令和915日目
2021/10/31
この日のできごと(何の日)
【第49回衆院選】与党は絶対安定多数
第49回衆院選は31日投開票された。自民党は公示前の276議席から減らしたものの、単独で総定数465の過半数(233)を大きく上回った。公明党と合わせた与党では、国会を安定的に運営できる絶対安定多数(261)を確保した。立憲民主党は100議席を割り込み、惨敗した。日本維新の会は議席を大きく伸ばし、第3党に躍進した。小選挙区選の投票率は読売新聞社の推計で55%前後となり、2017年の前回選(53・68%)を上回りそうだ。
岸田首相(自民党総裁)は11月1日未明、自民党が単独過半数を確保したことについて、「大変ありがたい。結果を踏まえ、しっかり政権運営を行っていきたい」と述べた。党本部で記者団に語った。
政府・与党は、11月10日に特別国会を召集する方針だ。首相は首相指名選挙で選出された後、ただちに第2次内閣を発足させる。
今回の衆院選は、新型コロナウイルス対策や経済政策、外交・安全保障政策が主な争点になった。自民党はワクチン接種などの実績を強調し、今後も新型コロナ対策や経済再生に万全を期す考えを示して自公政権の継続を訴えた。
公明党はコロナ禍の克服を前面に出して戦った。小選挙区に擁立した9人全員が当選し、比例選でも安定した戦いを見せた。
対する野党は、立憲民主、共産、国民民主、れいわ新選組、社民の5党が、全289選挙区の7割以上となる213選挙区で候補者を一本化し、132選挙区で事実上の与野党一騎打ちの構図に持ち込んだ。
立民は、小選挙区で160人が野党統一候補となった。政府・与党の経済政策が所得の向上につながっていないとして政策転換を主張したが、政権批判票を集約しきれなかった。
枝野代表は31日夜のNHKの番組で、野党共闘について「多くの選挙区で接戦に持ち込めた。一定の効果があった」と語った。
5野党の共闘と一線を画す日本維新の会は、拠点とする大阪の小選挙区で擁立した15人全員が当選した。比例選は近畿ブロック以外でも複数議席を確保した。公示前の11議席から3倍以上に伸ばした。
共産は振るわず、公示前の12議席に届かなかった。国民は公示前の8議席を上回った。
今回の衆院選は2017年10月以来、4年ぶりに行われ、小選挙区選289、比例選176の総定数465議席が争われた。前議員の任期満了日(10月21日)以降に投開票が行われたのは、現行憲法下で初めてとなった。内閣発足から衆院解散までは10日間、解散から投開票までは17日間で、ともに戦後最短だった。《読売新聞》
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第49回衆院選は1日未明、全465議席の当選者が確定。自民、公明の与党は計291で国会運営を主導できる絶対安定多数(261)を上回った。自民党は公示前から17減らしたものの、259で単独過半数(233)となり、安定多数(244)も得た。立憲民主党は公示前110から14減の96。日本維新の会は公示前の11から41まで大きく伸ばし、衆院第3党に躍進した。公明党は3増の32、共産党は2減で10。国民民主党は3増の11だった。
れいわ新選組(公示前1)は3、社民党(同1)は1を確保した。「NHKと裁判してる党弁護士法72条違反で」(同1)は議席を得られなかった。《共同通信》
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自民党の甘利明幹事長は幹事長を辞任する意向を党幹部に伝えた。関係者が1日未明、明らかにした。衆院神奈川13区で立憲民主党新人の太栄志氏に敗れ、比例南関東ブロックで復活当選した。これに先立つ31日のテレビ番組や記者団の取材に、小選挙区で敗れた場合は岸田文雄総裁(首相)に進退を相談する意向を示していた。
岸田首相は1日未明、甘利氏の進退に関し「本人の話を聞いた上で、私が判断する」と党本部で記者団に語った。
甘利氏は民放テレビ番組では、小選挙区敗北の場合「岸田総裁に身柄を預けないといけないと思っている」と述べた。《共同通信》
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自民党では閣僚経験者の落選が相次いだ。国土交通相や経済再生相を歴任し、石原派を率いる石原伸晃・元幹事長が東京8区で敗北し、比例選でも復活当選しなかった。
17回目の当選を目指した野田毅・元自治相(熊本2区)のほか、原田義昭・元環境相(福岡5区)、山本幸三・元地方創生相(福岡10区)も議席を失った。
立憲民主党では、民主党政権で官房長官を務めた平野博文選挙対策委員長(大阪11区)と辻元清美副代表(同10区)が落選した。《読売新聞》
