命策を検討している。

境谷仁館長は「あらゆる対策を考えて動物の命を守りたい」と話した。《北國新聞》

津波、能登半島を回り込む

能登半島地震で石川県珠洲市の市街地や能登町の沿岸部を襲った津波は、半島の先端部を北東から東に回り込んで到達し、大きな被害をもたらしたとみられるとの分析を、土木学会のチームが9日、明らかにした。現地調査では、津波が複数の場所で高さ4メートル超に達していた痕跡を確認した。

チームによると、能登半島の東側の沖合には「陸棚」という比較的水深の浅い場所があり、より沖合の富山県側に向かって深くなる。

津波は深海ほど速く進み、浅くなるにつれて遅くなる特徴がある。

港は狭くて水深が浅いため、津波が一層高くなって被害を大きくした可能性がある。《共同通信》

3市町で3千人超がなお孤立

石川県の9日時点の集計によると、能登半島地震による道路の寸断などで孤立状態にある人は、少なくとも輪島、珠洲、能登3市町の22地区3123人となった。穴水町の孤立集落は解消された。全体で8日時点から約200人減少した。

輪島市では14地区に2750人が取り残されている。8日からは約70人減った。珠洲市は約130人減り6地区に360人が残っている。《北國新聞》

黒部峡谷鉄道・鐘釣橋が損傷

黒部峡谷鉄道(富山県黒部市)は9日、同社が運行するトロッコ電車の走行ルートである鐘釣橋の一部が能登半島地震による落石で損傷したと発表した。復旧時期は未定で、担当者は「修繕の進捗によっては、春の運行開始を遅らせる可能性もある」としている。

同社によると、橋桁のゆがみや枕木の破損が確認された。

トロッコ電車は黒部川沿いを走り、北アルプスの絶景を楽しめる。例年、雪の解けた4月中旬〜11月末に運行される。《共同通信》

富山県、氷見に生活再建法適用

富山県は9日、能登半島地震で多数の住宅が被災した氷見市に、被災者生活再建支援法を適用したと発表した。県内では初めて。住宅の全壊などの被害が認定された世帯に最大で計300万円が支給される。

9日午後1時時点の県のまとめでは、氷見市内では全壊16件を含め計205件の被害が確認されており、適用の基準を満たした。全壊世帯には基礎支援金の100万円のほか、住宅の再建方法などに応じて50万〜200万円が加算される。

大規模半壊には最大250万円、中規模半壊には同100万円が支給される。

県が9日開いた災害対策本部員会議で報告された県内の被害状況は、住宅被害で半壊が前日から3件増の28件となるなど、前日比168件増の974件となった。高岡市が317件で最も多かった。

一時1万4千世帯が断水していた氷見市では、未復旧の4250世帯のうち、660世帯は飲料用には使えないが水が通るようになった。避難所は射水市内で全て閉鎖され、高岡市の3カ所と氷見市の2カ所に計82人が身を寄せている。

文化財関係では、南砺市の世界遺産・合掌造り集落で、合掌家屋の屋根部分のロープの緩みや断裂などが確認された。県内の被害件数は、国指定の14件含め計34件となった。《北國新聞》

【サッカー】

サッカー日本代表として歴代最多の国際Aマッチ152試合出場の記録を持つMF遠藤保仁(43)が現役を引退すると9日、J1磐田などが発表した。古巣のG大阪でコーチに就任する。

鹿児島実高から1998年に横浜フリューゲルス(当時)入りし、京都を経てG大阪で主力として活躍。2005、14年のJ1優勝や08年のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)制覇に貢献した。J1での672試合出場は史上最多。20年途中から磐田に移り、昨季はJ2でプレーした。

ワールドカップ(W杯)は2006年ドイツ大会から3大会連続でメンバー入り。10年南アフリカ大会で直接FKを決めるなど活躍した。《共同通信》

【海保巡視船・あまみ】引退

鹿児島県・奄美大島沖で2001年12月に起きた北朝鮮工作船の銃撃・沈没事件で、工作船から銃撃された海上保安庁の巡視船「あまみ」(230トン)の老朽化に伴う解役式が9日、長崎県の佐世保海上保安部で開かれた。

