平成7111日目
2008/06/27
【この日の福田総理】
経済財政諮問会議
政府は27日、福田康夫政権初となる重要政策運営の基本方針「骨太の方針2008」を経済財政諮問会議で取りまとめ、臨時閣議で決定した。地方などで深刻化する医師不足対策として大学医学部の定員を過去最大規模と同程度に増やすなど社会保障への配慮を強調。環境税の導入検討、道路特定財源の一般財源化でも独自色を出した。《共同通信》
平成20年6月27日、福田総理は総理大臣官邸で、経済財政諮問会議を開催しました。
この日の会議では、「経済財政改革の基本方針2008 〜開かれた国、全員参加の成長、環境との共生〜」いわゆる「骨太の方針2008」が、福田総理に答申されました。骨太方針2008は、1)日本経済の課題と改革の視点、2)成長力の強化、3)低炭素社会の構築、4)国民本位の行財政改革、5)安心できる社会保障制度、質の高い国民生活の構築、6)2009年度予算の基本的考え方の全6章で構成されており、国民本位の行財政改革、低炭素社会の構築、安心できる社会保障制度・質の高い国民生活の構築などを目標としています。
会議の終わりに、福田総理は、「総理就任9ヶ月になりますが、私の考えの全体像と道筋を示したものが、この『経済財政改革の基本方針2008』でございます。経済成長戦略、消費者庁の設置、道路特定財源の一般財源化、低炭素社会の実現など、内閣が今取り組まなければならない重要課題を取りまとめております。改革の芽はまだ小さいものの、すでに多くの分野で変化が起きています。私はこの基本方針を早急に閣議決定し、政府全体の取り組みとして大きく広げ加速させます。その先に、国民お一人お一人の皆様方が、国民目線の稜線に変わったと、閉塞感がなくなったと、また安心して暮らせるようになったと、実感できる社会が実現するように改革に取り組んでまいります。」と述べました。
その後、臨時閣議において同方針が閣議決定されました。
第2回「美しい森林づくり全国推進会議」
平成20年6月27日、福田総理は都内の全国都市会館で開催された、第2回「美しい森林(もり)づくり全国推進会議」に出席しました。
「美しい森林づくり全国推進会議」は、官民一体となって取り組んでいる「美しい森林づくり推進国民運動」を民間から推進するために設立された組織で、昨年6月には第1回会議が開催され、「伝えたい木の文化、残したい美しい森」を合言葉にして行動宣言が採択されています。
福田総理は挨拶で、「環境の面から言ってもとても大事な森林、これをぜひ皆様方の手によって育てていただきたいと、心から願っております。現在、美しい森林づくり全国推進会議の皆々様が取り組んでいらっしゃる、植樹、間伐といった森林整備、国産材利用といったような多面的な、色々な観点からの運動、活動をぜひ強化していただきたいと思います。政府もこれから、一生懸命環境の問題に取り組んでまいります。その中で森林を守ることは政府の仕事としても大事なことであります。皆様方と一緒に美しい日本を作っていきましょう。」と述べました。
また、福田総理から、7月7日を国民全体で環境のことを考えていただくため『クールアース・デー』としましたので、ぜひ皆さんも環境にいいことは何かしようと考えていただい、との呼びかけがありました。福田総理のこの呼びかけを受け、「美しい森林づくり全国推進会議」では、「クールアース・デーに合わせ、身近な緑を大切にするなど身の回りのできることから美しい森林づくりに向けた行動を起こすとともに、多様な生き物の住む美しい森林づくりを進め、これを未来に引き継いでいくことを誓います。」との活動宣言を行いました。
年金記録問題に関する関係閣僚会議
平成20年6月27日、福田総理は総理大臣官邸で、年金記録問題に関する関係閣僚会議の第6回の会合を開催しました。
今回の会議では、年金記録問題への対応の今後の道筋等を議題とし、今後の主な対応として、年金記録を確認いただくためのきめ細やかな取組の展開、記録の内容に応じた解明作業の実施、国民が年金記録をいつでも簡便に確認できるための仕組みの整備等を示しました。
会議の終わりに、福田総理は、「年金記録問題の対応につきましては、昨年の7月5日の政府与党の方針に基づいて進めています。厚生労働大臣におかれては、これまでの作業の進捗状況や、調査結果などを踏まえ、本日示された今後の対応の道筋に沿って国民の年金記録を正しいものにするためにしっかりと対応をしていただきたい。特にこの問題の大切なことは、お一人お一人にご自身の年金記録を確認していただくことであります。そのため年金特別便につきましては、記録確認に協力いただく市町村、配布・回収に協力いただく企業、周知・広報に協力いただく労働組合や福祉関係者など、幅広く関係者の協力は不可欠でありまして、国をあげた取組、全力を尽くしてまいります。 」と述べました。《首相官邸》