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日本維新の会は、公示前の11議席から大幅に議席を増やし、躍進した。党是の「身を切る改革」を掲げ、自民党との違いを強調する戦略が奏功した。単独での法案提出が可能となる21議席を大きく上回る見込みで、国会議員定数や報酬を削減する法案を速やかに国会に提出する方針だ。岸田政権には是々非々の対応を続けるとした。
維新は小選挙区94人、比例単独2人の計96人を擁立し、前回の倍近い態勢で臨んだ。松井一郎代表は「自公で過半数なので、首相の方が支持が高かった」としつつ、議席増に関し「日本に構造改革が必要だと言い続けてきた。賛同いただける方が一定数いた」と分析した。《共同通信》
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立憲民主党は野党第1党の座は維持したものの、公示前の110議席を確保できず伸び悩んだ。小選挙区で共産党や国民民主党などと野党候補を一本化。枝野幸男代表は31日のテレビ番組で「多くの選挙区で与党候補と接戦に持ち込めた」と振り返った。ただ目標に掲げた政権交代は果たせず、党重鎮の小沢一郎、中村喜四郎両氏が選挙区で敗北、平野博文選対委員長が落選するなど波乱が相次いだ。
立民は選挙戦で政権与党への批判票の受け皿を目指して衆院定数の過半数(233議席)を上回る240人を擁立した。
枝野氏はテレビ番組で「野党の意見を聞き、丁寧な国会運営を強く求めたい」と注文も付けた。《共同通信》
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共産党は比例代表を中心に公示前の12議席を増やす戦略は不発だった。志位和夫委員長は党本部で会見し、自民が単独過半数を維持したことに「残念だ」と述べた。岸田政権への批判票を分散させないため、立憲民主党などとの野党共闘を重視し、競合していた小選挙区の多くで候補者を取り下げたが、比例の議席増につなげられなかった。小選挙区は公示前と同じ1議席だった。
小池晃書記局長は会見で「9年間の安倍、菅政治に対する国民の強い批判の表れだ」と分析。野党共闘が効果を発揮しているとの認識を示した。志位氏は「政権交代は今回できなかったが、2回、3回とチャレンジしたい」と強調した。《共同通信》
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【京王線車内傷害事件】
31日午後8時頃、東京都調布市を走行中の京王線上り特急電車(10両)から、「刃物を持った男がいる」と110番があった。電車は直後に同市の国領駅で緊急停車。警視庁によると、刃物で右胸を刺された乗客の70歳代男性が意識不明の重体。男は車内に火をつけ、ほかに10〜60歳代の男女16人が煙を吸うなどして病院に搬送された。
警視庁は、現場で刃渡り約30センチの刃物を持っていた住所・職業不詳で自称・A容疑者(24)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。調べに「人を殺して死刑になりたかった。(8月の)小田急線の事件を参考にした」と供述している。
電車は午後7時54分頃に調布駅を発車。服部容疑者は3号車で座っていた男性を刃物で刺した後、前方の5号車で座席付近に油のような液体をまいて火をつけた。火は約30分後にほぼ消し止められた。
都内では8月、小田急線車内で男が刃物を振り回し、乗客10人が重軽傷を負う事件が起きていた。《読売新聞》
【COVID-19】国内新規感染229人
国内の新型コロナウイルス感染者は31日、31都道府県と空港検疫で新たに229人確認された。重症者は前日から10人減って124人、死者は7人だった。
東京都では22人の感染が判明した。1週間前の24日から3人増え、8月22日以来、約2か月ぶりに前週の同じ曜日を上回った。直近1週間の平均新規感染者は25人で、前週(31人)から21%減少した。重症者は前日と同じ14人だった。《読売新聞》
【プロ野球】
ロッテ・鳥谷敬内野手、現役引退
プロ野球ロッテは31日、通算2099安打の鳥谷敬内野手(40)が今季限りで現役を引退すると発表した。本人から同日に申し入れがあったという。球団を通じて「阪神で16年、ロッテで2年。いろいろな人と出会い、支えていただき、ここまで現役をすることができた。今は感謝の気持ちでいっぱい」とコメントした。
鳥谷内野手は阪神からの引退勧告を拒否し、昨年3月にロッテに加入。今季は32試合の出場で打率1割7分、0本塁打、2打点だった。