あまみは事件で、逃走する工作船から自動小銃などで100発以上の銃弾を受け、乗組員3人が負傷。工作船は自爆して沈没した。船体を引き揚げ、回収した対戦車ロケット砲などから北朝鮮の工作船と断定された。

保安部によると、あまみは1992年、現在の奄美海上保安部に配備。04年に佐世保に移り、海難救助や海上犯罪取り締まりで活躍した。《共同通信》

【東京株式市場】

連休明け9日の東京株式市場は、前日の米国株上昇を好感した買い注文が優勢となり、日経平均株価(225種)は大幅に続伸した。終値は前週末比385円76銭高の3万3763円18銭で1990年3月9日以来約34年ぶりの水準となり、バブル経済崩壊後の最高値を更新した。朝方には600円余り上昇し、節目の3万4000円に迫る場面があった。

東証株価指数(TOPIX)は19.55ポイント高の2413.09。出来高は約16億6100万株だった。《共同通信》

【フランス】新首相にアタル氏

フランスのボルヌ首相が8日に辞任したことを受け、マクロン大統領は9日、国民教育相を務めてきたガブリエル・アタル氏(34)を新首相に任命した。大統領府が発表した。戦後の第5共和制の首相で最年少、同性愛を公表している初の首相となる。

フランスは6月に欧州連合(EU)欧州議会選、夏にパリ五輪を控え、政権運営の課題が山積している。不法移民の追放を容易にする政権肝いりの移民法を巡り閣僚が辞任するなどマクロン氏の求心力低下の恐れが指摘される中、若いアタル氏を任命することで政権のイメージ刷新を狙う。

ボルヌ氏と共に内閣は総辞職しており、マクロン、アタル両氏は組閣作業を進める。

アタル氏は左派のオランド前政権下で大臣補佐官を務め、2017年の大統領選に出馬したマクロン氏の陣営に参加した。政府報道官などを経て23年7月に国民教育相に就任。最近のメディアの《共同通信》

【イスラエル・パレスチナ情勢】

イスラエル、国連調査同意

ブリンケン米国務長官は9日、訪問先のイスラエルでネタニヤフ首相と会談後に記者会見し、パレスチナ自治区ガザ北部への住民帰還に向けて国連が調査団を送る計画に、イスラエル側が同意したと明らかにした。帰還は容易ではないと認めつつ、調査団によるプロセスの開始に期待感を示した。

イスラム組織ハマスとの戦闘の困難さに理解を示す一方、日々犠牲になる民間人が「あまりにも多すぎる」と指摘した。人道危機の深刻化に強い懸念を表明し、ガザへの食料、水、医療品といった支援物資の搬入拡大の必要性を強調した。

イスラエル軍はガザ北部の制圧地域を拡大、現在は中部や南部の作戦に集中している。ブリンケン氏は、軍の作戦はガザ北部で「縮小する段階」に移行したと指摘した。その上で「住民ができる限り速やかに北部に帰還できるようにしなければならない」と述べた。

ブリンケン氏は、住民をガザ域外に再定住させるようないかなる提案も「明確に拒否する」とネタニヤフ氏に伝えたと説明した。《共同通信》

【MLB】

プロ野球DeNAの今永昇太投手(30)がポスティングシステムで米大リーグのカブスと契約合意したと9日、リーグ公式サイトが報じた。交渉期限は11日(日本時間12日)までだった。

先発左腕の今永は福岡・北筑高から駒大を経て、2016年にドラフト1位でDeNA入り。17年に11勝をマークして日本シリーズ進出に貢献し、19年は自己最多の13勝を挙げた。日本が優勝した昨年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では米国との決勝戦に先発した。

昨季は22試合の登板で7勝4敗、防御率2.80。通算は165試合で64勝50敗、防御率3.18。《共同通信》