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【佐賀地裁】諫早湾干拓事業「開門」命令
国営諫早湾干拓事業(長崎県)の潮受け堤防閉め切りで赤潮などによる漁業被害を受けたとして、佐賀、長崎、福岡、熊本の有明海沿岸4県の漁業者ら約2500人が堤防撤去や排水門開門を国に求めた訴訟の判決が27日、佐賀地裁であった。
神山隆一裁判長は堤防閉め切りと湾周辺の環境変化との因果関係を「相当程度の立証がされている」として一部の原告約50人について漁業被害を認定。「(詳細な調査には)中・長期開門調査が有用。国が応じないのは被害立証を妨害するものだ」と、南北排水門の5年間の常時開放を命じた。《西日本新聞》
【毎日新聞】コラムが「低俗」記者停職
毎日新聞社の英文サイト「毎日デイリーニューズ」上に掲載されていた記事に低俗すぎるとの批判や抗議が出ていた問題で同社は27日、担当記者を懲戒休職(停職)3か月とした。監督責任者のデジタルメディア担当の常務だった朝比奈豊社長ら4人も役員報酬返上などの懲戒処分とした。
問題のコラムは「WaiWai」。2001年のサイト開設時から、国内の週刊誌やサブカルチャー系の雑誌などから記事を引用。「ファストフードは女子高生を淫乱にする」など、数年前からは風俗や性的な話題なども取り上げていた。
海外の個人ブログなどにも多数引用され、日本人への偏見を助長するような表現などが多数あったため、批判が殺到していた。同社では「読者の皆さまの信頼を損ない誠に申し訳ありませんでした」とコメントした。《スポーツ報知》
【この日の民主党】
自公政権は国民のためにならずと考える方々と選挙協力し全力で戦う 小沢代表
小沢一郎代表は27日夕、連合福岡との意見交換会の後、福岡市内で記者会見を行い、次期総選挙における福岡県選挙区の状況や新たな消えた年金記録問題、地方分権の考え方、民主党代表選挙などの質問に対して記者団に語った。
はじめに次期総選挙における福岡県選挙区の位置づけについて、「福岡県は、自民党の実力者が揃っている選挙区であるのでここで勝利することは大変大きな意味を持つ」との認識を表し、その上で、「ぜひともこの福岡で過半数を上回る議席を獲得してもらいたい」と抱負を語った。
また、通常国会会期末の13日に行った公認内定候補者会議にふれ、8月の中旬に全員について世論調査を実施するとともに、地方遊説で得た情報とを総合して、第一次の公認候補を決定し、臨時国会などあらゆる事態に備える態勢を作りあげたいとの意向を示した。
次に福岡県内の複数の選挙区で他の野党候補者が立候補することについて問われた小沢代表は、「今度の総選挙は政権与党を目指す政党は、単独過半数が理想であり目標であるが、非常に厳しい目標でもある」との認識を表すと同時に、「去年の参議院選挙と同様に野党で過半数を獲得することを最低の条件として、必ず達成したい」との意欲を示した。さらに、「自公政権は国民のためにならずと考えるすべての方々と選挙の協力をしたい」と政権交代に向け、強い決意を表明した。
続いて、同日政府が厚生年金のコンピューター上の記録と紙台帳を照合する調査で約560万件の記録にミスがあると発表した点については、「やっぱりという感じである。それとまだまだ隠している部分もあると思う。個人個人の記録が照合されていても数字が正確に合っているのかどうかもわからない。我々が再三要求しているのに政府は資料を提出しない」と述べ、ずさんな行政の実態を厳しく批判した。その上で小沢代表は、「この実態を追及し、本当の事実関係を国民の皆さんの前に情報を開示することが大事である」と語った。
また同日、諫早湾の干拓訴訟で佐賀地裁が国に排水門を5年間常時開放するよう命じる判決を言い渡したことに対して小沢代表は、「我々は完全な地方分権を主張している。地域住民の皆さんの意志によって最終的な決定をするシステムにしたいと考える。中央の農水省の事業であるからどうのこうのということではなく、地域の問題として地域の判断に委ねることが正しい」とした。
最後に民主党代表選挙について質問を受けた小沢代表は、「選挙をやることは当然」とした上で、「私自身は今選挙の態勢を作ることで頭がいっぱい。自民党はそう簡単に倒せる相手ではないので、全力で挑まなければならない」とあくまでも政権交代に向けた総選挙に全力を注ぐ姿勢を強調した。《民主党ニュース》