平成2096日目

平成6年10月4日(火)

1994/10/04

【北海道東方沖地震】

4日午後10時23分ごろ、北海道を中心に東北、関東など広い地域で強い地震があり、釧路市で震度6(烈震)、根室、浦河、広尾で震度5(強震)を記録した。気象庁の観測によると、震源地は北海道東方沖(北緯43度24分、東経147度54分)で、震源の深さは約20キロ、地震の規模はマグニチュード(M)7.9と推定される。

根室市花咲港で午後10時58分、津波の第一波173センチを観測するなど東日本の太平洋岸で津波があった。震度6を記録したのは、昨年1月の釧路沖地震以来。気象庁は過去最大級の地震としている。帯広市で男性1人が死亡したほか、釧路市などで130人以上がけがをし、北海道の太平洋沿岸の各地で停電が相次ぎ、住民が避難した。

気象庁は北海道と東北の太平洋沿岸に津波警報、北海道オホーツク沿岸、関東から静岡県までの太平洋沿岸に津波注意報を出し、厳重な警戒を呼び掛けた。各地で観測した津波の第一波は釧路で60センチ、宮古で72センチ、大船渡46センチなど。その後余震も起き、5日午前0時半までに震度3を含め計14回の余震があった。

釧路市医師会病院に物が倒れるなどしてけがをした約20人が運ばれたのをほじめ、標津郡中標津町で約20人以上がけがなどで収容された。青森県内でもけが人が出た。

北海道警釧路方面本部に入った連絡によると、釧路市内では港の仮面が一時70センチ下がったほか、道路の亀裂などの被害が出たという。太平洋沿岸の音別町などでは住民が高台に避難した。同町や隣接の白糠町では停電が相次ぎ、北海道東部で約1万3000戸が停電した。

北海道庁は午後10時45分、災害対策連絡本部を設置。JR北海道管内の全線が一部ストップしたほか、東北新幹線も一部区間で運転を中止した。道内の道央自動車道、札幌自動車道は全面通行止めとなった。《共同通信》



【国会】副議長問題で与野党合意

国会は4日午後、与野党の最大の対立点だった副議長ポスト問題をめぐる最終調整が重ねられた結果、「今国会中に成案を得べく努力する」との文言で合意が成立、野党「改革」が先月30日の所信表明演説をボイコットして以来の異常事態はようやく収拾。同日夕、衆参両院本会議で河野外相が訪米報告を行い、正常化した。

副議長問題での国会空転に対し、世論から批判を受けている状況を踏まえ、改革側が与党側に全面譲歩した形。合意を受け5日から7日までの日程で衆参両院本会議で代表質問が行われることが決まった。《共同通信》

【政府】税制改革要綱を閣議決定

政府は4日、消費税率の5%への引き上げと所得減税を柱とする税制改革要綱を閣議決定した。また地方税についての自治省報告も了承された、閣議決定を受け、政府は今月下旬に税制改革法案を国会に提出する。

国税と地方税の減税の内訳は、平年ドベースで、税率構造の見直しなど制度改革による恒久減税は国税の所得税が2兆4240億円、地方税の個人住民税が1兆290億円の3兆4530億円。平成7、8年に実施一律15%の定率減税は所得税が1兆3760億円、個人住民税が6310億円の2兆70億円。この結果、95、96両年の現就学が5兆4600億円となる。

消費税増税は、国税が税率が3%から4%に引き上げられ、増収額は2兆6450億円で、これにいわゆる「益税」対策としての中小滋養社特例措置の見直しによる増収分2610億円が含まれる。新設される地方消費税は税率1%で増収額は2兆4490億円。国税の消費税、地方消費税合計では5兆940億円の増収となる。《共同通信》

【政界談話室】

○…村山首相は4日昼、広島アジア大会での日本人女性選手の健闘ぶりを引き合いに「よく頑張ってますね。だんだん男女共同参画社会になっていく」と、男女平等意識の高まりを記者団にアピール。そこで話題が最近5年間で女性キャリアが1人も入省していない大蔵省の採用状況に及ぶど「それは性別に関係なくやっているんでしょ。試験の順番で振り分けているんでしょうから、その範囲だったらい、いんだけどね」と語ったが、村山流のやさしい政治でも官僚の採用の論理には勝てない?

○…この日午前、統一会派「改革」の議員総会で、リベラルの会代表の山口敏夫氏は国会空転について「与党が反省し、譲歩するまで棒を飲んだように突進すべきだが、国会運営委員長にゆだねているので、お互いに連帯感を高め努力しましょう」と発言。その上で「絶対に見過ごせないのは議長の問題。(かつて)福田一議長は公平、公正の名譲長と言われたが、(それに比べ土井衆院議長は)与野党が院の構成を話し合っている中で、本会議のベルを鳴らすとは議長としてあるまじき行為だ」と、清朝末期に権勢を振るった西太后になぞらえて批判。自ら土井氏を議長に担いだことは忘れてしまった様子。《共同通信》

【台湾・徐立徳行政院副院長】東京入り

中国の抗議の中で、広島アジア大会に出席した台湾の徐立徳・行政院副院長(副首相に相当)は4日午後、滞在先の広島市を離れて、東京入りした。徐副院長は同日夜、都内のホテルで親台湾派の自民党議員ら6人と会食した。台湾側は「古い友人」との面会としているが、徐氏の訪問を政治的行為だと非難している中国の強い反発を呼ぶのは一必至だ。

この日、徐氏と会食したのは日華関係議員懇談会の村上正邦議員(自民)のほか、矢野哲朗、加藤紀文、太田豊秋、山崎正昭(いずれも自民)、江本孟紀(新緑風会)の参院議員計6人。会食は駐日台北経済文化代表部が主催した徐氏の歓迎宴会で、村上議員らのほか在日華僑ら約50人が出席した。

徐副院長は「きょう来てくれた議員は(われわれの)困難をよく理解してくれた」と感謝した上で、「李登輝総統は来られなかったが、東京では多くの古い友人と会いたい」とあいさつ。また徐副院長に同行している郭為藩・教育部長(文相に相当)は「中華民国の当然得るべき国際的地位を得るために、日本との関係を正常化しなければならない。徐副院長の訪日はそのための大きな門を開いた」と訪日の意義をたたえた。

台湾筋によると、徐副院長はこのほか、5日夜にも他の日華懇の幹部議員らと会食する予定。6日には内外記者との会見も検討しており、同日夜の中華航空機で台北に戻るという。《共同通信》

【天皇、皇后両陛下】ルーブル美術館を訪問

フランス・パリに滞在中の天皇、皇后両陛下は4日午後(日本時間5日未明)、ルーブル美術館を訪問、両陛下の希望で14−19世紀のフランス絵画を中心に約2時間をかけて観賞された。

両陛下はトゥルボン文化・フランス語圏相らの案内で、ルーブルの入り口、ガラスのピラミッドから入館。休館日のため、一般客のいない静かな館内を、天皇陛下は眼鏡をかけてじっくりと、皇后さまはしきりに質問をしながら歩かれた。昨年11月、美術館創設200年を期にオープンした「リシュリュー翼(館)」では、ルイ14世の時代に制作された彫刻を展示している「マルリー中庭」などを熱心に見て回られた。《共同通信》



10月4日のできごと