平成7827日目

2010/06/13

この日のできごと(何の日)

【小惑星探査機はやぶさ】地球に帰還

小惑星探査機「はやぶさ」は13日午後11時21分(日本時間午後10時51分)ごろ、豪州南部の上空で大気圏に再突入し、約60億キロの旅を終えて7年ぶりに地球に帰還した。月以外の天体に着陸した探査機の帰還は、世界で初めて。宇宙航空研究開発機構は、小惑星「イトカワ」の砂が入っている可能性のある回収カプセルをヘリコプターで捜索、発見した。

はやぶさは、再突入の3時間前に回収カプセルを分離。豪州にほぼ同時に落下した。大気圏に突入すると、西の空に光の点が現れ、火の粉をまき散らし空が満月のような明るさとなって雲がはっきりと照らされた。回収カプセルとみられる小さい光跡が天の川の方角に飛び去った。はやぶさ本体はバラバラになって燃え尽き、役目を終えた。

はやぶさは2003年5月、鹿児島・内之浦からM5ロケットで打ち上げられ、約20億キロ航行して05年にイトカワに到着した。その後、姿勢制御装置の故障や燃料漏れが相次ぎ、エンジンが設計寿命を超えるなど、帰還は何度も絶望視された。そのたびに解決策を見つけだし、予定から3年遅れ、往復で約60億キロの旅程を経ての帰還となった。38万キロ離れた月以外の天体との往復は世界初。

はやぶさの主な目的は、イオンエンジンと呼ばれる省エネ型の新エンジンや、地球からの指示なしで動く自動制御技術の検証。これらは達成でき、小さな探査機でも木星などの遠い天体を目指せる基本的な技術を確立できた。

見つかったカプセルにイトカワの砂が入っていれば、月の石を持ち帰った旧ソ連のルナ計画、米国のアポロ計画、宇宙空間で彗星(すいせい)のチリを回収した米国の探査機に続く成功となる。

着陸時に回収装置が正常に機能せず、砂が入っていても微量だと考えられる。ただ、粉薬1粒ほどでも成分は分析できるという。宇宙機構は、カプセルを回収次第、日本へ空輸して詳しく分析する。イトカワは、46億年前に地球などと一緒に誕生したときの姿を保っており、太陽系の成り立ちの解明につながると期待されている。《朝日新聞》

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【プロ野球交流戦】オリックスが初優勝

プロ野球の「日本生命セ・パ交流戦」は13日、6試合を行い、首位のオリックスが横浜を7−2で下し、通算16勝8敗として初優勝した。賞金5千万円が贈られる。パ・リーグ勢の制覇は2005年の導入1年目から6年連続。

昨季最下位に終わったオリックスは今季、阪神をリーグ優勝に導いた岡田彰布監督を迎えた。交流戦では7日の広島戦で10者連続安打、21得点を挙げるなど活発な打線で白星を重ねた。

優勝の可能性を残していた西武は広島に2−4で敗れた。既に負け越しの決まっているセ・リーグで、勝ち越しの可能性を残していた巨人と阪神が敗れ、セの6球団はすべて勝率5割以下に終わることが決まった。全日程終了後にオリックスから最優秀選手(MVP)が選出される。《共同通信》

【菅直人首相】中国・温家宝首相と電話会談

菅直人首相は13日夜、中国の温家宝首相と約25分間、電話で協議した。東シナ海のガス田開発問題に関する条約締結交渉の早期開始や、日中の戦略的互恵関係の強化を確認。中国外務省によると、温首相は都合の良い時期に訪中するよう招請し、菅首相は快諾した。

韓国の哨戒艦沈没事件を巡っては、菅首相が「国連安全保障理事会で議論が始まる。日中で連携して国際社会の意思を示すよう連絡を取り合いたい」と提案。温首相は「緊密な連絡が重要だ」と語った。電話協議は中国側が申し入れた。《日経新聞》

【この日の民主党】

ともに新しい政治の流れを進めていこう 枝野幹事長、岡田外務大臣

13日午後、栃木県宇都宮市内で街頭演説会を開催。参議院選挙予定候補者のやなせ進参院議員のもとに、岡田克也外務大臣、地元宇都宮出身でやなせ議員の高校、大学の後輩でもある枝野幸男幹事長が応援に駆けつけた。

やなせ議員は、岡田外務大臣とともに自民党議員一期生だった1993年、「この閉塞状況を打ち破るには政治を変えるしかない」と自民党を飛び出し、以来17年間政治活動をしてきたとふり返り、「新しい政治の流れを後退させてはいけない」「自民党政権のやれなかったことを一つひとつやるのが民主党の歴史的使命である」と表明。現在の最大の課題として、(1)少子高齢化の流れを止めること、(2)所得の格差が教育の格差に、さらに次の世代の所得の格差に繋がるという悪循環を断ち切ること、格差是正、(3)天下り構造の根絶、税金を生きた国民のお金にすること――の3点を挙げた。

その具体策として、子ども手当、高校の授業料実質無償化といった民主党の取り組みを紹介する一方、やなせ議員は自民党の長期政権下での天下り構造を正すためには何年もの努力が必要だと主張、そのために重要なのが今夏の参院選挙だとして、民主党への支持を訴えた。

続いてマイクを握った岡田外務大臣は、「国民の手に政治を取り戻すための戦いを進めていかなければならない。一緒に政治を変えていこう」と呼びかけると、外務大臣としてまず、核の密約問題を徹底的に調査しその存在を国民の皆さんに明らかにしたとして、民主党政権だからこそできたことだとその意義を強調。また、前原誠司国土交通大臣とともに、お金のかからない景気対策の一つとして外国人観光客誘致政策を進めていると紹介した。

岡田外務大臣はまた、菅直人新体制の下、民主党らしいクリーンな政治を実現すると宣言。力強い政治を行っていくためには国民の皆さんの力が必要だと理解を求めた。

次に枝野幹事長が、「今度こそ、しっかりと政権が変わってよかった、政権が変わると政治が変わる、暮らしが変わると皆さんに実感していただく。その、背水の陣の先頭に立たせていただきたい」と挨拶。菅代表(総理)の所信表明演説にあった「強い経済、強い財政、強い社会保障」にも言及し、年金・医療・子育て・介護・雇用といった社会保障を充実させ、少子高齢社会の新しいモデルをつくりあげていきたいと主張した。

そのうえで、まずやらなければいけないことは「古い政治・行政の垢をそぎ落とすこと」だと指摘。鳩山総理前大臣の指示の下に行った事業仕分けの意義を説きながら、国民の常識では考えられない予算の使い方、税金の使われた方を正すこと、天下りの根絶、独立行政法人、公益法人の抜本的改革および特別会計の抜本的見直しをスタートさせたところであり、財政を建て直すスタートラインに立ったと力説した。

枝野幹事長は最後に「民主党という大きなチームの中で、菅代表を先頭に、仙谷由人官房長官としっかり連携して、新政権が期待に応えていくために、幹事長としてぶれずに、筋論で幹事長を目指し進んで行きたい」と表明。先輩であるやなせ議員の存在の大きさを説き、ともに新しい政治を進めていこうと呼びかけた。《民主党ニュース》



6月13日 その日のできごと(何の日)