2004年に自由獲得枠で阪神に入団し、遊撃手として活躍。1939試合連続出場を果たし、衣笠祥雄(広島)に次ぐ歴代2位の記録を残した。《共同通信》
【競馬】
第164回天皇賞・秋(31日・東京11R、G1)3番人気の皐月賞馬エフフォーリア(横山武史騎乗)が1分57秒9で制し、3歳馬としては2002年のシンボリクリスエス以来19年ぶりの優勝を果たした。G1で2勝目を挙げ、1着賞金1億5千万円を獲得した。
同騎手はこのレース初勝利で、菊花賞に続く2週連続のG1勝ち。祖父の富雄、父の典弘に続く天皇賞・秋史上初の親子3代制覇となった。鹿戸雄一調教師は初の栄冠。
6番手を進んだエフフォーリアは、G1の6勝目を目指して最後の直線で早めに先頭に立った2番人気のグランアレグリアを残り200mすぎでかわすとそのまま押し切った。《共同通信》
【ゴルフ】
樋口久子・三菱電機レディース最終日(31日・埼玉県武蔵丘コース=6650ヤード、パー72)22歳の渋野日向子が通算9アンダー、207で並んだペ・ソンウ(韓国)とのプレーオフを1ホール目で制して優勝した。3週前のスタンレー・レディースに続く今季2勝目で、日本ツアー通算6勝とした。首位タイからともに70で回った。
3週連続優勝に挑んだ古江彩佳が菅沼菜々とともに3打差3位に入った。《共同通信》
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ISPSハンダ・ガツーンと飛ばせ最終日(31日・茨城県美浦GC=6988ヤード、パー71)26歳の池村寛世が5打差2位から7バーディー、1ボギーの65と伸ばし、通算17アンダーの267で初優勝を果たした。賞金1600万円を獲得。
首位スタートの植竹勇太は72と振るわず、63をマークした香妻陣一朗と稲森佑貴とともに2打差の2位だった。谷原秀人とスコット・ビンセント(ジンバブエ)が通算14アンダーの5位。《共同通信》
【札幌市電】M101がラストラン
60年前にデビューし、深緑とベージュのレトロな外観が長く市民に親しまれてきた札幌市の路面電車で1両しかない「M101」が老朽化のため、31日に引退の日を迎えた。
市交通事業振興公社によると、M101は高度経済成長期の1961年に登場。通勤ラッシュを緩和するため、別の車両を引いた2両編成で走り、その姿から「親子電車」の愛称も付いた。
近年は単独で走行していたが、車体の傷みが激しくなっていた。引退後は市内の交通資料館で保存・展示される。
30日に乗用車と衝突する事故があり、修理と試運転のため、31日は当初午前7時からだった運行開始が午後1時ごろになった。《共同通信》
【宮城県知事選】
任期満了に伴う宮城県知事選は31日投開票され、無所属現職の村井嘉浩氏(61)が無所属新人の医師長純一氏(55)を破り、5選を果たすことが確実となった。
村井氏は東日本大震災からの復興を含む4期16年の実績を強調。被災者の心のケアなどソフト面での施策を掲げた。自民、公明両党の支援や全県議の約7割が参加する超党派組織のサポートを受け、選挙戦を終始優位に進めた。
長氏は医師として震災支援に携わった経験を強調し、野党県議の大半や共産党の後押しを受け新型コロナウイルス対策や福祉政策の充実を訴えた。現県政への批判票の取り込みを図ったが及ばなかった。《共同通信》
【長野市長選挙】
任期満了に伴う長野市長選は31日投開票され、ノルディックスキー五輪金メダリストで元参院議員の無所属新人荻原健司氏(51)が、会社役員土屋龍一郎氏(60)ら無所属4新人を破り初当選を果たした。荻原氏は高い知名度を生かし、2期務めた現職市長の後継を強調、市政の「継続とアップデート」を掲げて支持を広げた。
前回市長選で敗れた土屋氏は、子育て支援の拡充や市政の転換を訴えたが、及ばなかった。
元銀行員の百合ゆり恵氏(58)、自営業北村篤氏(45)、行政書士中沢義明氏(76)は支持が広がらなかった。《共同通信》
【G20サミット】閉幕
日米欧の先進国に新興国を加えた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は10月31日、ローマで気候変動対策などを盛り込んだ首脳宣言を採択し閉幕した。今世紀半ばごろまでに温室効果ガス排出量の実質ゼロ達成を目指すことで合意。産業革命前と比べた世界の気温上昇を1.5度以内に抑える目標の重要性も確認し、2日間の討議を終えた。
2015年に採択された温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」は気温上昇を「2度未満、できれば1.5度に抑える」との目標を掲げている。世界の温室効果ガス排出量の約80%を占めるG20が今回、意欲的な姿勢を打ち出したと言える。《共同通信》